「駄法螺成金」のストーリー

煙草屋のアイク・ラザラスの店では毎晩友達が集まってトランプ遊びをした。アイクは遊びには加わらないので椅子の後ろから助言をするのだった。煙草を買いに来るお客様はアイクの娘で界隈での小町娘ジョジーが扱った。彼女は若い建築家エディー・ブラウンと婚約をしていて、エディーが結婚生活に必要な貯蓄をするのを待っていた。近頃ここに来てジョージーにいい寄る青年がある。大金持ちリヴィングストンの息子バートであると称している彼は競馬にジョージーを誘って行った。エディーとアイクとも出掛けエディーはアイクが勧めた馬に賭けて一文無しになってしまう。ジョージーは脅すつもりでバートと駆落ちをすると啖呵を切ったので、エディーに済まないと思い込んだアイクはリヴィングストン邸に駆付けてご令息が駆落ちをしようとしていることを注進した。ところがバートは富豪の息子ではなく秘書で多額の株券を拐帯して高飛びしようとしていることが判ったのでアイクはバートをその筋に突出した。リヴィングストンはこれを徳としてアイクにアメリカン・スティール株を一万株預け、若し株が上がったら利益を半分与えると約束した。アイクは煙草店に株式取引の受信器を取付けた。株は上がり続けた。取引所から電話がかかった時アイクの弟ヤンケルが受話器を握った。彼はハイ、そうです、勿論です、と三言しか英語が話せない男だったので勿ちアイクの株は駄目になった。アイクが皆に罵倒されているとリヴィングストンが来て株を高値で買って呉れて有難いといい3万9千ドルの小切手をアイクに与えた。アイクはヤンケルが無意識裡にこの手柄を立てたことを知った。そこへエディーの設計が某大会社で採用されることになったという吉報が来た。アイクは例の小切手を娘に与えて二人の成功を祝ってやった。