THE INFORMER/三秒間の死角の映画専門家レビュー一覧

THE INFORMER/三秒間の死角

ベストセラー小説『三秒間の死角』を「ジョン・ウィック」シリーズのプロデューサーが映画化。自由の身と引き換えにFBIの情報屋になったピートは、マフィアに潜入し、刑務所内の麻薬取引を仕切ることに。だが、FBIに裏切られ、絶体絶命に追い込まれる。出演は、「ロボコップ」のジョエル・キナマン、「ゴーン・ガール」のロザムンド・パイク、「スーサイド・スクワッド」のコモン、「ブレードランナー 2049」のアナ・デ・アルマス、「クローサー」のクライヴ・オーウェン。監督は、「エスコバル 楽園の掟」のアンドレア・ディ・ステファノ。
  • 映画評論家

    小野寺系

    かなり豪華なキャストで固めていて、なかでも善悪の間で揺れる組織人間を演じているロザムンド・パイクの葛藤する演技は楽しめる。一本の映画としては、様々なジャンル的要素が次々に表れるところが特徴的で、面白い試みだと思えるものの、一つひとつの掘り下げが足りず、それらがハーモニーを生み出すわけでもないため、アクションなのかサスペンスなのか、リアルな犯罪組織潜入ものなのか刑務所映画なのか、結局よく分からない作品になってしまったように感じる。

  • 映画評論家

    きさらぎ尚

    原作の舞台をスウェーデンからニューヨークに移し、主人公のキャラクターも含めて話をアメリカ風に編み変えたのは、うまくいっているので、そこそこ見ごたえはある。でも考えたら、すでに見たことのあるような……、麻薬がらみのこの種のクライム・サスペンスの寄せ集め感も。それにつけてもロザムンド・パイク、このところサスペンスやアクション映画での活躍がめざましく、ジョエル・キナマンは美しい。ところで脱出劇に気を取られていたが、麻薬組織のボス、将軍はどうなったのか。

  • 映画監督、脚本家

    城定秀夫

    チラシには「FBIに裏切られた情報屋の脱出劇」という惹句が躍っている上、あらすじも刑務所に入るまでは前置きみたいな書かれ方をしてるから、ワーイ好物の刑務所脱出モノだ!と思って観たのだが、この設定がセットアップを終えたのは映画が折り返しを過ぎたあたりだった。とはいえそこに至るまでの語りがトロいわけではなく、むしろついていくのがやっとのスピード感。面白いけど単純明快な脱出劇を期待していた自分のポンコツ脳にとっては話が込み入りすぎかなあと思った次第。

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