しから始まるものでの検索結果

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条件「しから始まるもの」の作品 7886件)

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  • シモーヌ・シニョレ

    ドイツ・ヴィースバーデン生まれ。パリで育ち、タイピストや教師をしながら演技を学び、42年より映画出演。はじめはエキストラだったが、「宝石館」(46)「デデという娼婦」(47)の演技が認められ、47年にシュザンヌ・ビアンケッティ賞を受賞。「嘆きのテレーズ」(52)「悪魔のような女」(55)などで強い印象を残し、「年上の女」(58)ではカンヌ国際映画祭女優賞とアカデミー賞主演女優賞、英国アカデミー賞主演女優賞を受賞した。晩年「これからの人生」(77)「ジャンヌ・モローの思春期」(79)などで味わい深い存在感を披露。私生活では51年にイヴ・モンタンと再婚。幾つかの修羅場を越えて、最期まで愛を全うした。

  • シモーヌ・シモン

    マルセーユとマダガスカルで学校教育を終える。30年頃パリへ出てモードのデッサン描きなどに従事する。31年“Le chanteur inconnu”に端役で映画に出演。34年にマルク・アレグレ監督の「乙女の湖」で、自然の中から抜け出してきた妖精のような娘パックに扮し、シャム猫を思わせるような独特の容貌とあいまって一躍人気女優の座にのしあがった。早速、ハリウッドから誘いの手がのび36年に渡米して数本のアメリカ映画に出演したが、思ったほどの評判にならなかった。38年フランスに戻り、ジャン・ルノワール監督の「獣人」に出演、セヴリーヌに扮し評判を呼んだ。第二次大戦中は戦火を避けて渡米し、数本のアメリカ映画に出演、42年の「キャット・ピープル」(V)で題名役を演じて好評を得る。戦後フランスに戻り、フランス映画やイギリス映画などに出演していたが、往年の人気を呼び戻すことはできなかった。53年10月、東京で開催された第一回フランス映画祭に代表団の一人として来日。

  • シモーヌ・シュミット

  • シモーヌ・シルヴァ

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「しから始まるもの」の検索結果 50件)

