「リコシェ」のストーリー
1984年、ロサンゼルス。新米の警官ニック・スタイルズ(デンゼル・ワシントン)はパトロール中、ギャングの取引きに乱入して全員を射殺、金を横取りしようとしているアール・タルボット・ブレイク(ジョン・リスゴー)に遭遇する。そばにいた女性を人質に逃亡しようとするブレイクを、隠し持った拳銃で膝を撃ち抜き、その手下キム(ジョッシュ・エヴァンズ)とともに逮捕する。たまたまその様子を撮影していたホームビデオがニュースで流され、ニックは一躍ヒーローとなる。すぐに刑事巡査、さらには検事補にまで出世する。その間に結婚して2人の娘ももうけたニックは幸せの頂点にいた。しかし一方、ニックに逮捕されたブレイクは刑務所の中で、そんな彼への憎悪を募らせ、復讐の計画を立てていた。そして7年目にキムとともに脱獄、仲間を殺して自分が死んだように見せかける工作をする。ニックが自分にしたのと同じように、殺さずに彼の人生だけを破壊しようとするブレイクの執拗な復讐が始まった。まず、ニックの計画している青少年のための施設_ツイン・タワー_建設のためにチャリティで集められた資金が奪われ、協力者だった市会議員が自殺に見せかけて殺される。次にブレイク本人が現れてニックを誘拐、ドラッグ漬けにして釈放する、家の中にまで入り込んできて娘を危機にさらす、監禁中に撮ったニックと女性のスキャンダラスなビデオを放送する__。ニックはブレイクの存在を訴えるが、スキャンダルの渦中にいる彼を誰も信じようとせず、完全に失脚する。すべてはブレイクの思うツボだった。しかし唯一信頼してくれていた同僚が殺されるに及んでニックの怒りが爆発。精神に異常をきたし、ビルもろとも自爆したように見せかけたニックは、罠をしかけてブレイクをツイン・タワーに呼び出し、一対一の死闘の末、タワーからブレイクをつき落とすのだった。