恋人までの距離(ディスタンス)
こいびとまでのでぃすたんす Before Sunrise
解説
ウィーンの街に一晩の予定で立ち寄ったアメリカ人青年と、彼と列車で出会ったフランス人の女学生、14時間だけ一緒に過ごすことにした二人のあいだに芽生える真実の恋を描くロマンチック・コメディ。監督は長編第三作目の本作が日本初公開となるリチャード・リンクレイターで、原案と脚本も担当。製作はリンクレイターとは前作『スラッカー』(未)に続きこれが二本目になるアン・ウォーカー・マクベイ。エグゼクティヴ・プロデューサーに「希望の街」のジョン・スロス。共同脚本はキム・クリザン。撮影は『スラッカー』(未)に続いてリンクレイターと組むリー・ダニエル。編集はサンドラ・エイデアー。出演はX世代の代表的俳優と言われる「リアリティ・バイツ」のイーサン・ホークと、「トリコロール 白の愛」のジュリー・デルピー。95年ベルリン映画祭銀熊賞受賞。DVDタイトル「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」。90年代の名作を映画館でリバイバル上映する新企画「 Filmarks 90’s(フィルマークス ナインティーズ)」にて、2024年2月2日から劇場上映(配給:Filmarks)。
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この作品のレビュー
ユーザーレビュー
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ミャーノフ大佐
簡単に言えば、ウィーン観光と会話映画。kinenoteも含めてネットの映画評が高かったので、期待してみたのだが、うーん。延々と会話が続く映画ではヴィム・ヴェンダースの「アランフエスの麗しき日々」がある。「アランフエスの麗しき日々」はほとんど同じ場所で延々と会話が続くが、この映画はウィーンの街を歩きながら延々と会話が続く。映画の最初で主人公のジュリー・デルピーの『300km離れたところで戦争があるのに』と話させているとおり、すぐそこで戦争があるのに、脳天気に愛だの恋だのを語っていて、もっと(映画として)語ることがないのか、と思ってしまう。だから何なの、偶然に会った男と女が一日ずっと一緒にウィーンで過ごして、それでお別れの映画。そりゃ、こんな出会いをしてみたい、と思う人もいるでしょう。だからといって、それだけがテーマとは情けない。ウィーン観光もそんなにウィーンのきれいな景色を写しだしていないし、だったら何処でもいいのでは。
映画の最初の方で橋の下を電車が通るカットがあり、次のカットでは川になっている。シーンが変わってたっけ?それとも東京のお茶の水駅の様になっている?Googleで見たけど探し方が悪いのか、そんなところを見つけられなかった。それにお芝居行けよ。
ウィーンの街並みが少し見られたので、おまけして3.0点。
ジュリー・デルピーはクシシュトフ・キェシロフスキの「トリコロール 白の愛」で主演できれいだったけど、その後こんな映画に出ていたんだ。一番きれいな時だよな。
「恋人までの距離(ディスタンス)」のストーリー
ジェシー(イーサン・ホーク)とセリーヌ(ジュリー・デルピー)はブダペストからウィーンに向かう列車でたまたま隣合わせに座り、なんとなく気が合う。彼女はパリに帰る途中だったが、彼は明朝にアメリカ行きの飛行機に乗るまで一晩をウィーンで過ごす、ホテルに泊まる金もないから一晩ぶらぶらするつもりだが、つきあってくれないかと誘う。彼女は彼に魅かれるものを感じて一緒に列車を下りる。夕方のウィーンをぶらつきながら二人はお互いのことをおもしろおかしく話し始める。有名な大観覧車に乗って夕陽を見ながら、二人は初めてキスを交わす。いっしょに食事をしたり、占い師にあったり、酒場にいったりしながら話しを重ねるうちに、ジェシーはスペイン留学中の恋人にふられて傷心旅行中、セリーヌも半年前に年上の恋人に深く傷つけられた過去を持つことが分かる。深夜のカフェで、二人は言葉遊びを通してお互いの気持ちを告白する。ただし明日になれば彼はアメリカ、彼女はヨーロッパと、大西洋をはさんで別々に暮らす身。行きずりの恋か、一生の思い出か、二人は公園の芝生に横たわって話すうちに感情が昂り、星空の下で愛を交わす。一刻一刻を惜しみながら、二人は早暁のウィーンの街を散策する。そしてついに別れの時がきた。セリーヌがパリ行きの列車に乗る直前、二人は二度と会わないという前言を翻し、ちょうど半年後、十二月にこの同じホームで会おうと約束する。そして彼と彼女はそれぞれの家路に旅立つ。
「恋人までの距離(ディスタンス)」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「恋人までの距離(ディスタンス)」のスペック
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