  •   心揺さぶる青春三部作「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「心が叫びたがってるんだ。」「空の青さを知る人よ」の長井龍雪(監督)、岡田麿里(脚本)、田中将賀(キャラクターデザイン)が新たに贈るオリジナル長編アニメーション「ふれる。」が2024年秋に全国公開。ティザービジュアルと特報映像が到着した。     幼なじみの青年三人組は、気持ちを口にしなくても心で繋がっていた──不思議な生き物の力で。コミュニケーションが複雑化する現代に真の繋がりを教示する、三人と一匹の物語。     特報映像には、さまざまな手のカットとハリネズミのような生き物が登場。やがて知ることになる《世界の秘密》、そして《痛み》とは?   長井監督コメント 「あの花」「ここさけ」「空青」秩父を舞台にした三部作が完結し、4年の月日が経ちました。 脚本の岡田さん、キャラクターデザインの田中さんと共にまた新たに物語を作りたいという思いが叶い、今日に至ります。 今回の舞台は東京。 言葉で上手くコミュニケーションできない少年が不思議な力を持つ生き物と出会い、それにより繋がった三人のお話です。 アニメーションで不思議な出来事が起こるのは幼少期や少年期が多いように思いますが、本作は不思議な生き物と共存し、そのまま大人になった青年達の物語。 通常だったら主人公になりえない人物にフォーカスしています。 幼い頃と大人になってからの関係性の変化は誰しもが経験するもの。 長く一緒にいるとつい相手を分かった気になり発言してしまったりもしますが、ちゃんと相手に直接気持ちを伝えてみよう、そんな風に感じてもらえる作品になっていたらと思います。 鋭意製作中ですが、皆様にお届けできる日を楽しみにしています。   「ふれる。」 監督:長井龍雪 脚本:岡田麿里 キャラクターデザイン:田中将賀 制作:CloverWorks 製作幹事:アニプレックス、STORY inc. 配給:東宝、アニプレックス ©2024 FURERU PROJECT 公式サイト:fureru-movie.com
  •   裁判に揺れたジョニー・デップの復帰作であり、「パリ警視庁:未成年保護特別部隊」(11)「モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由」(15)のマイウェンが監督・主演。フランス国王ルイ15世の最後の公妾(愛人)となったジャンヌ・デュ・バリーの波乱の生涯を描き、第76回カンヌ国際映画祭オープニング作品​に選ばれた「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」が、2月2日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかで全国公開される。   [caption id="attachment_33134" align="aligncenter" width="850"] ©︎Stéphanie Branchu - Why Not Productions[/caption]   貧しいお針子の私生児であり、娼婦同然の生活を送っていたジャンヌ(マイウェン)。美貌と知性で貴族たちを虜にしながら上り詰め、ついに国王ルイ15世(ジョニー・デップ)と対面すると、二人は瞬く間に恋に落ちる。 そして生きる活力を失くしていた国王の公妾となり、希望となったジャンヌ。だが庶民がその座につくのはヴェルサイユのタブーだった。さらに堅苦しいマナーやルールを無視するジャンヌは宮廷一の嫌われ者となり、王太子妃マリー・アントワネットにも疎まれる──。 シャネルが衣装をデザインし、ヴェルサイユ宮殿で撮影して一大歴史絵巻を創造。ワールドプレミアとなったカンヌ国際映画祭では7分間のスタンディングオベーションにデップが涙し、フランス公開では初登場No.1および4週連続トップ10入りを果たした。 ジャンヌと国王が迎えるのはハッピーエンドかバッドエンドか? スキャンダラスな愛の物語に注目だ。   [caption id="attachment_33137" align="aligncenter" width="850"] ©︎Laurent Dailland[/caption]   「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」 監督:マイウェン 脚本:マイウェン、テディ・ルシ=モデステ、ニコラ・リヴェッチ 出演:マイウェン、ジョニー・デップ、バンジャマン・ラヴェルネ、ピエール・リシャール、メルヴィル・プポー、パスカル・グレゴリー 配給・宣伝:ロングライド ©︎2023-WHY NOT PRODUCTIONS-FRANCE 2 CINEMA- FRANCE 3 CINEMA-LA PETITE REINE-IMPALA PRODUCTIONS 公式サイト:https://longride.jp/jeannedubarry/
