ウォンカとチョコレート工場のはじまりの映画専門家レビュー一覧

ウォンカとチョコレート工場のはじまり

「チャーリーとチョコレート工場」に登場したウォンカのチョコレート工場誕生秘話を描いた前日譚。魔法のチョコレートを作るウィリー・ウォンカは、世界一のチョコレート店を開こうと、一流の職人が集まる町を訪れるが、そこでは新規開店が禁じられていた。出演は「DUNE/デューン 砂の惑星」のティモシー・シャラメ、「ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り」のヒュー・グラント。
  • 翻訳者、映画批評

    篠儀直子

    この監督の「パディントン」シリーズを熱愛する者としては、やや優等生気味な作品に感じて物足りなくも思うけど、楽曲と振り付けのチャーミングさだけに頼らず、撮影と編集でも映画を踊らせるのはやはりさすが。撮影監督はパク・チャヌク組の人、美術監督はクリストファー・ノーラン組の人という、豪華布陣のスタッフワークも見どころ。SNLで物議をかもしたT・シャラメだが、この作品での彼はキャリア史上最高級と言っていい出来栄え。H・グラントのウンパルンパは反則級の可笑しさ。

  • 編集者/東北芸術工科大学教授

    菅付雅信

    ロアルド・ダールの児童文学『チャーリーとチョコレート工場』に登場する菓子職人ウィリー・ウォンカ。若き日の彼が自身のチョコレート工場を作るまでを描くファンタジー。主演がティモシー・シャラメ、共演がオリヴィア・コールマン、サリー・ホーキンスとシネフィルにはたまらない顔ぶれなのだが、ティム・バートン監督作ジョニー・デップ主演の「チャーリー?」と比較すると、イメージや演技に「跳び」のない凡庸な出来。小人ウンパルンパを演じたヒュー・グラントの「小人でもヒュー様」な演技に星ひとつ追加。

  • 俳優、映画監督、プロデューサー

    杉野希妃

    ティム・バートンのクセも毒気も強い世界観が好きな人間はどうしても比較してしまうが、本作は万人受けを狙う王道なミュージカル映画。天才チョコレート職人ウォンカのピュアな子供心と、ウォンカを陥れる悪意の対決は終始安心して見ていられる分かりやすさで、子供たちにもぜひおすすめしたい。ティモシー・シャラメがジョニー・デップに引きずられることなく実に素直にウォンカを演じていて、イノセントな美しさを放っている。ヒュー・グラント扮するウンパルンパは出色の面白さ。

1 - 3件表示/全3件

今日は映画何の日?

注目記事