「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」のストーリー

テロの脅威に晒される荒廃したローマ。無愛想で一匹狼のチンピラ、エンツォ(クラウディオ・サンタマリア)は、警察に追われている最中に起きたアクシデントによって超人的なパワーを得てしまう。始めは私利私欲のためにその力を使っていたエンツォだったが、世話になっていた“オヤジ”を闇取引の最中に殺され、遺された娘アレッシア(イレニア・パストレッリ)の面倒を見る羽目になったことから、彼女を守るため正義に目覚めていく。アレッシアは日本製アニメ『鋼鉄ジーグ』のDVDを片時も離さない熱狂的なファンであった。怪力を得たエンツォを『鋼鉄ジーグ』の主人公・司馬宙と同一視して慕うアレッシア。やがていつしか二人の間には、ほのかな愛情が芽生えていくのだった。だがそんな彼らの前に、闇の組織のリーダー、ジンガロ(ルカ・マリネッリ)が立ちはだかる……。