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略歴 / Brief history
兵庫県神戸市の生まれ。5歳からジャズダンスを始め、、その後もタップダンス、クラシックバレエなど多様な舞踊の経験を積む。1999年、15歳の時に舞台『BOYS TIME』のオーディションに、年齢制限が18歳以上であったにもかかわらず応募して合格。あらゆるダンスを難なくこなし、演出の宮本亜門をして「天才」と絶賛せしめた。2001年、フジテレビの単発ドラマ『TEAM』でドラマ初出演。続いて初の連ドラ出演となった同局『さよなら、小津先生』01では、田村正和演じる主人公の教え子であるバスケット部員のひとりで、レギュラー出演する。その後、同局『ウォーターボーイズ』03で演じた男子シンクロ部員の立松憲男役で強烈な印象を残して注目され、翌04年の行定勲監督の大ヒット作「世界の中心で、愛をさけぶ」では主人公・サクの高校生時代を瑞々しく演じ、ブルーリボン賞、日本アカデミー賞の新人賞に加え、日本アカデミー賞の優秀助演男優賞も受賞する。05年の守屋健太郎監督「スクールデイズ」では映画初主演も飾り、その後も、陣内孝則監督「スマイル・聖夜の奇跡」07、タナダユキ監督「百万円と苦虫女」08、堤幸彦監督「20世紀少年」08~09などの映画で大きく飛躍を遂げる。08年のNHK『刑事の現場』06では寺尾聡の、その続編の『リミット・刑事の現場2』09では武田鉄矢のそれぞれ後輩刑事役に扮し、ベテラン俳優を相手に遜色ない繊細にして奥行き深い演技を披露して、寺尾、武田いずれからもその才能を絶賛された。舞台出演も精力的にこなし、劇団☆新感線『メタルマクベス』06 、白井晃演出『血の婚礼』07、松尾スズキ演出『キャバレー』07、宮藤官九郎演出『R2C2/サイボーグなのでバンド辞めます!』09、長塚圭史演出『タンゴ』10など多数で活躍。自身が主演するダンスライブの演出も自ら手がけるなど多才ぶりを発揮している。10年には、自身の阪神・淡路大震災被災の経験も投影されたNHK『その街のこども』に主演し、セミドキュメントタッチの秀作に大きく貢献。また、がらりと雰囲気を変えたテレビ東京の深夜ドラマ『モテキ』10では、金もなく夢もなく彼女もいない“非モテ”の主人公・幸世に扮し、30代独身男性の孤独と葛藤を体現して、翌11年の映画版も大成功させる。
森山未來の関連作品 / Related Work
作品情報を見る
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パリピ孔明 THE MOVIE
制作年: 2025大人気コミックを原作としたTVドラマ『パリピ孔明』の劇場版。現代の日本へ転生した三国時代の天才軍師・諸葛孔明。アマチュアシンガー・英子の歌声にほれ込んだ孔明は、軍師として彼女をサポートすることに。やがて史上最大の音楽バトルフェスに挑むのだが……。TV版で演出を担当した渋江修平をはじめ、向井理、上白石萌歌、ディーン・フジオカ、森山未來といったスタッフ・キャストが再結集。新たに「恋は光」の神尾楓珠、音楽ユニット・水曜日のカンパネラのボーカルである詩羽、9人組グローバルグループ・&TEAMが参加。 -
化け猫あんずちゃん
制作年: 2024気鋭のクリエイター久野遥子と、「カラオケ行こ!」の山下敦弘がW監督を務める異色アニメ。いましろたかしによる同名漫画を原作に「れいこいるか」のいまおかしんじが脚本を執筆。人間のように暮らす37歳の化け猫あんずと、父に捨てられた少女かりんの交流を描く。本作では実写で撮影した映像からトレースし、アニメーションにする『ロトスコープ』という手法を採用。実写班には山下監督を始め、実写映画界スタッフが集結し、映画撮影そのままの撮影を敢行。その映像や音声をもとに久野監督がアニメ化した。キャスト(声・動き)は「ほかげ」の森山未來、「1秒先の彼」の五藤希愛、「犯罪都市 NO WAY OUT」の青木崇高ほか。第77回カンヌ国際映画祭「監督週間」選出作品。 -
春の画 SHUNGA
制作年: 2023名だたる浮世絵師たちが情熱を注ぎ江戸時代に流行した、性的な交わりを描く春画の魅力に迫るドキュメンタリー。100点以上もの春画や国内外の美術コレクターや浮世絵研究家、美術史家、彫師、摺師などへの取材をもとに、表情豊かに描かれる性と生を見つめる。喜多川歌麿の『歌満くら』、鳥居清長の『袖の巻』、鈴木春信の『風流艶色真似ゑもん』、ヨーロッパのコレクター秘蔵の『春画幽霊図』などバラエティーに富んだ傑作の数々が全編無修正で登場。森山未來と吉田羊が朗読で参加した、葛飾北斎の有名な“蛸と海女”の絵を含む『喜能会之故真通』をアニメーション化した映像も挿入される。監督は、映文連アワード2015 部門優秀賞を受賞した『詩人・榎本櫻湖の“冬の旅”』をはじめ数々のドキュメンタリー作品を手がけてきた平田潤子。画家の横尾忠則、現代美術家・会田誠、美男画で知られる木村了子らが出演。 -
大いなる不在
制作年: 20232024年第67回サンフランシスコ国際映画祭コンペティション部門最高賞グローバル・ビジョンアワードに輝いた、森山未來主演の人間ドラマ。卓は幼い頃に自分と母を捨てた父の元に行くと、父は認知症で別人のように変わり、父の再婚相手は行方不明になっていた。監督は、長編デビュー作「コンプリシティ/優しい共犯」で2018年第19回東京フィルメックスコンペティション部門観客賞を獲得した近浦啓。卓を森山未來が演じ、卓の父を演じた藤竜也が2023年第71回サン・セバスティアン国際映画祭シルバー・シェル賞(最優秀俳優賞)を受賞。サン・セバスティアン国際映画祭ではサン・セバスティアンの文化財団アテネオ・ギプスコアノが独自の視点で選ぶアテネオ・ギプスコアノ賞も受賞している。