ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今の映画専門家レビュー一覧
ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今
2001年、英国の作家ヘレン・フィールディングの小説を映画し世界中で大ヒットを記録したロマンティック・コメディ・シリーズの第4弾。最愛の夫マークと死別したブリジットは、2人の子どものシングルマザーとして育児と仕事、新たな恋に奮闘する。「ジュディ 虹の彼方に」のレネー・ゼルウィガー、「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」のヒュー・グラント、「キングスマン」シリーズのコリン・ファースが続投するほか、「ドクター・ストレンジ」シリーズのキウェテル・イジョフォー、Netflixドラマ『One Day/ワン・デイ』のレオ・ウッドールが出演。監督は、「To Leslie トゥ・レスリー」のマイケル・モリス。
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映画評論家/番組等の構成・演出
荻野洋一
今月は偶然にも「ベター・マン」と並び、ファンベースに立脚したイギリス物2つ。ブリジットという登場人物じたいが、かつてのイーリングコメディに匹敵するジャンル性を帯びる。本国では反フェミニズムとの批判もなくはないそうだが、ケン・ローチ、マイク・リーあたりとはおよそ遠く隔たったイギリス中流向け喜劇としては健在だ。SF的無時間に居座った寅さんとは異なり、50代を迎えたブリジットが年下男性とのロマンスで自虐を連発するこのコンサバな喜劇性は、いつまで持続できるだろうか。
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アダルトビデオ監督
二村ヒトシ
過去のブリジット・ジョーンズ・シリーズを一本も観たことなかったので大丈夫かしらと心配したけど大丈夫でした。もしかしてガンダム知らない勢がジークアクスで最初のガンダムの登場人物が出てくるのに面白く観れちゃったのと同じ現象が起きたのかな(たぶんちがうな)。ADHD母さんの恋なんて応援せざるをえないし、目尻に皺が刻まれた中年女性がセックスするのは美しいです。もうじき死にそうな登場人物が「ただ生きるな。楽しんで生きろ」と遺言してたが、ほんとうにそのとおりだよ。
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著述家、プロデューサー
湯山玲子
この辛口点数は、世界中の女性たちの心をつかんだ「ブリジットは私だ!」的生き方大肯定リアリズムは皆無だったゆえん。アラフィフシングルマザーの奮闘、若いイケメンとの恋愛と別れ、このシリーズの期待値においてはNGすぎる、リアル故の毒気もない手垢の付いた表現に終始ゼルウィガーの演技もわざとらしく、自らのブリジット像を間違った方向に強化。シリーズを経ての俳優たちの経年変化は、見応えがあるのに、脚本がそれを生かし切ず残念。
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