柏原収史 カシワバラシュウジ

  • 出身地:山梨県甲府市
  • 生年月日:1978/12/23

略歴 / Brief history

山梨県甲府市の生まれ。1993年、実兄・柏原崇の“ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト”の最終審査を見学していてスカウトされ、芸能界入り。翌94年のTBS『人間・失格/たとえばぼくが死んだら』で俳優デビューし、大林宣彦監督「あした」95の恋人に別れを告げに来た死者・高柳淳役で映画初出演も果たす。97年、清水厚監督「ねらわれた学園」では超能力者と戦うヒロインの相棒を精悍に演じる一方、鈴木浩介監督のオムニバス「HAPPY PEOPLE」の一篇「ピアスをはずせ!」では医師の凶悪な息子を怪演して、演技力を磨いていく。98年より音楽活動も開始するが、俳優業にも意欲的に取り組み、黒木和雄監督「スリ」00では、アル中の伝説のスリに潤いをもたらす青年を好演、日本映画批評家大賞新人賞を受賞する。行定勲監督「きょうのできごと/a day on the planet」04では、自分のことは後回しにしてしまう大学院生役で静謐なオーラを放ち、役柄同様に津軽三味線を会得した筒井武文監督「オーバードライヴ」04の主演を経て、崔洋一監督「血と骨」04の社会主義運動に身を投じる青年役でも印象を残した。その後も、女や金にだらしない若者を飄々と演じた柳町光男監督「カミュなんて知らない」06、性を超えた純愛に突き進む青年の心模様を繊細に演じた松井良彦監督「どこに行くの?」08など、鬼才渾身の力作で主演をつとめるほか、役や製作費の大小を問わず、若手実力派として映画界を支える。テレビドラマの出演作に、日本テレビ『凍りつく夏』98、テレビ朝日『YASHA/夜叉』00、『アンナさんのおまめ』06、NHK『オーダーメイド・幸せ色の紳士服店』04、TBS『Mの悲劇』05など。近年は、復讐鬼と化したヒロインの宿敵役で新境地を開いたフジテレビ『ギルティ・悪魔と契約した女』10、キザな音大講師を好演したNHK『てっぱん』10で注目を集めた。

柏原収史の関連作品 / Related Work

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  • おまえの罪を自白しろ

    制作年: 2023
    真保裕一の同名小説を映画化したタイムリミットサスペンス。国会議員・宇田清治郎の孫娘誘拐事件が発生。犯人は、“明日午後5時までに記者会見を開き、おまえの罪を自白しろ”と要求してくる。清治郎の秘書を務める息子・晄司は事件解決に奔走するが……。出演は「ラーゲリより愛を込めて」の中島健人、「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」の堤真一。監督は「アイ・アム まきもと」の水田伸生。
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  • 鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽

    制作年: 2022
    1947年に出版された太宰治の小説『斜陽』の映画化。戦後に没落していく貴族の娘でありながら、古い道徳に抗って太陽のように道ならぬ恋につき進んでいく27歳のかず子の生き方を、75年を経た現代に照らし合わせて描く文芸ドラマ。主人公を演じたのは本作にて映画デビューと初主演を飾った宮本茉由。最後の貴婦人の誇りを持ちながら結核で死んでいく母に水野真紀。麻薬と酒に逃げ破滅していく弟の直治に奥野壮。太宰自身を投影した無頼の売れっ子作家・上原を安藤政信が演じる。監督は「うさぎ追いし 山極勝三郎物語」の近藤明男。故・増村保造監督の助監督を務めたことが縁で、増村と脚本家の白坂依志夫が遺した「斜陽」の脚本草稿を元に、自ら本作の脚本を仕上げた。
  • 信虎

    制作年: 2021
    武田信玄の父であり、甲府を開府した信虎の晩年を描く本格的時代劇。信玄によって追放され、京で足利将軍の奉公衆となった信虎。追放より30年の時が流れ、信玄が危篤に陥ったことを知った齢80の「虎」は、武田家存続のため最後の知略を巡らせる――。信虎を演じるのは36年ぶりの主演作となる寺田農。信虎の娘で15歳のお直に谷村美月。榎木孝明、永島敏行、渡辺裕之らベテラン俳優に加え、矢野聖人、荒井敦史、石垣佑磨の若手俳優も参加。また、武田家の映画「影武者」で織田信長を演じた隆大介の遺作となった。監督は「デスノート」の金子修介、音楽に「影武者」などの池辺晋一郎、武田家考証に武田氏研究の第一人者・平山優を迎えたほか、撮影の上野彰吾、衣裳の宮本まさ江、特殊メイク・スーパーバイザーの江川悦子、美術装飾の籠尾和人、VFXスーパーバイザーのオダイッセイなど、日本映画の最高峰のスタッフが結集。武田信玄生誕500年の記念イヤーである2021年日本公開。
  • 波乗りオフィスへようこそ

    制作年: 2019
    経営する会社を東京から徳島県美波町に移した吉田基晴の著書『本社は田舎に限る』を原案にした人間ドラマ。大手に押され人材確保が難しくなり、優秀な人材を求め故郷・美波町へ向かった徳永は、町の人々の協力を得ながら奮闘。やがて地域の力にもなっていく。監督は、「オボエテイル」などを手がけ「終わった人」の製作にも参加した、美波町出身の明石知幸。また、同じく美波町出身の赤川修也が撮影を担当。IT 企業社長・徳永を紀行番組『鉄道の旅』シリーズの関口知宏が、徳永をサポートする地元の起業家・岩佐を歌手・作曲家・俳優など多岐に渡り活動する宇崎竜童が演じる。2019年4月5日よりイオンシネマ徳島にて先行公開。
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  • WALKING MAN

    制作年: 2019
    人気ラッパーのANARCHYが初監督を務めた半自伝的な青春音楽ドラマ。川崎の工業地帯。貧しい母子家庭に育った佐巻アトムは、不用品回収のアルバイトで生計を立てていた。厳しい生活の中、ラップとの出会いをきっかけに、アトムは夢に向かって歩き出す。出演は「純平、考え直せ」の野村周平、「GOZEN-純恋の剣-」の優希美青。
  • 彼らが本気で編むときは、

    制作年: 2017
    「めがね」の荻上直子監督が5年ぶりに撮り上げた人間ドラマ。母親に育児放棄された11歳のトモは叔父マキオを訪ね、トランスジェンダーのリンコと出会う。母よりも自分に愛情を注いでくれるリンコの存在に戸惑いながらも、三人での奇妙な共同生活が始まった。出演は「秘密 THE TOP SECRET」の生田斗真、「GONIN サーガ」の桐谷健太、本作が映画デビューとなる柿原りんか、「カノン」のミムラ、「人生の約束」の小池栄子、「二重生活」の門脇麦。
    90