「難波金融伝 ミナミの帝王 劇場版PARTXI」のストーリー
警視総監賞12回のベテラン刑事、桜井は萬田からトイチの借金をしながらもある事件を追っていた。業を煮やした萬田はこのまま支払いが滞るようなら娘の亜矢子をソープに売ると脅す。それを聞いた桜井は自分の臓器を全て提供する、それで何とかしてくれと頼み込む。話を聞くと15年前、知人が借金トラブルで脅迫されていた。しかし、自分の職業が警官であることから力になれなかった。その後、知人は殺され、彼の娘である亜矢子だけが残ったという。犯人を捕まえるまで、なんとか期限を待って欲しいと迫る桜井に対し、萬田は待つことにした。そして、時効までの1ヶ月の間に、姿をくらました目撃者の女を探すよう沢木らに命じる。運良く女が見つかるが口を割らないまま、帰ってしまう。しかし、タクヤが以前、借金取りに奔走していたときに立ち寄った麻雀荘にいた女であることを思い出す。その麻雀荘の内情を調べていくと、雀荘主・倉本の持っている携帯電話の持ち主の名前が偽名であることが発覚。そして、元暴力団組員であることが判明した。あやしいと踏んだタクヤたちは麻雀荘に乗り込み、カマをかける。あわてた倉本の後ろから萬田と桜井が現れた。逮捕しようとした瞬間、萬田が倉本の店を処分し、それで得た金を桜井の借金に充てることを提案。そのかわり、時効の日まで桜井に手を出させないことを両者に確約させる。喜んでそれに応じる倉本。渋い顔を見せる桜井──。時効成立の翌日。倉本の前に桜井が逮捕状を持って現れた。昨日で時効が成立したではないかと主張する倉本に、台湾人女性と結婚し、台湾に住民票を移して住んでいた時期があると桜井。刑事訴訟法第255条「時効の成立」によって、その期間だけ時効が止まることを付いた萬田の作戦であった。