  •   冬はお部屋でぬくぬく温かくDVD鑑賞するのもいいもの。そんなクリスマスや年末年始のお供にピッタリなポニーキャニオン「コンパクトDVD-BOXシリーズ」の3作品が、12月6日に発売。どんな作品かというと……。   見応えありの韓国ヒロイン時代劇 “戦うヒロイン”のドラマチックな運命に息をのみ、純愛に涙する『王女ピョンガン 月が浮かぶ川 ディレクターズカット版』は、韓国では放送されなかった未公開映像を収録。子役出身で実力派女優へと育ったキム・ソヒョンが、国を思い大義と愛に生きるヒロインを爽やかかつ痛快に演じた大型時代劇。本作での活躍でこれからを期待されるライジングスターとなったナ・イヌが、その相手役を好演している。国際エミー賞にもノミネートされた本作は、映像、物語ともに見応えありの1本だ。舞台は古代の朝鮮半島、高句麗。王女であるピョンガンは、奸臣の策により母の命を奪われ、自身も記憶を消され、王の命を狙う刺客集団の一員、カジンとして育てられる。そんな彼女と惹かれあうようになったのは、バカのオン・ダルと呼ばれる純朴な薬草売りの青年。亡き父の遺志で山奥で目立たぬように暮らしてきたがタルだが、ピョンガンと運命の再会を果たし、彼女と共に生きることを選ぶが……。 ダイナミックで骨太な中国時代劇 歴史大作といえば、ダイナミックな中国ドラマからも目が離せない。史実に基づいた骨太な人間ドラマが好きという方にお勧めしたいのが、日本でもよく知られる中国の古代王朝、隋から唐への激動の時代の王朝の興亡を描いた『隋唐演義~集いし46人の英雄と滅びゆく帝国~』。稀代の暴君、隋の二代皇帝・煬帝を倒すべく集結する英雄たちの高い志と友情、迫力満点の戦いには胸アツ必至だ。父である先帝を殺して皇帝となり、父の側室も含めた美女たちをはべらせ、悪政を敷いたと言われる煬帝を名優フー・ダーロンが金ピカの衣裳でギラギラに怪演。対する主人公の秦瓊や羅成らは凛々しく清廉な武将で、他にも後に唐の皇帝となる李淵や李世民といった歴史的人物、秦瓊の幼なじみでトラブルメーカーの程咬金、秦瓊を慕う李世民の弟で怪力の李元覇、傾国の妖女・蕭美娘などクセ強キャラが多数登場し、群像劇としても楽しめる。秦瓊役のイェン・クァン(=イェン・イークアン)と羅成役のチャン・ハンのイケメンぶりは中国ドラマファンにはよく知られているが、イェン・クァンは公式コメントもあるので、興味のある方はぜひこちらをチェックを。 気軽に楽しめるラブコメも 血汗涙の時代劇じゃなく、気軽に楽しめるラブコメがいい!という方には、ど根性ヒロインのイケメンパラダイスな『ラブ・クロスド~魔法が解けた王子様~』。こちらは一転変わって現代ドラマ。クリスマスに恋人にふられ、仕事も失ったヒロインのカーラーが新たにゲットしたのは、謎の宿舎「ベイハウス」の清掃係。そこに住んでいたのは、カーラーの癒しでもある疑似恋愛ゲーム「ラブボーイズ」のキャラクターを演じる4人のイケメンだった!カーラーの「推し」のルー・シャオはゲーム内では優しくなんでもいうことを聞いてくれる王子様キャラだが、実際は不愛想で口も悪く他人をよせつけない。明るく元気でへこたれないカーラーは、冷たくされてもルー・シャオに近づいていくが……。バーチャルなアイドルとして閉じ込められて暮らしており、世間を知らないという設定の「ラブボーイズ」のメンバーに、ジャンクな食べ物を買ってきて食べさせ、仲良くなるというカーラーがおもしろい。ルー・シャオを演じるのは中国版プデュ「創造営2019」から結成されたボーイズグループR1SE出身のホー・ルオルオ。同じく「ラブボーイズ」のメンバーで、カーラーの親友と恋におちる優等生キャラのシュー・ニエンを『蒼蘭訣~エターナル・ラブ~』『探偵麗女~恋に落ちたシャーロック姫~』のジャン・リンホーが演じている。中国の若手イケメンのレベルを知りたいという方、ぜひ見てみてください。 三者三様のアジア・ドラマ、お好みをセレクトしてもよし、タイプの違う3作品を順番に見ていくのもよし、アジア・エンタメでステキな年末年始をお過ごしください!   文=熊坂多恵 制作=キネマ旬報社   https://www.youtube.com/watch?v=VZpzT2PZ9SM   とっておきの名作をスペシャルプライスでお届けするコンパクトBOXシリーズ第15弾 ●王女ピョンガン 月が浮かぶ川 ディレクターズカット版 コンパクトDVD-BOX[スペシャルプライス版] 国を守るために戦う王女と純朴な青年の愛と絆を描いた物語。6世紀半ばの高句麗。桂婁部族のコ・ウォンピョが王座を奪おうとしていた。ヨン王妃はピョンガン王女を連れ、順奴部族のオン・ヒョプ将軍に助けを求めるが……。 