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- ヴェラ・ヒティロヴァ
略歴 / Brief history
1929年、チェコのオストラヴァで生まれる。62年FAMUの卒業制作「天井」で注目され、60年代チェコ・ヌーヴェルヴァーグの代表的な監督となる。プラハの春以降、「ひなぎく」と「楽園の味」(1969年)が政府に睨まれ、1976年まで活動を停止。「リンゴゲーム」で活動を再開。自由化後も「解放者マサリィク」(1990年)などを発表。2014年3月永眠。
ヴェラ・ヒティロヴァの関連作品 / Related Work
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解放者マサリィク
制作年: 1990チェコスロヴァキア初代大統領、トマシュ・ガリク・マサリークの生涯を描くドキュメンタリー。19世紀半ば、スロヴァキア人馭者の父とモラヴィア人の母の間に育ったマサリィクが、鍛冶屋の徒弟から身を起こし、政治学者、そして建国の父となるまでを綴っていく。マサリィクの自伝をナレーションとしてそのまま用い、その内容とオーヴァーラップするように、鋭く切り取られた映像がフラッシュ的にインサートされる。それらは古いニューズ・リールやマサリィクの著作の断片、あるいは現在のチェコの街の風景、さらには孫娘へのインタビューなどで、政治家としてのマサリィクのみならず、揺れ動く時代を堂々と胸を張って生きた一人の男の肖像を、映画は描き出している。