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「水深ゼロメートルから」Blu-rayが10/23発売、キャスト&スタッフのコメント到着
2024年8月31日「アルプススタンドのはしの方」に続く〈高校演劇リブート企画〉の第2弾として、第44回四国地区高等学校演劇研究大会で文部科学大臣賞(最優秀賞)に輝いた徳島市立高等学校の演劇を映画化した「水深ゼロメートルから」。 Blu-ray(オーディオコメンタリーやサウンドトラックCDなど特典満載)の10月23日(水)リリースが決定し、キャストの濵尾咲綺、仲吉玲亜、清田みくり、花岡すみれ、さとうほなみ、三浦理奈、監督の山下敦弘、原作・脚本の中田夢花からコメントが届いた。 濵尾咲綺 ついにBlu-rayが発売決定したということで、すごく嬉しく思います!本当に、是非何度でも観ていただきたい作品です。観るたびに、感情移入できるキャラクターも変わってくると思いますので何度でも観てください。よろしくお願いします! 仲吉玲亜 おめでとうございます!「どんな時にでも、何度でも観てほしいです」と舞台挨拶では何度もお話をさせていただきました。夏の風景だったり、高校時代の思い出だったり、主役がいない分、どんな時に観てもその時々の気持ちによって見え方が変わってくるというお話もしましたが、Blu-rayになって、いつでも気軽に観られるようになったのでより多くの方に届くといいなと思っております。よろしくお願いします! 清田みくり 発売決定おめでとうございます!お家に、CDやDVDを入れている本棚があるんですけど、そこに『水深ゼロメートルから』を置けるんだと思うと身近に感じられますし思い出の詰まったコレクションになるなと思ってとても嬉しい気持ちです。みなさん、是非お家でも『水深ゼロメートルから』を観てください! 花岡すみれ 最初は、映画なので映画館で観るに越したことはない!と思っていましたが、それぞれがお家でひっそりと楽しんでいただくことでまた違った感想が生まれるのではないかと思います。映画館で観た方もそうでない方も、今一度手に取ってお家で楽しんでいただけたら嬉しいです。是非、お楽しみください! 三浦理奈 水深ゼロメートルからがBDになると聞いて、凄く嬉しかったです。高校生の何気ない日常の一部を切り取った中に、1人1人様々な悩みや想いを抱えて友達とぶつかって、先生にも先生なりの想いがあり、どこのシーンを観ても青春を感じれて色んな感情になります。どの年齢の方にも楽しめるので、沢山の人に届いたら嬉しいです。 さとうほなみ 女子高生ちゃんたちの ある夏の心の揺れを描いた作品です。 涼しい時期に、ご自宅でゆっくり観るのも、 また違った味わいがすることでしょう。 大人も子どもも、オトナの階段登りましょう。 是非お手元に。 山下敦弘(監督) 余計な武器を持たず、久しぶりにふんどし姿にこん棒のみで現場に挑んだ『水深ゼロメートルから』という作品は自分でも忘れていた刺激と発見の連続でした。台詞を語ってない瞬間の彼女たちに注目してください。言葉よりも雄弁に何かを語っていると思います。 中田夢花(原作・脚本) 映画『水深ゼロメートルから』、この度Blu-ray化が決定致しました! 好きなシーンを繰り返し見たり、それぞれの登場人物に注目して見たり、原作舞台の映像と見比べてみたり……いろんな方法で、『水深ゼロメートルから』の世界を、これからも楽しんで頂けますと嬉しいです。 彼女たちがいたあの一瞬の夏が、皆様にとってもかけがえのない、素敵な時間になりますように。 https://www.youtube.com/watch?v=4S4rK06l-8E 「水深ゼロメートルから」Blu-ray【初回限定生産】 【発売日】10月23日(水) 【価格】7,480円(税込) 【品番】PCXP-51095 【収録分数】本編87分+映像特典38分 【枚数】BD1枚+CD1枚 【特典】 ◯同梱・封入特典 特製三方背ケース、オリジナルサウンドトラックCD[収録楽曲:01. 水のないプールで 02. 私のエゴやけど 03. 水深ゼロメートルから 04. 波のない夏(Instrumental)] ◯映像特典 メイキング、未公開映像集、予告映像集(特報/本予告) ◯音声特典 スタッフ&キャスト本編オーディオコメンタリー [濵尾咲綺(ココロ役)、仲吉玲亜(ミク役)、清田みくり(チヅル役)、花岡すみれ(ユイ役)、山下敦弘(監督)、中田夢花(原作・脚本)、直井卓俊(企画)] ▶︎ 詳細はこちら Story 高校2年の夏休み。