脚本:ハン・ジフン 演出:ユン・サンホ 出演:キム・ソヒョン/ナ・イヌ/イ・ジフン/チェ・ユファほか 2021/韓国/全3BOX/全30話/各巻\5,500(税込) 発売・販売元:ポニーキャニオン ©2021 Victory Contents Co.,Ltd. All rights reserved ●隋唐演義~集いし46人の英雄と滅びゆく帝国~ コンパクトDVD-BOX[スペシャルプライス版] 暴君を倒すため義で結ばれた英雄たちが立ち上がるアクション史劇。西暦589年、晋王・楊広率いる隋軍が陳を平定し、隋が天下統一を果たす。帝位を狙う楊広は、無欲を装い……。 監督:ビリー・チョン 武術指導:グオ・ジェンヨン 出演:イェン・クァン/ジャン・ウー/チャン・ハン/フー・ダーロン/チェン・ハオ/ドゥ・チュンほか 2012年/中国/全4BOX/全62話/各巻\5,500(税込) 発売元: ワコー / 販売元:ポニーキャニオン ©浙江永楽影視制作有限公司 ●ラブ・クロスド~魔法が解けた王子様~
コンパクトDVD-BOX[スペシャルプライス版] ホー・ルオルオ、ジャン・リンホー共演によるラブコメディ。ARで“理想のカレシ”と一緒に過ごせる大人気ゲームを楽しむ姜可楽。ある日“理想のカレシ”そっくりなイケメンから出会い頭にキスされてしまい…!? 監督:ユー・ジョンジョン/ウー・ジエンシン 製作:チャン・モン 出演:ホー・ルオルオ/ジャン・リンホー/チャン・ビン/イエン・アン/ダイ・ルーワーほか 2021年/中国/全3BOX/全36話/各巻\5,500(税込) 発売・販売元:ポニーキャニオン  ©Shanghai Youhug Media Co.,Ltd
 コンパクトBOXシリーズ第15弾の詳細はこちら  
  • もはやもう誰も癒やし系だなんて呼ぶことはあるまい。「かもめ食堂」や「めがね」など、どこかほっこりとした味わいが持ち味だった荻上直子監督がオリジナル脚本で紡いだ最新作「波紋」は、どす黒い毒がちりばめられたブラックユーモアたっぷりの野心作だ。ごく普通の主婦が、押し寄せるストレスの波にもまれてたどり着いた境地とは―。家族の事情に今日の日本を覆うさまざまな社会情勢が重なり合い、見る者の心にもきっと大きな波紋が及ぶに違いない。 物語の舞台は東京郊外の閑静な住宅地にたたずむ一戸建ての須藤家だ。東日本大震災による原発事故の余波がくすぶる中、平凡な主婦の依子は夫の父親の介護をしながら、代わり映えのしない毎日を送っていた。だがある日、夫の修が息子と義父を残して姿を消す。それから長い年月がたち、音信不通だった夫が突然、自宅に帰ってきた。自分はがんに侵されていて、高額な治療費を援助してほしいと懇願する夫を前にして、依子は心中穏やかではいられなかった。   夫が不在だった期間のことは一切描かれないが、依子の負担が並大抵のものではなかったということは、その後の描写でうかがえる。修がガーデニングに精を出していた庭は枯山水に変わり、依子は毎朝、大きな熊手を用いて砂利の波紋を丁寧に作る。部屋の壁の本棚を埋めるのは、依子が入信した新興宗教があがめる「緑命水」という水のボトルだ。 だったら今は達観しているのかと言えば、そうでもない。枯山水の庭に入り込んでくる隣家の猫にいらいらさせられ、パートで働くスーパーでは、不良品だと言いがかりをつけて半額を要求する客に悩まされている。そこに来ての身勝手な夫のご帰還だ。新興宗教のリーダーにはより高額な「緑命水」を勧められたり、遠く九州で就職した息子は耳の不自由な恋人を連れて帰ってきたりで、夫の歯ブラシで排水口を掃除するだけでは憂さは晴れない。確かに、女はつらいよ。   こんな中高年女性の不満と不安を、荻上監督は高齢者介護、放射能汚染、新興宗教、障害者差別といった現代日本に横たわる社会問題と絶妙に絡み合わせて、でも決して深刻に陥ることなく鮮やかに切り取る。演じる役者陣も、依子役の筒井真理子を筆頭に、夫の光石研、息子の磯村勇斗、さらに柄本明、木野花、キムラ緑子ら芸達者が、時にオーバーアクションを交えて独特の世界観を創出する。ラストにおける筒井の表現力と撮影の山本英夫のカメラワークは、奇跡の瞬間と言っていいくらいの神業だ。   DVDならではの特典映像も見逃せない。メイキングには、このラストシーンをはじめとした撮影の裏側がつぶさに映り込んでいるほか、公開初日の舞台挨拶なども楽しさ満載だ。プレミア上映会での筒井、木野、キムラの女優陣による「あんな夫を許すかどうか」の議論は、男性にとっては本篇以上の脅威かもしれない。身勝手おやじの一人として、歯ブラシが排水口掃除に使われないよう、重々気をつけなくてはね。   文=藤井克郎 制作=キネマ旬報社(「キネマ旬報」2023年12月号より転載)   https://www.youtube.com/watch?v=PNLyrCAnM_k     「波紋」 ●12月6日(水)DVDリリース(レンタル同時) ▶DVDの詳細情報はこちら ●DVD 価格:4,290円(税込) ★映像特典★ メイキング、イベント映像集、予告集 ●2023年/日本/本編120分 ●監督・脚本:荻上直子 ●出演:筒井真理子 光石研 磯村勇斗/安藤玉恵、江口のりこ 平岩紙 ムロツヨシ 津田絵里奈 花王おさむ 柄本明/木野花 キムラ緑子 ●発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング ©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
