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- 板谷由夏
略歴 / Brief history
福岡県生まれ。福岡女学院大学短期大学部卒業。1994年より『PeeWee』誌の専属モデルとして活躍したほか、歌手としてシングルもリリース。96 年、NHK 教育『イタリア語会話』の生徒役でテレビに出演。99 年、大谷健太郎監督に抜擢された「avec mon mari」の麻生美都子役で映画主演デビューを果たし、ヨコハマ映画祭最優秀新人賞に輝く。2001 年の高橋伴明監督「光の雨」などの出演を経て、02 年、CF ディレクターの石川寛が映画初監督をつとめた「tokyo.sora」では脚本のない即興的演出に応え、昼間は美容師見習い、夜はランジェリーパブで働く女性の底知れぬ孤独を哀感豊かに演じた。内田けんじ監督の長篇デビュー作でカンヌ国際映画祭などで高い評価を受けた「運命じゃない人」05 では、ごくごく平凡でお人好しの主人公を翻弄する奔放な悪女を茶目っ気たっぷりに演じ、毎日映画コンクール助演女優賞に輝く。篠原哲雄監督の官能的なラブロマンス「欲望」05 ではヌードも辞さぬ大胆な演技に挑んで女優として新たな一面を開花させ、タイプの異なる2作品で飛躍の年となった。07 年、青山真司監督「サッドヴァケイション」では、自分を捨てた母親に復讐を誓う主人公に安らぎを与える恋人役で豪華競演陣によるアンサンブルの一角を担い、高崎映画祭最優秀助演女優賞を受賞した。テレビドラマも、99 年のフジテレビ『パーフェクトラブ!』以降、コンスタントに出演。近年は、派遣社員と張り合う正社員に扮した日本テレビ『ハケンの品格』06、恋にも仕事にも情熱的な先輩社員を好演した同局『ホタルノヒカリ』07、『同・2』10、大河ドラマ初出演となるNHK『篤姫』08 など、颯爽としたキャラクターが当たり役となるが、09 年の日本テレビ『アイシテル・海容』では、殺害された息子への罪悪感に苦悩しつつ加害者の母親の心も慮る主婦の複雑な心情を目細やかに演じ、演技力に磨きをかけた。近作にNHK『八日目の蝉』、フジテレビ『流れ星』10 など。07 年より日本テレビの報道番組『NEWS ZERO』にキャスターとして出演。結婚・出産を経験し、子育てをしながら働く主婦としての視線から、生活に根差した身近なテーマを自ら取材して好評を得ている。
板谷由夏の関連作品 / Related Work
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先生の白い嘘
制作年: 2024男女の性の格差に切り込んだ鳥飼茜の漫画を「恋わずらいのエリー」の三木康一郎監督が実写化した人間ドラマ。女であることの不平等さから目を背ける教師の美鈴。ある日、親友の美奈子から美鈴を餌食にした早藤と婚約したと聞かされる。そんなある日、衝撃的な性の悩みを打ち明けられ……。ドラマ『透明なゆりかご』『きのう何食べた?』などを手がけてきた安達奈緒子が脚本を担当。男女の性差に対峙する原美鈴を奈緒が、トラウマを抱えた男子生徒・新妻祐希を男性アイドルグループ『HiHi Jets』のメンバー、猪狩蒼弥が、美鈴の親友・美奈子を三吉彩花が、暴力的な裏の顔を持つエリートサラリーマン・早藤を風間俊介が演じる。 -
夜明けまでバス停で
制作年: 2022「痛くない死に方」の高橋伴明監督が板谷由夏を主演に迎え、コロナ禍が招いた貧困・社会的孤立を描いた社会派ドラマ。昼は自作のアクセサリーを売り、夜は焼き鳥店で住み込みのパートをする三知子は、コロナ禍の影響で仕事と住処を失い、ホームレスになる。2020年11月に渋谷区幡ヶ谷のバス停で寝泊まりしていたホームレスの女性が突然襲われ死亡した事件をモチーフにしている。主人公の三知子を「欲望」(2005)以来の映画主演となる板谷由夏が演じる他、「花と雨」の大西礼芳、「大綱引の恋」の三浦貴大らが出演。2022年第96回キネマ旬報ベスト・テン日本映画監督賞、脚本賞受賞。 -
人生ドライブ
制作年: 2022熊本県宇土市に暮らす岸さん夫婦と10人の子どもたちを21年にわたり記録したドキュメンタリー。自宅の全焼や2016年の熊本地震、家族の入院など、様々な困難に見舞われながらも、時には夫婦ふたりで、また時には家族全員で乗り越えてゆく一家の暮らしを見つめる。ナレーションを「サッド ヴァケイション」「37セカンズ」の板谷由夏が担当。監督は熊本県民テレビの城戸涼子。2022年4月29日より熊本・Denkikanにて先行上映。
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今日は映画何の日?
今日誕生日の映画人 05/27
- ヴィンセント・プライス(1911)
- 島田陽子(1953)
- 内藤剛志(1955)
- クリス・コルファー(1990)
- ジュゼッペ・トルナトーレ(1956)
- ジェーン・ムスキー(1954)
- フェリックス・ピール(1971)
- 小倉千夏(1960)
- マリー・ブネル(1964)
- 三崎奈美(1955)
- 津田篤宏(1976)
- 三又又三(1967)
- 夕輝壽太(1985)
- 古崎瞳(1986)
- オ・ギョンス(1967)
- 磯江俊道(1967)
- 松永渚(1991)
- 前田隆太朗(1995)
- 中里渉(2006)
- クラウディア・ポテンツァ(1981)
- カン・ネルギス(1985)
- 徳竹未夏(1982)
- 若尾桂子(1981)
- ジェフリー・クエット(1988)