中嶋朋子 ナカジマトモコ

  • 出身地:東京都
  • 生年月日:1971/6/5

略歴 / Brief history

東京都の生まれ。幼少時に劇団ひまわりに入り、1976年、子役としてテレビデビュー。81年、倉本聰脚本のテレビドラマ『北の国から』で、田中邦衛演じる主人公・黒板五郎の娘・蛍を演じてお茶の間の人気者に。以降、シリーズが完結する2002年まで同じ役を演じ続けた。映画デビューは86年、倉本が脚本・監督をつとめた「時計/Adiue l'Hiver」。フィギュアスケート選手を目指す少女・夕子の成長を5年間かけて追った物語で、実際に5年間を費やして撮影された。いわば中嶋朋子の成長ドキュメンタリーでもある。大島弓子の同名漫画が原作の小中和哉監督「四月怪談」88では、自分が幽霊になったと勘違いする少女・初子役。その年、坂東玉三郎演出『ロミオとジュリエット』のジュリエット役で初舞台を踏む。吉本ばなな原作、市川準監督「つぐみ」90では、わけあって海辺の旅館で暮らす“まりあ”役で出演。ブルーリボン賞助演女優賞とエランドール賞を受賞した。91年の大林宣彦監督「ふたり」では、死後も出来の悪い妹を見守る姉の役を演じた。あの世とこの世の狭間を行き来するような女性の役と、成人を迎え少女時代に別れを告げる現実とが重なるようでもある。同年、山本直樹の人気漫画が原作の磯村一路監督「あさってDANCE」で、主人公を惑わす明るく奔放な女の子・綾役を演じ、新たな一面を見せた。近作の平山秀幸監督「太平洋の奇跡・フォックスと呼ばれた男」11での春子役は、戦地で生きる民間人の女性の純粋さ、芯の強さが光る。テレビドラマはほかに、TBS『東京エレベーターガール』92、『適齢期』94、NHK『炎(ほむら)立つ』93、『天花』04、『篤姫』08、フジテレビ『氷の世界』99、『ロケット・ボーイ』01など。舞台では、蜷川幸雄演出のギリシャ悲劇『オレステス』で神による不条理と闘うエレクトラ役を好演したほか、デヴィッド・ルヴォー演出『燈臺』『Naked/裸』、新鋭作家シャカ・カーンの戯曲『CLEANSKINS/きれいな肌』など難易度の高い作品に次々挑んでいる。09年の『ヘンリー六世』三部作では、大きな運命に翻弄される王妃マーガレット役で読売演劇賞優秀女優賞を受賞した。

中嶋朋子の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

    制作年: 2023
    汐見夏衛の同名ベストセラー小説を映画化。母親と喧嘩して近所の防空壕跡に家出した高校生の百合。目覚めると、そこは戦時中の日本だった。その世界で日々を過ごすうち、百合は助けてくれた青年・彰に惹かれていく。だが彰は、出撃を控えた特攻隊員だった。出演は「かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~」の福原遥、「死刑にいたる病」の水上恒司。
  • やがて海へと届く

    制作年: 2022
    「四月の永い夢」がモスクワ国際映画祭で二冠を達成した中川龍太郎が、彩瀬まるの同名小説を映画化。親友が一人旅に出たまま戻らなくなって5年。大切な思い出を抱えて、愛する友の姿を追って旅に出る真奈。その旅の終わりに待ち受けるものとは……。息ができる場所を探し続けてきた真奈に岸井ゆきの、明るく自由奔放なすみれを浜辺美波、すみれのかつての恋人を杉野遥亮が演じたほか、中崎敏、鶴田真由、中嶋朋子、新谷ゆづみ、光石研などのベテランが集結した。詩人としても活躍する中川監督が瑞々しい感性で編み上げた喪失と再生の物語。
  • 妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII

    制作年: 2018
    山田洋次監督による喜劇「家族はつらいよ」シリーズ第3弾。三世代で賑やかに暮らす平田家の家事を担う主婦・史枝。ある日、コツコツ貯めていたへそくりを泥棒に盗まれたことをきっかけに、夫への不満が爆発。我慢も限界に達した彼女は家を飛び出してしまう。橋爪功、吉行和子、西村まさ彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優といったおなじみの平田家の面々のほか、シリーズ常連の小林稔侍、風吹ジュン、落語家の立川志らくが出演。脚本・平松恵美子、音楽・久石譲、撮影・近森眞史、美術・倉田智子ら、シリーズを支えるスタッフも集結。
  • 家族はつらいよ2

    制作年: 2017
    「東京家族」の出演陣が再集結し家庭内の悲喜こもごもを演じた、山田洋次監督の喜劇続編。離婚騒動から数年後、父・周造の運転免許の返納をめぐって家族会議が開かれることに。しかし周造が家に泊めていた旧友・丸田が息を引き取っており、大騒動が起きる。前作からの出演陣に加え、「青天の霹靂」の劇団ひとりや、藤山寛美の孫にあたる藤山扇治郎らが新たに参加。
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  • 美しい星

    制作年: 2017
    三島由紀夫による異色のSF小説を「紙の月」の吉田大八監督が映画化。テレビ気象予報士の父・重一郎、フリーターの息子・一雄、女子大生の娘・暁子、母・伊余子の大杉一家はある日、火星人、水星人、金星人、地球人として覚醒し、地球を救う使命を託される。出演は、「お父さんと伊藤さん」のリリー・フランキー、「PとJK」の亀梨和也、「バースデーカード」の橋本愛、「家族はつらいよ」の中嶋朋子。
  • 家族はつらいよ

    制作年: 2016
    「東京家族」の出演者8人が再結集し“新たなる一家”の物語を紡ぎ出す山田洋次監督作。結婚50年を迎えようとする周造と富子。そんな二人に持ち上がった離婚騒動を契機に開かれた家族会議で子供たちの不満が噴出、さらなる騒動が巻き起こる。橋爪功と吉行和子が離婚危機に瀕する熟年夫婦を演じ、長男夫婦に西村雅彦と夏川結衣、長女夫婦に中嶋朋子と林家正蔵、次男カップルに妻夫木聡と蒼井優が扮する。「男はつらいよ」シリーズ終了から約20年ぶりに手掛けた山田洋次の喜劇作品。
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