A LEGEND/伝説の映画専門家レビュー一覧

A LEGEND/伝説

「ポリス・ストーリー3」「レッド・ブロンクス」「カンフー・ヨガ」など、究極のアクションを創造するジャッキー・チェン&スタンリー・トン監督によるコンビ10作目。「ジャッキー50周年記念プロジェクト第2弾」として製作された。古代の謎を追う考古学者が2000年の時を越えて繰り広げる壮大な冒険の数々と、不滅の愛を描く。共演は、アイドルグループEXOのチャン・イーシン、「ポリス・ストーリー レジェンド」のグーリーナーザー、「カンフー・ヨガ」のアーリフ・リー。2024年10月に開催された「2024東京・中国映画週間」にて最優秀作品賞を受賞。
  • 映画評論家

    鬼塚大輔

    「ライド・オン」では実年齢に(ほとんど)相応しい、しみじみ演技を披露したジャッキーだが、この作品の大半を占める古代パートではCGIでツヤツヤピカピカのご尊顔を披露(実際の若き日よりもイケメンなのはご愛嬌)。でもってこの古代パートは清々しいまでの国威発揚映画なので、「ゲッベルス」を観たばかりなこともあり、うんざりしつつも、逆に興味深かったりもした。ラストの20分ほどが、これが観たかったんだよ!のジャッキー映画で、この部分に★一つサービス。

  • ライター、翻訳家

    野中モモ

    ジャッキー・チェンが考古学教授を演じるシリーズの3作目。夢の中で前漢の武将になって戦ったり若い人に慕われたりするのだけれど、いくら大スターでも今それはキモいよ!と引いてしまう描写が散見。「HERE 時を超えて」のトム・ハンクスのAIによる若返りがそんなに嫌じゃなかったのは横にロビン・ライトもいたからだったんだな……と気づかされる。新疆ウイグル自治区の大草原でのロケも中国政府による少数民族への弾圧の問題はどうなっているのか気になってしまって心がざらつく。

  • SF・文芸評論家

    藤田直哉

    スタンリー・トンとジャッキー・チェンが組んだ作品らしい、ユーモアとインチキくささが融合した作品。風景の美しさはゲームっぽく、恋愛や合戦はテレビドラマ的なチープさだが、メタフィクションの構造で表現に組み込んでいるのは美質。このチープさとアイロニーと、ガチなロマンとのバランスが現代人の心を打ち、前二作もヒットしたのだろうと思う。八〇年代やゼロ年代の日本を思い起こさせ、現象としては興味深いが、残念ながら評者には波長が合わなかった。

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