「肉弾鬼中隊(1957)」のストーリー
開戦以来々の武勲に輝く米陸軍きっての空挺師団、D中隊第1小隊の将兵たちは新たに補充されたメイスン1等兵(トム・トライオン)を嫌々ながら迎えた。というのは、彼は過去の体験から自暴自棄に陥り、争いがたえず、隊長ポーリング中尉(ジャン・マーリン)の強調する隊内のチーム・ワークを乱すこともしばしばだった。この乱暴者のメイスンに対し、同時に着任した南部人のコーリス1等兵は、皆からも好意を持たれ、メイスンへも変わらぬ友情を示していた。もう1人新任のグリムス1等兵(アルヴィ・ムーア)もやがて隊員たちの中に溶け込んで行った。1944年6月6日の対独勝利日、「Dデイ」に中隊はポーリングの指揮下に、ノルマンディー内の敵橋梁の占拠を命ぜられ、ロンドンから深夜空輸された。中隊はとある森林地帯に降下したが、目的地は北方20哩の彼方にあることが判り、その間敵中を強行突破することになった。前進するうち敵の機関銀座であわや全滅の危機に瀕したが、メイスンの機転で虎口を遁れることができた。又ある時河畔で敵と遭遇しメイスンは中尉を救ったが、中尉は失明し、メイスンが誘導することになった。やがて部隊は独軍の通信隊を襲ってこれを攻略し、ここではからずも手ごめにされそうになっていたフランス娘マリアンヌを助けた。彼女はドイツ語にも堪能なことから、中尉の看護かたがた通訳に使うことになった。残り少なくなった部隊は、マリアンヌの協力で独軍を欺き更に前進を続けて行ったが、途中で敵と激闘を繰返すうちに隊員は相次いでたおれ、最後に6名を残すのみとなった。メイスンも腕に負傷した。こうしてポーリング隊はやっとのことで別方向から進んできた友軍にたどりつくことができた。メイスンとポーリングは4人の戦友とマリアンヌに別れて野戦病院に送られて行った。