ココロとミクは体育教師の山本から、特別補習としてプール掃除を指示される。水のないプールには、野球部のグラウンドから飛んできた砂が積もっていた。二人は渋々と掃き始め、水泳部員の同級生チヅル、水泳部を引退した3年のユイ先輩も合流。学校生活、恋愛、メイクなどたわいない会話を重ねる中で、彼女たちの悩みが溢れ、思いが交差していく──。 出演:濵尾咲綺、仲吉玲亜、清田みくり、花岡すみれ 三浦理奈/さとうほなみ 監督:山下敦弘 脚本:中田夢花 原作:中田夢花、村端賢志、徳島市立高等学校演劇部 音楽:澤部渡 主題歌:スカート「波のない夏 feat. adieu」(PONYCANYON / IRORI Records) 製作:大熊一成、直井卓俊、久保和明、保坂暁、大高健志 企画:直井卓俊/プロデューサー:寺田悠輔、久保和明 撮影:高木風太/照明:後閑健太/録音:岸川達也/美術:小泉剛 スタイリスト:小宮山芽以/ヘアメイク:仙波夏海/助監督:山口雄也 ラインプロデューサー:浅木大、篠田知典/キャスティング:池田舞、松本晏純 スチール:根矢涼香/脚本協力:小沢道成/協力プロデューサー:根岸洋之 宣伝美術:寺澤圭太郎/宣伝プロデューサー:森勇斗 製作:『水深ゼロメートルから』製作委員会 製作幹事:ポニーキャニオン 制作プロダクション:レオーネ 配給・宣伝:SPOTTED PRODUCTIONS ©︎『水深ゼロメートルから』製作委員会 -
山中瑶子監督×河合優実主演「ナミビアの砂漠」、アザービジュアルと著名人コメント公開
2024年8月30日世の中も人生もつまらない。やり場のない感情を抱えた21歳のカナは、優しいけれど退屈なホンダから自信家で刺激的なハヤシに乗り換えて新生活を始めるが、次第に追い込まれる──。「あみこ」の山中瑶子監督が河合優実を主演に迎えて描き、第77回カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞に輝いた「ナミビアの砂漠」が、9月6日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開。アザービジュアル2種と著名人コメントが到着した。 〈コメント〉 河合優実さんの表現は魂を救う。 今、だれも言葉にできない、見つめたくない苦しみを、理解しようとする心に満ちているからだ。 画面に映るすべての動きから、とても目が離せない。 ──岸田奈美(作家) とても良かったです!このどうにもならなさ。 これまでの自分の人生のいくつかのシーンを思い出したりして、せつないような、こそばいような。 ──トータス松本(ウルフルズ) 21歳、モラトリアム。どこにいても「またどこかに行けばいいや」と思う。 不安定でも保証が欲しくて、ぶつかって戻って、その繰り返しに安心感すら覚える。 野生的で自分に忠実なカナの姿が、別の世界の私のようで。 ──松本杏奈(スタンフォード大生) 後世の人々は、「2024年は河合優実と山中瑶子監督の時代だった」と語るだろう。 世界は『ナミビアの砂漠』で日本映画の革命を知る。 ──樋口毅宏(小説家) 毎日に靄がかかって退屈でなんか疲れて食事は後回し。カナの虚ろな目が若者のリアルを物語っていました。鑑賞中何度も、私の心の奥底にあるトラウマが蘇ってきそうでハラハラしました。 懐かしいような新しいような、言葉にならない感情。そして、必死に愚直に生きようとするカナの姿はとても美しかったです。 ──PORIN(Awesome City Club, Pii) いま日本で河合さんを山中監督の映画で観れるのは、なんと幸せなことだろう ──ホンマタカシ(写真家) カナの退屈としあわせ、おもしろさ、楽しさ、悲しさ、怒り、虚しさ、ずるさ、愛しさ、それぞれの感情が大小するのに正直に連動するような映像が連なっていくのがすごかったです。 どの感情も「だとしても」とか「だからこそ」という言葉では繋げなくて、どちらかがどちらかを犠牲にしないと両立しないわけがない、どれも手放さないという複雑なカナの状態はすごくまっとうで切実に思えて、それをカナの恋人たちも受け取っていて、手探りに自分たちを愛する彼らに見入りました。 映像や演出、演じること、音、ことば、映画を構成する要素が、たしかだけどよく分からない一体のエネルギーとなってこちらに向かってきて、このような観心地にはそう出会えないと感じ、ずっとおもしろくてうれしい時間でした。 ──柴田聡子(シンガー・ソングライター/詩人) 面白すぎて「私はなにを見ているんだ!?」となる。そんな混沌のひとつひとつを繋ぎ止めているのもカナに他ならない。存在の泉がスクリーンのど真ん中にどかーんと置かれている。 「映画を見ている」この感触が混沌を凌駕する驚異的純度に至る。 ──小原治(ポレポレ東中野『あみこ』上映担当) 日本映画の最終兵器、山中瑶子が長編を完成させた時、歴史が変わるだろうと思っていた。その通りになった。漠とした心情を言葉と肉体で描き切り、行間の深みは文学のそれに匹敵する。未来に向かう傑作。 ──矢田部吉彦(前東京国際映画祭ディレクター) 私はカナを知っている。それに私はかつてカナだったし、今日またカナになりたいと思った。 今1番欲しくて、手に入らないものを差し出される映画体験は甘やかで激しくて、カナの一挙手一投足をもっとずっと見つめていたかった。 公開が続くあいだは、友だちに会いに行くように頻繁に彼女に会いに行きたい。 ──奥浜レイラ(映画・音楽パーソナリティ) 他人事の、あられもない物語だけれど、繊細な本質がなにひとつ欠けていない。 あるところではすでに涙のように流されているのに、いまだ離ればなれで交わされたことのなかった叫びを、もっとも燦然と描きだした映画。 ──五所純子(作家) [caption id="attachment_41210" align="aligncenter" width="567"] いちごもちイラスト[/caption] 個人的に1番好きなシーンを切り取って描きました! 2度、3度観る内にカナのことがよくわかった気がします。 もしかしたらカナと街中ですれ違っているのではないかというほどのリアルさ! 意識的に目を逸らしていた日本の今を、ヒリヒリするほど痛々しく、生々しく映し出して、鑑賞後も余韻の残る名作でした。 ──いちごもち(イラストレーター/Artist) カナはずっとカナでしかいられないのだから、何年後かにまた映画になって、カナが29歳になったときの生活とか聞いてみたい、見ていたいって思う。カナのこと応援してる。 ──ゆっきゅん(アイドル・モデル・俳優) https://www.youtube.com/watch?v=1ON52PRB8Tc ©2024『ナミビアの砂漠』製作委員会 配給:ハピネットファントム・スタジオ ▶︎ 山中瑶子監督×河合優実主演「ナミビアの砂漠」、カンヌ映画祭監督週間に出品 ▶︎ 山中瑶子監督×河合優実主演「ナミビアの砂漠」、カンヌ版のポスターと予告編が到着 -
ジグソウ復活「ソウX」、狂気のマシーンが続々登場する予告編解禁
2024年8月30日ソリッド・シチュエーション・スリラーの金字塔「ソウ」シリーズの最新作として、「ソウ」と「ソウ2」の間にジグソウが繰り広げた殺人ゲームを描いた「ソウX」が、10月18日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開。ポスタービジュアルと予告編が解禁された。 末期ガンで余命わずかと宣告されたジグソウことジョン・クレイマー(トビン・ベル)。紹介されたメキシコの施設を訪れ、実験的治療を受けるが、すべては詐欺だった。ジョンは主犯格の男女4人を拉致して告げる──「ゲームを始めよう」。 https://www.youtube.com/watch?v=iExasHSDfhg 目に繋がれたチューブ、首元に迫る電動糸ノコギリ、熱線を仕込んだデスマスクなど、狂気のマシーンが次々と登場。ジグソウの後継者候補であるアマンダ(ショウニー・スミス)も姿を見せる。ゲームの行方を見届けたい。 ©2024 Lions Gate Ent. Inc. All Rights Reserved. 配給:リージェンツ ▶︎ ジグソウ復活、詐欺師たちが殺人ゲームの餌食に。シリーズ新作「ソウX」 -
奥山大史監督「ぼくのお日さま」、高妍のイラストポスターと著名人コメント公開