  •   濱口竜介監督の最新作「悪は存在しない」に主演した大美賀均が監督を務め、知人の実話をモチーフに独特な家族のありようを描いた「義父養父」が、12月15日(金)よりシモキタ - エキマエ - シネマK2ほかで全国順次公開。ポスタービジュアルと予告編が到着した。     服飾デザイナーのリカ(34)の母は、少し前に5度目の再婚をした。「男に経済力は求めていない」が母の口癖だった。ある日、リカは母の再婚相手の双子の兄である豊(65)を紹介される。妻が精神疾患を抱え、自身は末期癌を患う豊は、リカに養子に来てほしいと言う。その要望に応えたリカが、夫妻に家族としての感情を抱き始めた矢先、豊が逝く──。     〈出演者コメント〉 澁谷麻美 実の母と5人目の義父 そして養父と養母 いびつな家族のかたちだけど リカは強く欲して、手に入れようとした 人は本当に強くて、本当に弱い 私はたくさんたくさん勘違いしていました あの日起きたあの感情は一体なんだったんだろう 私の中で今もまだ手放せないでいるリカの想いを 皆さんにも見届けて頂けると嬉しいです 松田弘子 試写で拝見したとき、画面に映る部屋も景色も人も初めて見る知らないもののように見えて(人というのは、自分も含めてです)、不思議でした。「撮影のとき私そこにいたのにな」、と思いました。そんな『義父養父』の世界を観客の皆さんがどのように受けとめてくださるのか、とても楽しみにしています。       〈応援コメント〉 濱口竜介(映画監督) 抑制の効いた語りのなかで、各ショットが滋味深く機能する。大美賀均監督の劇場デビュー作『義父養父』を人に大いに薦めたいものの、傑作とはまだ言うまい。ただ本作には見た者に期待を抱かせる〈何か〉が写っている。いつか、心からよいと感じる映画を撮る人はこういう人なのではないか、と思ってしまうぐらいに。 森井勇佑(映画監督) 1ショット1ショットに漲るものがあり、惹き込まれました。登場人物たちがポツリと喋り、廊下の奥や家の外に向かって動き回るたびに、あぁ自分はいま映画を見ているのだなと実感できました。画面の外側にある世界をちゃんと感じさせる作りでした。きっと監督が複雑な人間関係を深く信じることができ、それをカメラで切り取ることに、ある確信があったからなのだと思います。観終わったあと、とても余韻が残りました。 石橋英子(音楽家) 色々な思惑の中、どうにもできない事だけが静かにゆっくり貫かれて、観終わった後、言葉にされずにどこかに沈んだ事柄だけで地層ができた世界にいたような気持ちになりました。もっと長くあの世界(うなぎを食べれる世界という訳ではないです)にいたいと思いました。 その地層のグラデーションが滲んだような美しい登場人物たちをもっと見ていたいと思いました。 (昨年の冬に大美賀さんに会った時は静かなドライバーでした。“悪は存在しない”で大美賀さんを観た時はチャールズ・ブロンソンのような俳優が現代にもいる事に驚きました。そして今その大美賀さんの監督作品をみてなんだこのお方は!とはじめましてに戻ったような気持ちでいます。) 小川知子(ライター・編集者) 思いやりって、往々にしてまっすぐにも最短距離でも伝わらないものだ。リカと文子の間に流れるものに触れて、去りゆく人の選択とそれぞれに関わる人々の意志がばらばらに存在することを前に、私という個人の思いなんていうものの役に立たなさに茫然とした日の記憶と感情が蘇ってきた。それでも誰かを案じたり、思ったり、行動したりすることの尊さは、その時々で形や色や重みを変えて、私を混沌のなかで浮遊させる。 中村桃子(画家・イラストレーター) 文子の後ろ姿はイルカの求愛やウミガメの産卵を見ているような。私は自然現象のすごいものを見ていると、「凄い、美しい、守りたい、自分には何もできないんだ、、」という気持ちになるけれど、それに近い感情になった。リカの瞳もそんな目をしていた。気がした。「戸惑い」が私に寄り添ってくれる映画だった。     「義父養父」 製作:gram プロデューサー:笠原由貴子、中村優里 企画・監督・脚本:大美賀均 撮影:米倉伸 照明:秋山恵二郎、平谷理沙 録音:織笠想真 音楽:小林うてな 出演:澁谷麻美、松田弘子、有薗芳記、菅原大吉、黒沢あすか © 2023 gram