永島敏行 ナガシマトシユキ

  • 出身地:千葉市今井町
  • 生年月日:1956年10月21日

略歴 / Brief history

千葉県千葉市の生まれ。小学校時代から野球一筋で、千葉市立高校では4番打者。甲子園の夢は果たせなかったが、専修大学文学部に進学後も準硬式野球部に入る。大学在学中の1977年、水島新司の人気野球漫画の映画化「ドカベン」の出演者公募に家族が応募。合格して、野球部のキャプテン・長島役で出演する。俳優になる気はなかったが、同作の演技を酷評されて闘志が湧き、再び公募を受けて寺山修司脚本、東陽一監督の「サード」78で主人公の非行少年役に選ばれる。この年は、野村芳太郎監督「事件」、藤田敏八監督「帰らざる日々」にも主演し、健康的な肉体と理屈抜きの行動力で大人社会を揺さぶる新しい青春映画の象徴となって、ブルーリボン賞ほかの新人賞を独占する。大柄で質朴な外見を買われて、岡本喜八監督「英霊たちの応援歌・最後の早慶戦」79、舛田利雄監督「二百三高地」80など戦争映画の軍人役が集中したのち、根岸吉太郎監督「遠雷」81にトマト農家の若者役で主演。ぶっきらぼうだがカラッとした等身大の青春像を演じて手応えを掴み、キネマ旬報賞ほか各賞の主演男優賞を受賞する。以降は多くの映画や、日本テレビ『あきれた刑事』87、テレビ朝日『避暑地の猫』88などのドラマで常に活躍。83年に初舞台を踏んで以来、演劇作品も多数ある。目立った演技派的技量で唸らせるタイプではないが、あらゆるジャンルの作品に出て、その度に新鮮に映る独自の存在感を持つ。中でも、男の恋愛と人生の綾を好演した神代辰巳監督「噛む女」88、根岸監督「透光の樹」04は、かつての青年像と繋がる主要作。また、農業に従事し、2004年から生産者と消費者の交流の場“青空市場”を主宰。農業コンサルタントとしての活動も本格的に行なっている。

永島敏行の関連作品 / Related Work

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  • 種まく旅人~醪のささやき~

    制作年: 2025
    日本の第一次産業を応援する映画『種まく旅人』シリーズ最新作。主演は、2024年に芸能活動に本格復帰し、8年ぶりのドラマ出演も話題となった菊川怜。
  • 信虎

    制作年: 2021
    武田信玄の父であり、甲府を開府した信虎の晩年を描く本格的時代劇。信玄によって追放され、京で足利将軍の奉公衆となった信虎。追放より30年の時が流れ、信玄が危篤に陥ったことを知った齢80の「虎」は、武田家存続のため最後の知略を巡らせる――。信虎を演じるのは36年ぶりの主演作となる寺田農。信虎の娘で15歳のお直に谷村美月。榎木孝明、永島敏行、渡辺裕之らベテラン俳優に加え、矢野聖人、荒井敦史、石垣佑磨の若手俳優も参加。また、武田家の映画「影武者」で織田信長を演じた隆大介の遺作となった。監督は「デスノート」の金子修介、音楽に「影武者」などの池辺晋一郎、武田家考証に武田氏研究の第一人者・平山優を迎えたほか、撮影の上野彰吾、衣裳の宮本まさ江、特殊メイク・スーパーバイザーの江川悦子、美術装飾の籠尾和人、VFXスーパーバイザーのオダイッセイなど、日本映画の最高峰のスタッフが結集。武田信玄生誕500年の記念イヤーである2021年日本公開。
  • 美しき誘惑 現代の「画皮」

    制作年: 2020
    “九尾の狐”伝説をモチーフにしたヒューマンホラー。大手銀行副頭取の秘書で才色兼備の山本舞子。だが夜は、銀座の高級クラブでホステスとして働き、自分の美しさにふさわしい男を探している。そんなある晩、将来の総理大臣候補といわれる塩村太郎が現れ……。出演は「夜明けを信じて。」の長谷川奈央、「奇跡との出会い。心に寄り添う。3」の市原綾真。監督は「夜明けを信じて。」の赤羽博。
  • 種まく旅人 華蓮(ハス)のかがやき

    制作年: 2020
    日本の第一次産業を応援する「種まく旅人」シリーズ4作目。大阪・堺市の銀行員・山田良一のもとに、古郷の金沢でれんこん農家を営む母から、父が脳梗塞で倒れたと連絡が入る。畑を引き継ぐか売却するかの二択を迫られるなか、良一は父の代わりに畑に向かう。出演は、「種まく旅人 くにうみの郷」に続きシリーズ2回目の登場となる栗山千明、「女の機嫌の直し方」の平岡祐太、「SS エスエス」の大久保麻梨子。監督は、「忍ジャニ参上!未来への戦い」の井上昌典。
  • みをつくし料理帖

    制作年: 2020
    「天と地と」など数々の作品をプロデュース・監督してきた角川春樹が、髙田郁の人気時代小説を映画化。大坂を襲った大洪水により幼くして両親を亡くし幼馴染と離れ離れになってしまった澪は、蕎麦処つる家の店主・種市に料理の才を見出され料理人として働く。苦難を乗り越え料理人として成長していく澪を「酔うと化け物になる父がつらい」の松本穂香が、幼馴染の野江を「ハルカの陶」の奈緒が演じる。また、1980年代の角川映画を彩り角川三人娘といわれた女優陣のうち薬師丸ひろ子、渡辺典子が特別出演。角川春樹は本作を生涯最後の監督作品と位置付けている。

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