眠狂四郎炎情剣
ねむりきょうしろうえんじょうけん The Swordman and the Pirate- 上映日
- 1965年1月13日
- 製作国
- 日本
- 制作年
- 1965
- 上映時間
- 83分
- レーティング
- 一般映画
- ジャンル
- 時代劇
解説
柴田錬三郎の原作を「眠狂四郎女妖剣」の星川清司が脚色「座頭市血笑旅」の三隅研次が監督した“眠狂四郎”シリーズ第五作目。撮影は「黒の凶器」の森田富士郎。
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この作品のレビュー
ユーザーレビュー
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ミャーノフ大佐
前作「眠狂四郎女妖剣」は眠狂四郎が浜松まで行ってしまった失敗作で、エロ路線で客をよんだ作品だったが、本作はちゃんと江戸での話で、しかも三隅研次が撮ってくれている。間違いなしでしょ。
今作は前作と比べてエロさを減らしてきちんとした時代劇にしている。それでも小桜純子の乳輪はちょっと見えたけど。
中村玉緒は1作目の「眠狂四郎殺法帖」に続いての出演だけど、この映画でも一癖ある役となっている。それでも魅力的だな。安部徹や西村晃はきちんと悪役をやってくれて、なかでも西村晃の悪徳商人鳴海屋の役は儲けものだ。安部徹は藤堂家の家老跡部の役。
今回の映画で気づいたことはアップを多用している、ということ。前作までの映画はどうだったろう。記憶にないのだが、今回、やたらとアップが出てくるなあと思った。それと、やっぱり殺陣のシーンはしっかりしているなあ。カメラを固定しての殺陣シーンなんか画角の中で納めているのはさすが。そんなに引いて撮っている訳じゃないんだよ。
ストーリーもなかなか面白く展開していく。跡部と鳴海屋は海賊を使って懐を肥やし、海賊の生き残りを次々と殺していく。そのスパイが中村玉緒。一作目でもそんな役だった。海賊の残党の一人に中原早苗が出てきて、彼女、日活じゃない?と思っていたら1964年にフリーになっているんだ。フリーになった直後くらいの映画じゃないかな。
狂四郎の台詞で「自分には関りのない事」と言うのがあるが、これが後の「木枯し紋次郎」に繋がっていくのかなあ。
「眠狂四郎炎情剣」のストーリー
冬のある日狂四郎は、夫の仇討ちと称する武家の妻、檜垣ぬいに手を貸して一人の浪人を斬った。浪人は今はの際“助太刀すればおぬしの恥”という謎の言葉を残して死んでいった。ぬいは代償にその白い身体を自ら狂四郎にあたえた。翌日盃を傾ける狂四郎のもとに役人に追われる伝吉と名乗る男が助けを求めにきた。だが狂四郎は自分に関りのないことと冷く突ぱねた。捕えられた伝吉は“鳴海屋”と口走って去っていった。そんなある日狂四郎のもとに鳴海屋が訪ねてきた。豪家の子女という小笹に色の道を教えて欲しいというのだ。狂四郎は、ただちに小笹が、生娘でない事を悟り、化けの皮をひんむいた。果して小笹の膚にはくまなく刺青がされてあった。問いつめる狂四郎の前に鳴海屋はことのすべてを白状した。鳴海屋は藤堂家の江戸家老に威かされ、幕府に献上すべき海賊の財宝を横領していた。そしてさらに将監は、財宝の秘密を握る海賊の末裔を一人残らず抹殺しようとしていた。その探索役がぬいであった。この冷酷さを恐れた鳴海屋は、将藍と手を切りたいと狂四郎に助けを求めた。そして鳴海屋は、鳥羽水車の総帥の娘で、今は将藍にねらわれるおりょうの身の上も話して聞かせた。狂四郎はおりょうを南の国へ逃がしてやった。さらに将藍の魔手は海賊の末裔の一人で、今は守田菊弥と名乗る人気役者をも殺し、鳴海屋で働くその娘かよをも狙っていた。狂四郎は、まだ世間のきたなさも知らぬ清純な少女までも狙う将藍に激しい憎しみを感じた。狂四郎は将藍が参列する菩提寺の法要の席に乗りこみ、将藍の罪状を素っ破抜いた。狂四郎は必死に縋り寄るぬいをも斬り捨て、墓場と化した菩提寺を去っていった。
「眠狂四郎炎情剣」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「眠狂四郎炎情剣」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 時代劇 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1965 |
公開年月日 | 1965年1月13日 |
上映時間 | 83分 |
製作会社 | 大映京都 |
配給 | 大映 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
音量 | モノラル |
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