2024年8月30日「僕はイエス様が嫌い」の奥山大史監督が雪の町の小さな恋物語を紡ぎ、第77回カンヌ国際映画祭〈ある視点〉部門に出品された「ぼくのお日さま」。9月6日(金)〜8日(日)にテアトル新宿とTOHOシネマズ シャンテで先行公開され、9月13日(金)より全国公開、さらに北米をはじめ世界各地での上映も決定している。 このたび台湾と日本を拠点に活躍するイラストレーター・漫画家の高妍(ガオ イェン)が手掛けたイラストポスター、ならびに著名人のコメントが到着した。 〈コメント〉 朝井リョウ(小説家) 雪になって、日差しになって、ずっとこの世界を見ていたい。心からそう思うほど全員を愛しく感じました。 自分で選択せずとも宿ったもの、かつ、人生に大きな影響を与えるもの。そういうものに“私”を蹂躙させない人々の姿を立ち上らせながらも、その手触りはあくまでやわらかくあたたかい。この不思議なバランスが成立しているのは、作り手に細やかなこだわりと徹底したビジョンがあってこそだと思います。 鑑賞中、何度かスクリーンが光を吸い込んで膨らんだように見えました。この映画だけが持つ魔法だな、と思いました。 亀田誠治(音楽プロデューサー/ベーシスト) なんともあたたかい映画に出会いました。 人を好きになる気持ちと何かに夢中になることってどこかでつながっているんだなって思いました。 川村元気(フィルムメーカー・小説家) 押入れの奥にしまいこんでた子供の頃の宝箱を、ふいに開けてしまったような気持ちになりました。 痛くて、恥ずかしくて、でもとても大切だった秘密の箱庭のような世界。 宮藤官九郎(脚本家) 何もない、真っ白な世界に、大切なものだけを、細心の注意を払ってそっと配置して、光とか、影とか、表情とか、後ろ姿とか、息づかいとか、全てを逃がさないように捉えた、とても繊細で大胆な作品。とにかく、子供たちが良いのです。瑞々しく、時に残酷で、なによりチャーミング。 大人も負けず劣らずチャーミング。無防備で、静かに熱い池松くん。若葉くんも切なかった。 こういう映画が好きな俺もいるんだなと気づかされたし、憧れるし、痺れました。 奥山監督、すごい才能(エンドロールも最高!) 高妍(漫画家・イラストレーター) 雪と光の反射、柔らかな粒子と童話のような色合いで構成された『ぼくのお日さま』は子供たちの純真さと残酷さを繊細に描いた素晴らしい作品。 斎藤工(俳優/映画制作者) 遠い場所で静かに始まった美しく儚い物語が気が付いたらすぐそこにある自分の物語になって行く 描かれる全ての人間が輝き本質的で圧倒的な作家性に溢れた傑作 奥山大史監督が生み出す唯一無二の世界 今後もその世界を生涯追い続ける事になると思います 箭内道彦(クリエイティブディレクター) 声にしない台詞、影を使わぬ光、主題歌になった歌。他の誰にもつくることのできない、奥山大史の映画。 YOU(タレント) 冬の白の中で 触れ合うお互いの華奢な想いが ゆっくり溶けていくのが視えた。 二度とない景色が 切なくて 眩しい。 行定勲(映画監督) 優しく、美しく。 躍動するカメラは、一瞬で過ぎていく取り戻せない時を捉える。そこには奇跡が連続していた。 登場人物たちの間に生まれる、どうにもできないモヤモヤとした感情に、ひとは“恋”と名づけるのだろう。 この映画は恋を描いたまさに珠玉の映画だ。 大人になる直前の青春の入口に立った あの頃を見事に描いた傑作。 https://www.youtube.com/watch?v=W1BAr3cOlIg Story 吃音のあるアイスホッケー少年のタクヤ(越山敬達)は、『月の光』に合わせてフィギュアスケートを練習する少女さくら(中西希亜良)に心を奪われる。ある日、さくらのコーチの荒川(池松壮亮)は、ホッケー靴のままフィギュアのステップを真似て何度も転ぶタクヤを見つける。タクヤの恋を応援したくなった荒川は、スケート靴を貸し、タクヤの練習に付き合うことに。やがて荒川の提案でタクヤとさくらはペアを組み、アイスダンスの練習を始める──。 ©2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINÉMAS 配給:東京テアトル ▶︎ 新鋭・奥山大史監督×池松壮亮出演。雪の街に少年の成長を紡ぐ「ぼくのお日さま」 -
想田和弘監督の観察映画第10弾「五香宮の猫」、予告編と著名人コメント公開
