許されざる者(2013)

ゆるされざるもの
上映日
2013年9月13日

製作国
日本

制作年
2013
上映時間
135分

レーティング
PG-12
ジャンル
ドラマ アクション

check解説

第65回アカデミー賞作品賞・監督賞ほか2賞を受賞したクリント・イーストウッドの傑作西部劇を、「悪人」「フラガール」李相日がリメイク。1880年のアメリカ西部から、明治新政府のもと開拓が進められている同年の北海道に舞台を移し、幕府軍時代には恐れられたものの愛しい人と出会ったのを契機に刀を置いた男が、他の者のために再び刀を手にする。「インセプション」「硫黄島からの手紙」の渡辺謙を筆頭に、「アントキノイノチ」の柄本明、「誰も知らない」の柳楽優弥、「ペタル ダンス」の忽那汐里、「アウトレイジ」の國村隼、「草原の椅子」の佐藤浩市ら実力派俳優が集結。「レッドクリフ」シリーズを手がけた岩代太郎の音楽が作品を彩る。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • 89bubble93

  • ミャーノフ大佐

     クリント・イーストウッドのハリウッド版「許されざる者」のリメイク。どうせリメイク物は本作を上回ることは出来ないし、これを日本を舞台に置き換えること自体、無理があると思っていた。だから期待していなかったし、観るのも後回しにしていた。が、見終わって、日本版リメイク完璧。
     ウェキおじさんによると李相日がワーナー側に頼み了解を得て製作したとのこと。
     クリント・イーストウッドの後年の映画は、哀感のある映画が多くみられ、それが好きだ。この映画も原作以上に哀感を漂わせた映画となっている。この映画全体に漂わせる哀感がなんとも言えず引き込ませる。特にラストは原作と違っていて、そこがまた良いんだなあ。脚本も原作の西部劇を明治維新後の北海道に設定して、よく話がきちんと成り立っている。日本版の脚本を李相日一人で書いているが、よくここまで日本版に出来た物だ。もともと、明治維新後の北海道に興味があったのかな。一朝一夕でここまで翻案出来るとは思わないのだが。
     そして絵作りもしっかりしている。細部にまで気を遣った演出で時代背景が違和感ない。冬の雪景色での撮影なんか役者たち大変だったろうなあ。まあ、台詞回しがちょっと堅かったり、鷲路村のセットがちょっと現実的でなかったりというのはあるが。お金もずいぶんかかっている。
     役者も渡辺謙、佐藤浩市という個性が対峙し、それに個性的なバイプレイヤー達が脇を固めている。これにもし役所広司が入ればもう最高になってしまう。小池栄子が良い味出しているねえ。もともと嫌いなんだけど。あの眼の大きさが際立っていて画面を引き締めている。
     李相日という監督は学生時代の「青〜chong〜」も「BORDER LINE」も面白かったしデビューから5作目の「フラガール」で国内賞総ナメにして、寡作ながらどれも完成度の高い作品を作っている。もっとたくさん映画を撮ってほしい。

「許されざる者(2013)」のストーリー

明治13年。開拓が進められている北海道に、かつて人斬り十兵衛との異名を持ち恐れられていた幕府軍残党・釜田十兵衛(渡辺謙)がいた。十兵衛は愛する女性と出会ってから刀をしまい、子どもをもうけた。幸せも束の間、妻は早世し、男は幼い子どもを抱えて貧しく厳しい生活をしていた。そこへ、かつての仲間がやってくる。そして、無残にも切りつけられた女郎のこと、街を牛耳る暴力的な支配者がその事件に関して深追いさせないこと、女郎は支配者に逆らい仲間たちとともに賞金を作り敵を討ってほしいと懇願していることを話す。十兵衛は自分のためではなく他の者のために、あらゆる覚悟を背負い、再び刀を手にするという苦渋の決断をする……。

「許されざる者(2013)」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「許されざる者(2013)」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ アクション
製作国 日本
製作年 2013
公開年月日 2013年9月13日
上映時間 135分
製作会社 ワーナー・ブラザース映画(制作プロダクション 日活=オフィス・シロウズ)
配給 ワーナー・ブラザース映画
レイティング PG-12
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ
公式サイト http://wwws.warnerbros.co.jp/yurusarezaru/
コピーライト (C)2013 Warner Entertainment Japan Inc.

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