解説
内戦下のアフリカを舞台に、ダイヤモンドを追い求める三人の人間たちの葛藤を描いた人間ドラマ。ダイヤの密売人アーチャーを演じるのはレオナルド・ディカプリオ(「ディパーテッド」)。愚直な漁師ソロモンにはジャイモン・フンスー(「グラディエーター」)が扮している。そしてジャーナリスト、マディーを演じるのはジェニファー・コネリー(「ビューティフル・マインド」)。監督は「ラスト サムライ」のエドワード・ズウィック。
映画館で観る
配信で観る
TVで観る
この作品のレビュー
ユーザーレビュー
-
89bubble93
-
如庵
「Blood Diamond」2006年 : Edward Zwick監督。R.T. (A63%;6.3/10) / C.S.:A-
両親を惨殺されたアフリカ生まれの元傭兵密売人を演じるデカプリオの役作は素晴らしい。ブラッド・ダイアモンドと呼ばれる不法ダイヤはまさに「血塗られたダイヤ」。1991~2002年のシエラレオネ内戦を題材に、洗脳された少年兵、欲にまみれた反政府RUFと政府軍、白人傭兵達が殺し合う。性善説か性悪説か、そんな問いが陳腐な程、現実は酷い。「善悪は行動で決まる」は重い言葉である。親子愛、友情、痛みに共感する心など人間らしさの希望を映像化している。これぞ「T.I.A」である。
「ブラッド・ダイヤモンド」のストーリー
内戦が続くアフリカ、シエラレオネ共和国。漁師ソロモン(ジャイモン・フンスー)は平穏に暮らしていたが、反政府軍RUFの襲撃により家族と引き離されてしまう。ソロモンが連れて行かれたのはRUFの資金源となっているダイヤモンドの採掘場だった。そこで驚くほど大粒のピンク・ダイヤを発見するソロモン。これがあれば家族を救える。危険を承知で彼はダイヤを秘密の場所に隠すのだった。一方、ダイヤの密輸を生業としているアーチャー(レオナルド・ディカプリオ)は、刑務所でそのピンク・ダイヤの話を聞き、ソロモンに接近しようとする。家族を探す手伝いをする代わりにピンク・ダイヤの在り処を教えてくれと取引を持ちかけるアーチャー。しかしソロモンは承知しなかった。一方でジャーナリストのマディー(ジェニファー・コネリー)がアーチャーに近付いてくる。RUFの資金源となっている「ブラッド・ダイヤモンド」の真相を追っている彼女は、アーチャーの持っている情報が欲しかったのだ。しかしアーチャーは口を閉ざした。やがて難民キャンプで家族と再会するソロモン。しかし息子の姿だけが無かった。RUFが連れ去った可能性が高い。ソロモンは覚悟を決め、アーチャーの申し出を受け入れた。こうして異なる目的を持った三人がピンク・ダイヤを求めて過酷な道を歩き出す。アーチャーはこの暗黒の大陸から抜け出すため、ソロモンは息子の行方を突き止めるため、そしてマディーはアーチャーから決定的な情報を引き出すために……。
「ブラッド・ダイヤモンド」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「ブラッド・ダイヤモンド」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | 社会派 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2006 |
公開年月日 | 2007年4月7日 |
上映時間 | 143分 |
配給 | ワーナー |
レイティング | |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
2007年4月下旬特別号 |
特別企画 映画制作者の最後の聖域《アフリカ》を問う 「ブラッド・ダイヤモンド」エドワード・ズウィック[監督] インタビュー 特別企画 映画制作者の最後の聖域《アフリカ》を問う レオナルド・ディカプリオ インタビュー 特別企画 映画制作者の最後の聖域《アフリカ》を問う ジャイモン・フンスー インタビュー 特別企画 映画制作者の最後の聖域《アフリカ》を問う 「ブラッド・ダイヤモンド」作品評 |