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「劇場版 新・監禁逃亡」のストーリー
欲望は眠らない。不条理な狂気はいつしか倒錯の扉をひらく…。暗闇。どこかのビルのボイラー室、すえた匂いと断続的な機械音…そんな異空間できみか(さくら)は目覚める。暗がりの奥から不気味に近づいてくる着ぐるみを着た巨体、ボイスチェンジャーから聞こえてくる奇妙な声…。きみかの父・大介は中堅ゼネコンを経営する敏腕社長だ。自分の娘が誘拐・監禁されてしまったことなど知る由もない。妻を亡くした大介は忙しい合間に秘書であり愛人でもある成美と情事を重ねていた。しかし、一本の脅迫電話がすべてを変える。きみかの声を聞いて事の重大さに気づく大介。希薄すぎた父娘の関係。そしてそのことを決定づけた過去のある事件。密室できみかはようやく落ち着きを取り戻していく。犯人と二人だけの空間で、時間が経過するに連れてきみかは微妙な感情の変化を感じ、やがてそれは倒錯した愛情にまで発展していくのだった……。