解説
サンダンス映画祭2016ワールドシネマ部門グランプリ他受賞のドキュメンタリー。アフガン難民の少女ソニータはラッパーを目指すが、滞在先のイランでは女性が歌うことは禁じられている。さらに9千ドルと引き換えに見知らぬ男性との結婚を強いられ……。強制婚から逃れ夢を叶えようとするソニータを、イランの首都テヘラン出身の映像作家ロクサレ・ガエム・マガミが追い、彼女の人生に関わっていく。第11回UNHCR難民映画祭にて日本初上映。
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
TVで観る
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
-
映像演出、映画評論荻野洋一アフガニスタン出身の主人公ソニータはラッパーである。彼女は科せられた属性を全否定し、自分は「ラッパーだ」と宣言する。でもそれは不可能な宣言だ。彼女には花嫁として... もっと見る
-
脚本家北里宇一郎ドキュメンタリーの制作現場でいちばん悩ましいのは、撮影対象者とどう関わるかということで。例えば金銭的に困っている者に援助すべきかどうか。作り手の行動ひとつで、作... もっと見る
-
映画ライター中西愛子アフガニスタンのタリバンからイランに逃れてきた難民のソニータ。ラッパーになりたい彼女は、娘を見ず知らずの男に嫁がせる祖国の古い慣習を訴える歌詞を乗せて歌う。2年... もっと見る
「ソニータ」のストーリー
18 歳のソニータは、アフガニスタンのタリバンから逃れてきた難民の少女。パスポートも滞在許可証もなく、イランの首都テヘランの子ども保護施設で、不法移民としてカウンセリングや将来のアドバイスを受けている。そんな彼女の夢は、有名なラッパーになること。しかしイランでは女性が歌うことは法律で禁じられており、彼女のファンは子ども保護施設の子どもたちだけだった。そんな中アフガニスタンで暮らす母は、因習通り彼女を見ず知らずの男性のもとへ嫁がせようとする。引き換えに得る9千ドルは、兄の結婚の結納金となる。結婚せずに夢を追いかけたいが家族との関係も失いたくないとジレンマを抱えながら、ラップのビデオクリップを制作。友人たちが次々に結納金と引き換えに結婚する中、アフガニスタンの少女たちが抱える苦しみをラップに込め歌うソニータ。やがて才能が開花し、彼女の運命は変わっていく。
「ソニータ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「ソニータ」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | 社会派 伝記 |
製作国 | ドイツ スイス イラン |
製作年 | 2015 |
公開年月日 | 2017年10月21日 |
上映時間 | 91分 |
製作会社 | TAG/TRAUM(共同製作:INTERMEZZO FILM、 ロクサレ・ガエム・マガミ、NDR、RTS、SRG SSR、 DR) |
配給 | ユナイテッドピープル |
レイティング | |
カラー/サイズ | カラー |
公式サイト | http://unitedpeople.jp/sonita/ |
コピーライト | (C) Behrouz Badrouj |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
2017年11月上旬特別号 |
UPCOMING 新作紹介 「ソニータ」 REVIEW 日本映画&外国映画 「ソニータ」 |