解説
花登筐の原作を花登筐と「ああ青春の胸の血は」の才賀明が共同で脚色「ポンコツおやじ」の春原政久が監督した喜劇。撮影は「赤い殺意」の姫田真佐久。
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この作品のレビュー
ユーザーレビュー
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ミャーノフ大佐
せっかく東西の喜劇人をこんなにたくさん出演させているのに、あるいは出演させてしまった為、それぞれに見せ場を作らないといけないから、話がとっちらかってちっとも面白くない。映画のポスターには「1分間で3回笑わせます!!」とあったが、94分で何回笑えたろうか。喜劇人だからギャラが安いからといって、こんなに出していたら相当お金かけているでしょう。それに原作が花登筐で脚本にも噛んでいる。花登筐は当時売れていたから彼に払ったお金もかなりでしょう。それでこの程度か。大体、花登筐が脚本を書いているけど、この程度しか書けないのか。それでもこれだけの喜劇人だから客は入ったんじゃないかな。石川二十五右衛門(桂小金治)の台詞で「最近は「七人の刑事」が流行っているがこちらは泥棒が八人だから一人残る。」というのがあるところがクスッと来るかな。「七人の刑事」とは御存じTBSの名ドラマで、当時、子供ながらに面白いドラマだと思った。オープニングのあのメロディが印象的なんだよなあ。
西尾三枝子や山本陽子がクレジットの最初の方に出てくるのに、実際の出演シーンはほんの少し。クレジットの並び順と出演時間とが一致しない。松原智恵子だけが登場シーンが多かったけど。そういえば松原智恵子も日活だった。
当時の喜劇人を見られただけでよしとしましょう。
「大日本コソ泥伝」のストーリー
忍者スタイルに身を固めた怪盗石川二十五右衛門は、豊臣秀吉の末裔徳兵衛氏の持つ千成ダイヤを狙って忍びこんだが、無念にも非常警報器が鳴って、ほうほうのていで逃げ帰った。肝腎の右手を負傷した二十五右衛門は、連絡係の藤四郎の力を借り、石川八人衆の乾分を集めた。日本各地から馳せ参じたのは、東京代表タワーの高井、モノレールの又刈、大阪代表の道頓堀のドブ之助、釜ケ崎のナべ吉、おらがのズロ吉、んだの金六、メザシ、フグという面面。二十五右衛門は、今日から三日目の丑満時までに千成ダイヤを盗み出した者に、石川二十六右衛門を襲名させると宣言し、泥棒コンクールの幕はおとされた。ドブ之助、ナべ吉組はトイレの汲取口から家に入り、ダイヤを戴き、ズロ吉、金六組は、徳兵衛の息子太郎を誘拐し、身代金としてダイヤを戴く寸法。高井又刈組は、007を気どってイキなムードで徳兵衛の二人の娘次子、末子を誘惑して手に入れる。フグ、メザシ組は大地下道を掘りぬき、ダイナマイトでドカンとやった所でダイヤを戴くという仕掛け。だが実際は、計算通りにことが運ばずみんなさんざんなめにあった。ドブ之助とナべ吉は、逃げる途中隠居婆さんきくの室に転がりこんだ。そしてあのダイヤは、貪欲な徳兵衛に横取りされてはいるが、本当は正当な跡取りのしのにゆずられるものだと聞かされた。そして、女中同様に使われるしののため、ダイヤを奪ってくれと頼まれる始末。一方ズロ吉も金六も、日頃の間抜け振りを発揮して、さんざん苦労した。またムード作戦方は、タレント会社からギャング役者を借りては来たものの、女形上りや、老優、化け猫名人の三人で高井らは逆に次子らに助けられるはめとなった。ともかく千成ダイヤを目指して、コソ泥競争は佳境に入って来たが、この争奪戦をよそに一人ほくそえむのは、高祖五右衛門だけであった。
「大日本コソ泥伝」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「大日本コソ泥伝」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | コメディ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1964 |
公開年月日 | 1964年12月6日 |
上映時間 | 94分 |
製作会社 | 日活 |
配給 | 日活 |
レイティング | |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
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