芦名星 アシナセイ

  • 出身地:福島県郡山市
  • 生年月日:1983/11/22
  • 没年月日:2020/09/14

略歴 / Brief history

福島県郡山市の生まれ。本名・五十嵐彩。地元の高校在学中にスカウトされて上京し、ファッションモデルとして活動を始める。東京の日出女子学園高校(現・日出高校)卒業。2003 年のテレビドラマ『Stand UP ! !』に、二宮和也演じる主人公が通う高校の同級生・上原美緒役で出演。『仮面ライダー響鬼』05 では敵役の姫、『スワンの馬鹿・こづかい3万円の恋』07 ではIT 企業の秘書などを演じた。映画は03 年、佐藤正午のミステリーを原作にした竹下昌男監督「ジャンプ」でデビュー。07 年には野口照夫監督の時空を超えたラブストーリー「たとえ世界が終わっても」で初主演を果たした。彼女が注目を集めるきっかけは08 年、カナダ・イタリア・日本合作のフランソワ・ジラール監督「シルク/ SILK」だった。主人公は優れた絹糸を求めて幕末の日本にやって来たフランス男性(マイケル・ピット)。その男を夢中にさせる寡黙な日本人少女に抜擢され、抑制された演技ながら男への強い想いを表現してみせた。同年のドラマ『ジュテーム・わたしはけもの』ではコールガール役でドラマ初主演。09 年には、万城目学の風変わりな青春小説を本木克英監督が映画化した「鴨川ホルモー」に出演。純情な京都大生(山田孝之)が翻弄される小悪魔的な同級生を、クールな色気で好演し、コメディエンヌの才能も豊かであることを示した。鄭義信の作・演出の舞台版にも出演している。映画が続いた10 年には、亀井亨監督「ねこタクシー」で主人公のタクシー運転手(カンニング竹山)の同僚を演じたあと、小中和哉監督「七瀬ふたたび」で主演。超能力者の火田七瀬の怒りと哀しみをシリアスに表した。多岐川裕美主演のNHK 版をはじめ、七瀬役は何人もの女優が演じてきたが、原作の筒井康隆をして「七瀬に最も近い女優」と言わしめるなど高い評価を得た。非常にクールな印象を与える容姿は、シリアスな役を演じる際に大きな武器となる一方で、コミカルな役の場合にはそのクールさとのギャップが可笑しみを引き出している。テレビにはTBS『ブラッディ・マンデイ』08・10、日本テレビ『猿ロック』09 ではヒロインを演じている。2020年9月14日、東京都新宿区で逝去。享年36歳。

芦名星の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • AI崩壊

    制作年: 2020
    「22年目の告白 ―私が殺人犯です―」の入江悠監督が、AIの暴走を描いたサスペンス。AIが生活に不可欠になった2030年、医療AIのぞみが突如暴走し、命の選別と殺戮を開始。AIテロの容疑をかけられた開発者の桐生は、AI監視網の中、決死の逃亡劇を繰り広げる。逃亡する天才科学者・桐生を「キングダム」の大沢たかおが、彼を追う天才捜査官・桜庭をEXILE/三代目JSOULBROTHERSの岩田剛典が、AI管理者を「森山中教習所」の賀来賢人が演じる。
    76
  • ウタモノガタリ CINEMA FIGHTERS project

    制作年: 2018
    EXILE HIRO、ショートショート フィルムフェスティバル & アジア代表である俳優・別所哲也、作詞家・小竹正人のコラボ企画CINEMA FIGHTERS project第2弾。亡母の命日に起きた奇跡を綴る「ファンキー」など短編6作品を収録。6編の詩から生まれたLDH所属アーティストの楽曲をテーマに、「カナリア」を「オトトキ」の松永大司監督が、「ファンキー」を「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」の石井裕也監督が、「アエイオウ」を「0.5ミリ」の安藤桃子監督が、「Kuu」を教育番組『しまじろうのわお!』の総合演出を務める平林勇監督が、「Our Birthday」を「古都」のYuki Saito監督が、「幻光の果て」を「沖縄を変えた男」の岸本司監督が手がける。劇場公開に先駆け、ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2018にてプレミア上映。
    70
  • パーフェクトワールド 君といる奇跡

    制作年: 2018
    有賀リエによる同名恋愛コミックを原作に「去年の冬、きみと別れ」の岩田剛典と「湯を沸かすほどの熱い愛」の杉咲花のW主演で実写映画化。インテリア会社に就職したつぐみは、高校時代の初恋の相手・樹と再会。だが、樹は事故で車椅子に乗る生活を送っていた。共演は「獣道」の須賀健太、「不能犯」の芦名星、「探偵はBARにいる」シリーズのマギー、「レオン」の大政絢、「劇場版 媚空 ビクウ」の伊藤かずえ、「友罪」の小市慢太郎、「RANMARU 神の舌を持つ男」の財前直見。脚本を「ラブクラフト・ガール」の鹿目けい子、音楽を「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」の羽毛田丈史が担当。監督は「流れ星が消えないうちに」の柴山健次。
    80
  • 検察側の罪人

    制作年: 2018
    雫井脩介の司法ミステリーを原作に「関ヶ原」の原田眞人が監督、木村拓哉と二宮和也が初共演。ある殺人事件の容疑者の一人として、すでに時効を迎えた未解決事件の最重要容疑者が浮上。彼を執拗に追い詰める検察官・最上の捜査方針に若手の沖野は疑問を抱く。互いの正義を賭けて対立する二人の検事を木村拓哉と二宮和也が演じるほか、「ユリゴコロ」の吉高由里子、「モリのいる場所」の山崎努ら豪華俳優陣が集結。
    60
  • 不能犯

    制作年: 2018
    同名コミック原作、立証できない手口で人を死に導く男を「ユリゴコロ」の松坂桃李が演じたスリラー。何一つ証拠が見つからない不可解な変死事件が相次ぎ、現場では確実に標的を死に至らしめると噂される宇相吹が目撃されていた。警察は彼を取り調べるが……。「貞子vs伽椰子」をはじめ数々のホラー作品を手がけてきた白石晃士がメガホンを取り、誰もが持つ妬みなどの危うい心を描く。共演は「新宿スワン」の沢尻エリカ、「ちはやふる」シリーズの新田真剣佑ほか。
    50
  • 雨の首ふり坂

    制作年: 2017
    時代劇専門チャンネル開局20周年記念として、池波正太郎が自身の短篇小説をベースに書いた戯曲を映像化。老いた渡世人・源七が、信州小諸の首ふり坂へ向かっている。殺しを請け負いながら諸国を渡り歩いてきた彼は、自身の因縁に決着をつけようとしていた。出演は、ドラマ『八代将軍吉宗』の中村梅雀、「ばぁちゃんロード」の三浦貴大、「今夜、ロマンス劇場で」の中尾明慶、ドラマ『三匹のおっさん』シリーズの泉谷しげる、「アウトレイジ 最終章」の大杉漣。監督は、「星になった少年 Shining Boy & Little Randy」の河毛俊作。