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愛娘と共に世界的アーティストのアリーナライブを楽しむ家族思いのクーパー。だがその正体は、指名手配中の切り裂き魔だった……。「シックス・センス」など独創的世界観で話題を呼んできたM.ナイト・シャマランが新たに放つサスペンス「トラップ」が、10月25日(金)より公開。ポスターと予告編が解禁された。 異常な数の監視カメラと300人の警官が配されたアリーナ。このライブこそが、クーパーを捕らえるために仕組まれた“罠”だった。彼はいかなる手段で対抗するのか? クーパーを演じるのは「パール・ハーバー」「オッペンハイマー」のジョシュ・ハートネット。騙し合いとどんでん返しに息を呑む、予測不能の衝撃作だ。 https://www.youtube.com/watch?v=Zy1tmk4NEXU 「トラップ」 監督:M.ナイト・シャマラン 製作:アシュウィン・ラジャン、マーク・ビエンストック、M.ナイト・シャマラン 製作総指揮:スティーブン・シュナイダー 脚本:M.ナイト・シャマラン 撮影:サヨムプー・ムックディプローム 出演:ジョシュ・ハートネット、アリエル・ドノヒュー、サレカ・シャマラン、ヘイリー・ミルズ、アリソン・ピル 原題:TRAP 配給:ワーナー ブラザース映画 ©2024 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED 公式サイト:trap-movie.jp
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2024年3月からMBS/TBSドラマイズム枠で放送され、ダンス&ボーカルグループ「THE RAMPAGE」のパフォーマーとしても活動する俳優・長谷川慎(まこと)と、モデルやフォトグラファーとしてもマルチに活動する俳優・古屋呂敏(ろびん)が、初共演&地上波ドラマ初W主演で挑んだオトナのBLドラマ『恋をするなら二度目が上等』のBlu-ray&DVD BOXが、9月4日に発売された。 本作は、2018年から2022年まで「Chara Selection」(徳間書店)で連載された、漫画家・木下けい子による同名BLコミックを原作に、映画「よだかの片想い」の安川有果監督×ドラマ「妖怪シェアハウス」の脚本家・綿種アヤで描く、14年ぶりの再会を果たした<オーバー30の男子>が織りなすラブストーリー(オープニング映像、第2話、第5話は、のむらなお監督が担当)。W主演を務める長谷川と古屋による“美しい抱擁&キス”と、高校時代を演じる望月春希&のせりんが醸し出す“眩いばかりのピュアさ”が混然一体となったところに、やや濃い目のバイプレーヤーが次々登場。理想や現実、プライドが邪魔をして昔のように素直になれない男たちが、余裕がありそうで、実はそうでもない不器用な一面も時折覗かせながら、オトナの恋の駆け引きをテンポよく繰り広げていく——。 ビジネス誌の中堅編集者として働く30歳の宮田晃啓(長谷川)は、高校時代に2つ年上の同性の先輩と大恋愛をした過去を“二度と思い出したくない黒歴史”として封印。今では結婚を考える彼女・福田あこ(永瀬莉子)も出来て、順風満帆と言える人生を歩んでいた。そんなある日、経済コラムの執筆依頼のため売れっ子の大学准教授・岩永崇(古屋)のもとを訪れた宮田は、苗字は変わっていたものの、崇が初恋の相手であることを知り、大いにうろたえる。運命のいたずらにより再会を果たした二人だったが、「崇はあくまでも仕事相手にすぎない」と割り切り、「二度と恋に落ちてなるものか!」と固く誓った宮田。だが、相変わらず美しく優秀で、幾度となく甘い言葉を掛けてくる崇のペースにどんどん呑まれていく。果たして、一度は<駆け落ち>の約束も交わした二人が辿る道筋は? 