「ヤバい経済学」のストーリー

「イントロダクション」自宅を30万ドルで売りに出し、29万ドルの買い手が現われたら、仲介の不動産業者はすぐ売るように勧めるが、業者が自分の家を売る場合は、高値がつくまで根気よく待つ。これは、インセンティブに対する人間の反応を示している。「ロシャンダが別名なら」幼い子供への情操教育の効果は、データ上皆無に等しい。大切なのは親が何をするかではなく、親がどんな人物であるかである。そこで、親が行う最初の決断である名づけが、子供の人生に及ぼす影響を分析する。「純粋さの崩壊」全国共通テストの採点に置いて、自分の生徒たちに高得点を取らせたい教職者が、解答用紙に手を加える不正を長年に渡り働いていた。不正の調査は、日本の相撲界にも及ぶ。本場所のデータ分析の結果、相撲界にはびこる秘密を突き止める。「『素晴らしき哉、人生!』とは限らない」1990年代のアメリカ全土で、犯罪発生率が劇的に下がった。かつてのルーマニア独裁政権を引き合いに出しながら、1970年代の中絶の合法化に目をつける。中絶と犯罪の相関関係とは?「高校1年生を買収して成功に導けるか」シカゴ大学が高校1年生の生徒たちに、金銭的インセンティブと成績の関係を探る実験を行った。成績が上がった生徒は毎月50ドルのご褒美がもらえ、さらに抽選で500ドルが当たるチャンスを得られる。勉強嫌いな2人の少年がフューチャーされるが、意外な結果が待っていた。