竹下景子 タケシタケイコ

  • 出身地:名古屋市東区の生まれ
  • 生年月日:1953年9月15日

略歴 / Brief history

愛知県名古屋市の生まれ。内気な性格を治すため中学・高校と演劇部に入り、NHK名古屋のドラマ『中学生群像』に出演。高校卒業後は東京女子大学文理学部に進み、NHK『波の塔』73などで本格的に女優として活動を始める。1975年、山下耕作監督「日本任俠道・激突篇」で映画デビュー。同年の黒木和雄監督「祭りの準備」の主人公の幼なじみ役で注目される。76年にはTBS『クイズダービー』のレギュラー解答者となり、92年まで続いた同番組の顔となった。77年に対談番組で荒舩清十郎代議士から「息子の嫁にしたい」と言われたのは、当時の好感度の高さを象徴するエピソード。ヒロインを演じた岡本喜八監督のSF映画「ブルークリスマス」78は興行的に不発に終わるが人気自体は衰えず、NHK大河ドラマ『黄金の日々』78や舞台に出演。フジテレビ『北の国から』81では北海道で成長する兄妹の叔母・雪子役を演じ、国民的人気シリーズに発展した同ドラマの主要キャストとなる。82年、市川森一脚本のTBS『十二年間の嘘』でたくましく生きるソープ嬢・モモ子役に扮し清純派の殻を破る。その後も7作続いた『モモ子』シリーズはテレビドラマでの代表作。83年には山田洋次監督「男はつらいよ・口笛を吹く寅次郎」のマドンナ役に起用される。以後も「知床慕情」87、「寅次郎心の旅路」89と出演が続き、「男はつらいよ」シリーズ3作で別々の役のマドンナを演じた唯一の女優となった。84年、カメラマンの関口照生と結婚。二男をもうける。結婚後も数々のドラマと舞台を中心に活躍。妻となり母となってもデビュー以来の清潔感と聡明な雰囲気を保ち続ける。93年には斎藤耕一監督「望郷」、山田洋次監督「学校」と2本の映画の熱演で高い評価を受けた。07年、舞台『朝焼けのマンハッタン』『海と日傘』で紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞。近年はNHK『坂の上の雲』09の秋山兄弟の母、連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』10の漫画家・茂の母と、優しさの中に風格を備えた役が増え、キャリアの円熟期を迎えている。

竹下景子の関連作品 / Related Work

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  • 冗談じゃないよ

    制作年: 2024
    30歳目前の若手俳優が現実と理想の狭間で七転八倒を繰り返し、それでも何とか自身を鼓舞して今を生きようとする姿を描いた青春映画。俳優の海老沢七海が30歳になる節目に人生初の主演に挑み、代表作を残すという目標を掲げて自主制作した。監督・脚本を担当したのは監督作品「最悪は友達さ」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭など4つの映画祭に入選した日下玉巳。撮影は「JOINT」(小島央大監督)、「脳天パラダイス」(山本政志監督)の寺本慎太朗。音楽は北海道生まれ、高円寺在住のフォークシンガー、グッナイ小形。
  • 神さま待って!お花が咲くから

    制作年: 2023
    2019年に小児がんで亡くなった広島の少女の実話を基に映画化。幼いころから入退院を繰り返している森上翔華、11歳。6年生から再び学校に通えることになった彼女は持ち前の明るさとひたむきさで、一人、また一人と問題を抱えた人たちの心に変化をもたらしていく。出演はオーディションで翔華役を射止めた新倉聖菜、「サニー/32」の北原里英。監督は「ある町の高い煙突」の松村克弥。2024年1月26日より広島先行公開。
    100
  • 君たちはどう生きるか

    制作年: 2023
    宮崎駿監督が少年時代に母から手渡された同名小説『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎著)にインスパイアされ、オリジナルの物語に自身の少年時代を重ねた自伝的ファンタジー・アニメーション。舞台は宮崎監督の記憶の中に残る、かつての日本。母を戦火で失った11歳の少年・眞人(マヒト)は、父・勝一とともに東京を離れ、新たな母・夏子とともに庭園家屋で暮らし始める。眞人はそこでサギ男や屋敷に住む7人の老婆たち、漁師の女性・キリコなど魅力的なキャラクターにいざなわれ、生と死が混然となった不思議な世界へと分け入っていく。宮崎駿監督が2013年の「風立ちぬ」公開後に行った引退宣言を撤回し、2016年から7年の歳月を経て製作、ついに2023年に劇場公開された。公開前には、音楽は久石譲であること以外は、内容もキャスト・スタッフも明かされない宣伝戦略がとられた。日本公開から間をおかず世界各国で公開、2024年1月、第81回ゴールデングローブ賞の最優秀長編アニメーション映画賞受賞。さらに2024年3月、第96回アカデミー賞長編アニメ映画賞受賞。ジブリ作品のオスカー獲得は「千と千尋の神隠し」以来、21年ぶり2度目となった。
    78
  • AFTERGLOWS

    制作年: 2022
    国内外のミュージックビデオ、ショートフィルム他、数多くの作品を手掛けてきた、映像監督・木村太一の初長編映画。不倫報道をきっかけに、ストレスで自殺してしまった元アイドル歌手の小松さゆり。夫の守島輝は恵を失ったことをきっかけにタクシー運転手として生きていた。孤独を抱きながらもラジオ番組を通して、社会との繋がりを保っていたが、ある日、妻と生き写しの女性と出会い……。「パッチギ!」でデビュー以来、多数の作品に出演してきた朝香賢徹が映画初主演。MEGUMI、仁科貴、竹下景子などが共演。
  • わが青春つきるとも 伊藤千代子の生涯

    制作年: 2022
    長野県出身、東京女子大学で学び、24歳で亡くなった明治・大正・昭和初期の社会運動家、伊藤千代子の生涯を描く劇映画。多くの国民が貧困にあえいでいた軍国主義の日本において、敢然と戦争に反対し、社会の平等と女性の自立を目指して闘ったその勇姿を追う。新人の井上百合子が伊藤千代子を演じ、竹下景子が東京女子大学を創立した教育者の安井てつ、窪塚俊介が伊藤千代子の夫だった浅野晃、金田明夫が歌人の土屋文明を演じたほか、石丸謙二郎、嵐圭史が脇を固めた。原作は藤田廣登の『時代の証言者 伊藤千代子』。企画・プロデュース・監督は長編アニメーション映画「ガラスのうさぎ」、劇映画「アンダンテ 稲の旋律」「ひまわり~沖縄は忘れない あの日の空を~」「校庭に東風吹いて」の桂壮三郎。
  • われ弱ければ 矢嶋楫子伝

    制作年: 2022
    明治~大正時代に女性の地位向上のために尽力した矢嶋楫子の生涯を描いた伝記ドラマ。極端な男尊女卑の社会の中、武士の夫の度重なる暴力に身の危険を感じた楫子は、離縁状をたたきつける。その後上京し、女子教育に力を注ぎ、女性解放運動に生涯を捧げる。三浦綾子の同名小説を基に、「一粒の麦 荻野吟子の生涯」の山田火砂子監督が89歳でメガホンを取った。山田火砂子監督作「筆子・その愛 -天使のピアノ-」でも主演した常盤貴子が、今日の男女共同参画社会の礎を築いた矢嶋楫子を演じる。

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