「うむい獅子 仲宗根正廣の獅子づくり」のストーリー

八重瀬町字志多伯の獅子舞は、およそ300年の歴史を持ち、獅子の年忌ごとの旧暦八月十五夜に豊年祭が行われる。戦後、村の守り神として崇められてきた現在の獅子は傷みが激しく、将来のために新しい獅子頭を作ることになった。製作するのは、首里城正殿の扁額や沖縄県立博物館所蔵の工芸品の修復に携わってきた仏像彫刻師で獅子工の仲宗根正廣さん。地域の人たちからの依頼で獅子頭の製作や修復も手掛けており、那覇市首里末吉町の獅子や八重瀬町志多伯、友寄の獅子など、これまで61体の獅子頭を製作してきた。海燕社は八重瀬町字志多伯から獅子頭製作の映像記録を依頼され、その製作工程を記録してきた。その映像使用許可を得て、仲宗根さんの手わざを中心に沖縄の獅子舞を紹介する。獅子頭の製作工程を含めた沖縄の獅子舞の全体像を描くのはおそらく初めてとなる。