解説
伝説の名器の4世紀に渡る旅を、5ヶ国に渡る壮大なロケで綴る芸術大作。監督は「グレン・グールドをみぐる32章」のフランソワ・ジラール。脚本はジラールと同作のドン・マッケラー。製作はヨーヨー・マのテレビ映画などを手がけているニブ・フィッチマン。撮影はアラン・ドスティ。音楽は「レボリューション めぐり逢い」のジョン・コリリアーノ。ヴァイオリン演奏はジョシュア・ベル。オーケストラ演奏をエサ・ペッカ・サロネン指揮のフィルハーモニア管弦楽団が担当。美術は「グレイス・オブ・マイ・ハート」のフランソワ・セガン。衣裳は「心の地図」のレニ・エイプリル。出演は「交渉人」のサミュエル・L・ジャクソン、「魅せられて」のカルロ・セッテ、「エーゲ海の天使」のイレーネ・グラツィオーリほか。カナダ・ジェニー賞主要8部門を受賞。
ユーザーレビュー
「レッド・バイオリン」のストーリー
モントリオールのオークション会場で、高名なバイオリン職人ブソッティ(カルロ・セッテ)の作品「レッド・バイオリン」が売り出された。時はバイオリンが生まれた1681年に遡る。ブソッティの妻アンナ(イレーネ・グラツィオーリ)は家政婦に「将来は長い旅をする」と予言される。しかし、彼女は子どもを死産、自らも命を落とす。ブソッティはその夜、バイオリンにニスを塗る。1792年、バイオリンはオーストリアの修道院で天才児・カスパー(クリストフ・コシツェ)の手に渡る。カスパーは才能を認められるが、バイオリンと一体化しすぎたため夭折。1893年、イギリスの作曲家で演奏家のホープ(ジェイソン・フレミング)がバイオリンを手に入れ、素晴らしい音楽を生み出す。しかし彼もまた自殺する。1965年、上海に渡ったバイオリンは、文化大革命のもとで弾圧を受ける。持ち主のシャン(シルヴィア・チャン)はバイオリンを町の音楽教師に託す。教師の死後、バイオリンは中国政府がオークションに出品。修道院、ホープ財団、中国人のミン、音楽家のルセンスキーがバイオリンを狙い、ルセンスキーが競り落とした。だが、それは鑑定士のモリス(サミュエル・L・ジャクソン)が本物とすり変えた模造品だった。モリスはバイオリンのニスにブソッティの妻アンナの血が混ぜられていることを知り、どうしても手に入れたくなったのだ。モリスはバイオリンを大事に抱え、「お土産があるんだ」と子供にそっと電話をした。
「レッド・バイオリン」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「レッド・バイオリン」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
製作国 | カナダ |
製作年 | 1998 |
公開年月日 | 1999年5月22日 |
上映時間 | 131分 |
製作会社 | ランバス・メディア=ミカド作品(ニューライン・インターナショナル提供) |
配給 | ギャガ・コミュニケーションズ |
レイティング | |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
1959年1月下旬号 | 旬報サロン レッド・バイオリン |
1959年2月上旬特別号 | 特集 キネマ旬報1958年度ベスト・テン 内外映画ベスト・テン |
1999年5月下旬号 | COMING SOON【新作紹介】 レッド・バイオリン |
1999年6月上旬号 | 外国映画紹介 レッド・バイオリン |
1999年7月上旬夏の特別号 | 劇場公開映画批評 レッド・バイオリン |