解説
病の障壁も乗り越えて愛しあう2人のダンサーの姿を描くゲイ映画。監督はナンシー・メックラー。製作はマーティン・ポープ。脚本は「ベント 堕ちた饗宴」のマーティン・シャーマン。衣裳は「遠い声、静かな暮らし」のモニカ・ハウ。主演は「ジャングル・ブック」のジェイソン・フレミングと「グレアム・ヤング毒殺日記」のアントニー・シャー。共演は本作が映画デビューとなるダイアン・パリッシュ、「マックス、モン・アムール」のアンソニー・ヒギンズほか。
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「カーテンコール(1996)」のストーリー
95年、ロンドンのルナバレエ団。トップダンサーのトニオ(ジェイソン・フレミング)は花形スターだが、彼はゲイであるばかりか、HIVの陽性で徐々に自分の体が蝕まれて行く恐怖を感じている。バレエの師であり、年上の恋人だった美形の男ラモン(アンソニー・ヒギンズ)も感染しており、入院中である。ある日レッスンを終えると、ラモン危篤の知らせがあり、女性のメンバーであるミリー(ダイアン・パリッシュ)と共に駆けつけるが、ラモンは意識を取り戻すことなく、この世を去る。ラモンの葬儀が済み、主宰者であるルナ(ドロシー・テューティン)にボケの症状が出始めたことから、経営者のトリスタン(ビル・ナイ)はバレエ団の解散をトニオに打ち明ける。そして最後の公演は男同士のデュエットである「インディアン・サマー」にするつもりだと言う。トニオはいきなりの申し出に逆上しかかるが、自分の気持ちを抑え、ラモン絶頂期に世間を騒がせたその作品を踊ることを決意する。気分転換に出かけたクラブでトニオはジャック(アントニー・シャー)に声をかけられる。ある夜の公演のあと、楽屋の出入口でジャックはトニオを待ち、一緒に食事に行く。その後ジャックの家へと行くが、トニオは自分がHIVの陽性であることを告げ、彼を拒もうとする。トニオはジャックの愛が真摯なものであることを知り、2人は抱きあう。ジャックの強引な誘いに負けてトニオは一緒にギリシャへと旅する。トニオはかつての恋人だったドルーとラモンの遺灰を真っ青な海に撒く。2人は陰影をはっきりと映し出すギリシャの光の中で互いの本音を激しくぶつけあう。そして2人の心は溶け合い、さらに深い愛情へと発展して行く。ギリシャから戻り、トニオはラモンの相手役を務めたことのあるダンカン(フィリップ・ヴォス)の指導のもと「インディアン・サマー」の練習に明け暮れる。会っても振付の話しかしないトニオにジャックは酒に溺れるようになる。居留守をつかって会おうともしなくなったジャックに我慢できなくなったトニオは診察室を訪ねる。ジャックはトニオにセラピストとしての自分の無力さを言い散らす。ジャックもトニオを失うことが悲しくて我慢ならないようになってきたのだ。トニオはそんなジャックの気持ちに気付き、やさしく彼をなだめ、彼の家へ連れて帰る。「インディアン・サマー」の初日の朝、ついにトニオの足が動かなくなった。エイズの症状の1つで脳に膿瘍を起こしたのだ。最後だからどうしても踊りたいというトニオの思いは強く激しかった。舞台の幕が開く。トニオは自分の足を若いダンサーに支えてもらい、視線から、体のすべてを使い、精一杯の表現をする。幕が下がり、観客はトニオのダンスに鳴り響く拍手を送る。ジャックはトニオに駆け寄る。数日後、トニオは無事退院する。待っていたタクシーに乗らず、トレーニングのために引きずる足で歩き出す。休憩をとるために腰掛けた公園のベンチでトニオはジャックと抱きあう。通りがかりの男に汚い言葉を投げつけられ、自分を抑え続けていたトニオが初めて怒る、「人を愛することに汚いことはない」と。
「カーテンコール(1996)」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「カーテンコール(1996)」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | イギリス |
製作年 | 1996 |
公開年月日 | 1997年11月1日 |
上映時間 | 100分 |
製作会社 | M・Pプロ作品(チャンネル4・フィルムズ提供) |
配給 | クロックワークス=マイピック配給 |
レイティング |
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