「THE FORGER 天才贋作画家 最後のミッション」のストーリー

ボストン。刑務所に服役していた天才的な絵画の贋作師レイ・カッター(ジョン・トラヴォルタ)は、仮出所までわずか9カ月という時、暗黒街を牛耳るキーガンの手を借りて急遽出所する。息子のウィル(タイ・シェリダン)がガンを患い、ひと時でも長く一緒にいたかったからだ。息子の世話を頼んでいた父ジョセフ(クリストファー・プラマー)を訪ね、ウィルとの再会を果たしたものの、2人の間はぎこちない。詐欺師としてならしたジョセフは、早い出所がキーガンの手を借りたものであることを聞いて激怒しながらも、レイの心情を知り、強く言うことはできなかった。やがてレイは、出所の交換条件としてキーガンから新たな犯罪を命じられる。ボストン美術館に展示されるクロード・モネの『散歩、日傘をさす女』の贋作を作り、本物とすり替えるというものだった。本物の絵はキーガンをも動かす大物が欲していたのだ。与えられた時間はわずか3週間。さらに悪いことに、キーガンを監視していた覆面捜査官がレイをマークし始める。レイは摸写を始める傍ら、ウィルの限られた時間を有効に使うため、母親に会わせ、彼の初恋の相手に会いに行くように仕向けるなど、息子の願いを叶えてゆく。次第に心を開いたウィルは、父の計画に参加することを決意。そして遂に訪れた決行の日。レイ、ジョセフ、ウィルにレイの幼なじみカールを加えた4人は、ボストン美術館に到着すると捜査官たちを煙に巻き、驚くべき大胆さで強奪計画を実行してゆく……。