2024年8月30日2021年に映画作家の想田和弘とプロデューサーの柏木規与子は、27年暮らしたニューヨークから、「牡蠣工場」(15)や「港町」(18)を撮った瀬戸内の港町・牛窓へ移住した。同地の伝統的コミュニティの中心にある鎮守の社・五香宮は、野良猫たちが住み着いたことから“猫神社”とも呼ばれている──。想田和弘監督の観察映画第10弾「五香宮の猫」が、10月19日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開。予告編と著名人のコメントが到着した。 https://www.youtube.com/watch?v=IOFAZqZSgWY 〈著名人コメント〉 のどかな晴れの国の景色と、草花と生き物を神と共に守るお年寄り、こどもたちと旅人たち。誰のものでもない猫たちが刺繍糸のようにそれぞれの関係をステッチして海辺の町の中をキルトのように繋げていく。正解がない課題でも話し合い続ける場を設けられる豊かさに小さな政治の希望と温もりを感じて心に温かい光を灯してもらえたようです。 ──ほしよりこ(漫画家) ひとの暮らしに猫がいる。 猫がいるからひとが来る。 排除とか共存とかの一線を決めないところに平和があるのかなあ。 嵐の日でも猫が腹をだして眠るのはひとの傍らなんだなあ。 ──小林聡美(俳優) 今、この社会の喜怒哀楽はゴツゴツしているけれど、この作品の喜怒哀楽はなぜか柔らかい。なんでだろう。 ──武田砂鉄(ライター) 共生は、容易いものではない。子どもも、大人も、住民も、旅人も、参拝者も、ドキュメンタリー作家も、それぞれの思いで境内に集い、小さな命と向き合う。そのプロセスが「猫視点」で見えてくる、肉球のようにやわらかな町の記録。 ──小川紗良(文筆家・映像作家・俳優) 小さな港町の再現しえない一回性の出来事。そこには、ネット上を飛び交う、文脈から切り離された「情報」とは異なる、地に足の着いた人びとの「知恵」が映り込んでいる。 ──松村圭一郎(文化人類学者) 神社という場で、猫を媒介に、ひとと動物、植物が織りなす小宇宙が広がっていく。 提起されるのは「自分たち」の境界線をどこに引くのかという問いだ。「自分たち」とは集落の人間か、外の人間も含めるのか。わかりあえない人間はどうするのか。人間だけでなく動物も含めるのか。 映画はやがて、他者と棲み分けるのではなく、ともに「棲みあう」地平とはどのようなものなのか、という新たな問いを拓いていく。 ──森千香子(同志社大学教授/社会学者) 時に厄介者扱いされたり、癒しを求められたり、観光客の呼び込みを期待されたり、そして、捨てられたり──高齢化する小さな集落の猫たちの姿を追うほどに、こんなにも重層的な社会が見えてくるなんて。 ──安田菜津紀(メディア NPO Dialogue for People(D4P)副代表/フォトジャーナリスト) どうして想田さんは「猫の映画」なんか撮るんだろうと不思議に思っていたけれど、これは最初から最後まで非情なまでに「人間についての映画」だった。猫が目の前にいる人間の本性を容赦なく映し出してしまうとはこの映画を観るまで知らなかった。 ──内田樹(思想家、武道家) 長い年月、この石段を登り降りしてきた人々。 その足元を、猫たちがするすると行き交い、人々を繋いでいる。 人間、猫、魚、植物…あらゆる生きものの命が光る瞬間がここにある。 ──坂本美雨(ミュージシャン) 植物、微生物、昆虫、動物、人.... 種も、個も、みな、体感する世界が違うので、共生ってとても難しい でも地域でみんなで暮らすわけだから諦めるわけにはいきません 生きとし生けるものが幸せで、安らかで、自由でありますようにと願い続けて、謙虚かつ気楽に生活したいと改めて思いました ──星野概念(精神科医など) 〈スタッフのメッセージ〉 牛窓の猫や人々の日常を観察し描写した、静かな映画である。ドキュメンタリーに大事件や大惨事やメッセージ性は必要なく、自分に見えた世界をありのままに描写できればそれでよし。そう信じて観察映画を作り続けてきたが、本作でついにその理念を徹底できたように感じている。ぜひご覧ください。 ──想田和弘 この映画は、長年住み慣れたニューヨークから越してきて、「新参者」として必死に地元に馴染んでいこうとする想田と私の赤裸々な奮闘記でもあります。自分の間抜けな姿は見るに堪えられませんが、牛窓の美しい四季折々、生きとし生けるものの荘厳さをできる限り自分達の経験に近いように映し出すことができたのではと思います。Please enjoy! ──柏木規与子 なお10月18日(金)には想田和弘著のフォトエッセイ集『猫様』(発行:ホーム社/発売:集英社)が刊行される。併せてチェックしたい。 ©2024 Laboratory X, Inc 配給:東風 ▶︎ 想田和弘監督の観察映画第10弾「五香宮の猫」、ベルリン映画祭フォーラム部門出品