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- 島田陽子
略歴 / Brief history
生家は室内装飾品販売業。妹が二人いる。小学校二年のとき、一家は東京都府中市に移り住む。中学時代、劇団若草に在籍するかたわら、バレリーナを志して牧阿佐美バレエ教室に通う。駒沢学園女子高校三年の71年春、ファッション・デザイナーの大関早苗に勧められ、NET『続・氷点』のヒロイン陽子役公募に応じ、一万二千七百四十名のなかから選ばれて出演。不幸な星の下に生まれた陽子にふんして、茶の間の人気を呼び、引き続きNET『わが恋の墓標』72に起用された。同年4月、ビクターレコードから『愛のナレーション』で歌手としてもデビュー。また同年、河原崎長十郎主演の舞台『屈原』のヒロイン嬋娟に抜擢されるなど、順風満帆のスタートをきり多忙のために高校を中退。同年、森谷司郎監督「初めての愛」で年上の女(加賀まりこ)との愛におぼれる青年(岡田裕介)が、真実に愛するようになる娘の役で映画初出演。以後、フジ『愛子よ眠れ』72、NHK『銀座わが町』73、『花ぐるま』74、日本テレビ『ほおずきの唄』75、TBS『おおヒバリ!』77などに主演してテレビ女優としての地位を固める。映画は「喜劇・日本列島震度0(ゼロ)」73、「流れの譜」二部作、「砂の器」74、「吾輩は猫である」75などに助演し、「球形の荒野」75に準主演した。75年のサスペンス映画「夜霧の訪問者」でヒロインと、悪漢の情婦で彼女そっくりの女性の二役を演じて初主演。翌76年、東映「トラック野郎・望郷一番星」で三代目のマドンナ・亜希子にふんし、角川映画「犬神家の一族」では遺産相続の重要な鍵をにぎるヒロイン役で出演。79年、「白昼の死角」「黄金の犬」でもヒロインを演じ、映画界においても独自の地位を築きあげる。79年後半から約一年間、米NBC・TVの十二時間におよぶミニ・シリーズ「将軍」(日本では二時間半に再編集して80年に劇場公開)のリチャード・チェンバレンふんするウイリアム・アダムス(のちの三浦按針)と恋仲になるヒロイン・まりこ役で出演。続いて女性マラソン・ランナーのミチコ・ゴーマンの半生を描く三協映画「リトル・チャンピオン」に主役で出演。テレビの近作にフジ『白い巨塔』78、NHK『陽炎(かげろう)の女』、日本テレビ『名もなく貧しく美しく』80など。2022年7月25日、東京都渋谷区の病院で逝去。享年69歳。
島田陽子の関連作品 / Related Work
作品情報を見る
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明日泣く(2011)
制作年: 2011「スタア」以来25年ぶりに監督に挑む内藤誠が、色川武大(阿佐田哲也)の同名小説を映画化。スランプに陥った小説家と日々気ままに生きるジャズピアニストの姿を描く。出演は「君の好きなうた」の斎藤工、「ナチュラル・ウーマン2010」の汐見ゆかり、ジャズバンド“勝手にしやがれ”の武藤昭平、「17歳の風景 少年は何を見たのか」の井端珠里。90点 -
Dear Heart 震えて眠れ
制作年: 2009心臓移植により趣味嗜好が劇的に変化するという実例を基に「プライド(2008)」の伊藤秀裕が脚本を書き「像の背中」の井坂聡が監督したサスペンスホラー。出演は「キラー・ヴァージンロード」の高島礼子、「チェスト!」の榎木孝明、「湾岸ミッドナイト THE MOVIE」の加藤和樹、「深紅(2005)」の島田陽子、「沈まぬ太陽」の西村雅彦など。 -
深紅(2005)
制作年: 2005ある惨殺事件の被害者と加害者、それぞれの娘たちが成長して出会い、悲劇を巻き起こすミステリー・サスペンス。『眠れる森』『砦なき者』などヒットドラマの脚本を手掛け、昨年世を去った野沢尚が自身の吉川英治文学新人賞受賞作を自ら脚本化した遺作を映画化。主演は「卒業」の内山理名と、「殴者 NAGURIMONO」の水川あさみ。 -
砂の器 デジタルリマスター2005
制作年: 1974松本清張の小説を、橋本忍と山田洋次の共同脚本により野村芳太郎監督が映画化した傑作ミステリー「砂の器」。2005年に製作された、撮影監督の川又昂監修によるデジタルリマスター版。音声もステレオ原盤から5.1chにミックスされている。出演は丹波哲郎、加藤剛、森田健作、緒形拳、加藤嘉ほか。
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今日は映画何の日?
今日誕生日の映画人 12/07
- 香川照之(1965)
- ニコラス・ホルト(1989)
- マーク・デュプラス(1976)
- アブデラティフ・ケシシュ(1960)
- アンドリュー・イートン(1959)
- クリスタ・キャンベル(1972)
- ユーゴ・マルシャン(1993)
- アレッサンドラ・バンツィ(1955)
- 尾美としのり(1965)
- 香取直孝(1950)
- 寺田克也(1963)
- 佐藤康恵(1978)
- 松尾諭(1975)
- 桜田通(1991)
- 前田旺志郎(2000)
- 間宮康弘(1981)
- カン・ジフ(1980)
- 新井郁(1988)
- 松尾レミ(1991)
- ウォン・ジョン(1988)
- 山中さわお(1968)
- ローマン・ビールィク(1977)
- アリス(1982)
今日命日の映画人 12/07
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