波止場の王者

はとばのおうじゃ
上映日
1956年11月14日

製作国
日本

制作年
1956
上映時間
89分

レーティング
ジャンル
ドラマ

check解説

ガス・タービンAZの設計図を狙う国際ギャング団と対決する、正義の青年技師をめぐっての活劇篇。原作は赤坂長義、脚色は石川義寛と土居通芳の共同、監督は「男の魂」の内川清一郎、撮影担当は「鉄血の魂」の栗本正である。主な出演者は「軍神山本元帥と連合艦隊」の宇津井健、中井昭二、前田通子、「鉄血の魂」の久保菜穂子、三ツ矢歌子、「怪異宇都宮釣天井」の丹波哲郎、その他、北沢彪、和田孝、小倉繁、十朱久雄など。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • ミャーノフ大佐

     新東宝のスター宇津井健主演の映画。会社の寮の管理人の娘が三ツ矢歌子さんね。途中、新東宝のエログロになるかと思ったが、そうはならなかった。
     日活の無国籍アクションをさらに質を下げたような映画。
     造船会社で高速船のエンジンを設計、製作する途中で、何故か密輸団が出てきて、海上保安庁が出てきて、そいで造船会社の若い社員との軋轢があって、で話が進んでいく。宇津井健はその造船会社の設計技師という設定。話は荒唐無稽なんだけど、上手く脚本を書けば娯楽作として面白くなったんじゃないかな。なんせ新東宝なんでお金もそんなかけられないだろうし、このくらいの質になってしまうんだろうなあ。高速船のエンジン部分が船のデッキにつけられたジェット噴射はいくら何でもありえないんじゃない。海中に浸かっている部分と海上部分では抵抗が違うから、あんな物、噴射した途端に船はひっくり返るじゃない(子供向けの映画みたい)?まあ、この辺は愛嬌として、ラストの大島での密輸団とのアクションシーンは、いくらお金がないからといって、あれはないよな。緊張感がなく、そんなバカな、で退屈してしまう。退屈するアクションシーンなんてなかなかお目にかかれないよ。

「波止場の王者」のストーリー

中小企業島造船所の所長島鉄造の熱願にも拘らず、船舶局ではかねて申請中の特殊エンジンガス・タービンAZの再調査を取り上げない。局から戻った島は、最近急にさびれて来た所内を見廻しながら自らの無能さを慨嘆。だが発明者山本博士は、皆の努力が足りないからだと力づける。しかし会社の窮状を知った佐藤銀次始め不良少年工は働くだけ損だと仕事をサボり、賭け事に熱中。一人で仕事に励む竹下久一に、統制を乱すとリンチを加える。寮の舎監篠原は大酒飲みで、そんな騒ぎに眼もくれない。船舶局の技官水野三郎は、山本博士の教え子だった関係から局長にタービンの優秀さを説くが聞き入れられず、博士と研究を進めるため辞表を提出。処が車中で彼の鞄を、かねてからタービン設計図を狙う国際ギャング鄭朱来の子分志水が抜き取る。だが中に設計図はない。失敗を取り戻すため、志水は情婦、バー・ボレロの女給サリーの許に入り浸りの銀次を買収し造船所から設計図を盗ませようとする。助手として山本博士の研究に没頭する水野の姿に、博士の娘和子は仄かな愛情を感じ出す。彼は同時に舎監として少年工指導に全力を尽すが、反撥する銀次は鄭一味の悪企みに陥入り、遂に篠原を脅して技師長室の鍵型を取り、彼を慕うアプレ娘由美のいさめも聞かずギャング団から派遣された吉田を案内し設計図を盗み出す。だが吉田とは、ギャング団撲滅のため内情を探っていた、水野の親友北村俊介の変装姿。彼は水野に設計図を返し、保安庁の連絡で船舶局がタービンを再調査していると伝える。最後の手段と鄭は篠原を殺害、由美を脅して山本博士を誘拐するが、水野は北村指揮の保安庁と協力しギャング団を倒して博士を救出。凶弾に倒れつつ非を詫びる銀次と由美の手を組合わせ、二人の冥福を祈ってやった。

「波止場の王者」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「波止場の王者」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1956
公開年月日 1956年11月14日
上映時間 89分
製作会社 新東宝
配給 新東宝
レイティング
カラー/サイズ モノクロ

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