面白いテーマの映画だ。あっという間に底まで落ちてしまった人間がどうやって底で這い回るか。でも、主人公はまだ若いからそれでも抜け出せるよな。
ホストになるまで、そしてなってからの紆余曲折。結局、最初にホストクラブに連れて行った女が助かって、周りの人達が巻き込まれてしまう。好きだった女なんかソープに沈められてしまうんだから。だったら、たかり女をソープに沈めれば八方丸く収まったのに。なんてことは言っちゃいけないな。この展開だから面白かったのだから。
映画の最初のシーン、複数人の男に担がれて河原に放り出された主人公に「そいつは、もう終わってんだよ。」と、河原に捨てた連中のボスの台詞から映画が始まるんだけど、この同じシーンが後半に出てきて、その台詞が全く違う意味になってくる。
ウェキおじさんによると原作とずいぶん違っているとのことで、原作も読んでみたい。
大塚千弘ってクレジットで男と思ったけど、女優だったんだ。おっぱいが可愛くていやらしかった。
監督の佐々部清ってあの「スパルタの海」の監督だったんだ。ウェキおじさんはお蔵入りといっていたが、公開はしていたと記憶している。それとも雑誌で知っていたのかな。伊東四朗が主演というのを憶えている。「スパルタの海」戸塚ヨットスクールを好意的に描いているんだけど、戸塚ヨットスクールなんてまともじゃないから。仕置きのために真夏に生徒をコンテナの中に閉じ込めていたんだから。それの信奉者の一人が国会議員の長谷川岳。あのパワハラで有名になった長谷川岳。わかるでしょ、まともじゃない事。
佐々部清はすでに鬼籍に入っているとのことで、もったいないですね。脂ののっている時になくなられたのは。良い映画をもっと撮れたでしょうに。