長谷川慎&古屋呂敏の愛が深まる過程を追った特典映像も必見! 岩永の助手で、「かつて岩永と関係を持ったことがある」という白石優人(髙松アロハ)や、宮田に近付く謎めいた男・椙本恭介(白石隼也)の策略に翻弄されつつも、むしろそれをきっかけに距離を縮めていくことになる宮田と崇。長谷川慎と古屋呂敏がどのような心境でそれぞれの役に臨み、コミカルさと繊細さを併せ持つ拗らせキャラを、いかにして体現するに至ったか。Blu-ray&DVD BOXに特典映像として収録された、1時間4分にも及ぶ「メイキング・オブ・『恋をするなら二度目が上等』」や、第1話の放送直前に都内で実施された「完成披露トークイベント」の模様(こちらの尺は33分!)。OKシーンとの分かりやすい対比とセンスの良すぎるテロップで、観ながら思わずニヤニヤせずにはいられない「NG集」(21分)。さらには、本編DISC1に収録の「第1話の本編ビジュアルコメンタリー」を、第2話~第6話の本編と併せて何度も好きなだけリピートすることで、劇中の宮田と崇としての関係値を築き上げていった、長谷川&古屋への愛も深まるに違いない。 ちなみに筆者は、完成披露トークイベント→メイキング→NG集→第1話本編ビジュアルコメンタリーの順で観たが、長谷川と古屋がトークイベントで話していた内容の裏取りや答え合わせをしているかのような面白さがあり、「あぁ! あの時のあの話はこのシーンのことだったのか!」と途中で何度も膝を打ちながら、最後にビジュアルコメンタリーで知り得たトリビアに驚いては、さらに本編の第2話、第3話へと戻る……という、無限リピート状態に陥ってしまった。(もちろんどの順番で観るかの選択はお好みでどうぞ!) 「朝・晩のハグは絶対に欠かさない」2人だからこそのリアルな距離感 「宮田役のまこっちゃん(長谷川)がとても可愛らしくて、愛おしくて……。ナチュラルに、長谷川慎さんを口説き落としにいっていた」(by古屋) 「宮田は感情を素直に表に出してはいけない役だったにもかかわらず、崇を演じる呂敏さんをいざ前にすると素でニヤけてしまい、監督から『惚れすぎないようにして!』と注意された。呂敏さんに口説き落とされないように頑張った」(by長谷川) といったトークイベント内の二人のコメントからも伝わるが、撮影中は崇と宮田に自然とリンクする瞬間が何度もあった様子。中でも特に興味深かったのは、ベッドシーンの撮影の裏側で、「古屋が長谷川の右肩の艶やかさに衝撃を受けた」という一連のエピソードである。長谷川の肌艶の秘密を探るべく古屋が観察していたら、本番前に大量のボディクリームを全身にたっぷり塗り込んでいるのを目撃! 長谷川は「てっきりスタッフが用意した共有物だと思い込んでいた」と言うが、実はそのボディクリームは古屋が撮影に向けて気合いを入れるために購入した私物であり、とても良い香りがする超高級なものだった。「悪気はなかった」と思い出し笑いしながら必死で釈明する長谷川と、「あの時まこっちゃんは5000円分くらいひとりで使ってた!」と怒りつつ、「でも、そのおかげで二人でいい香りを纏って撮影することができた」と綺麗にまとめる古屋のやりとりが最高だった。 およそ1カ月間に及んだドラマの撮影中、お互いの距離を縮めるためにも「朝と帰りの1日2回、必ずハグをする」という約束を交わし、それを実行に移していたという二人。初共演にして初のW主演というプレッシャーと戦いながら、「漫画原作をいかにナチュラルかつコミカルに実写ドラマとして成立させられるか」という難題を前に、監督たちと何度も話し合い、笑顔で乗り越えた日々が、メイキングカメラにしっかりと記録されている。 文=渡邊玲子 制作=キネマ旬報社 https://www.youtube.com/watch?v=2fXQQQJXBPs 『恋をするなら二度目が上等』 ●9月4日(水)Blu-ray&DVD BOXリリース Blu-ray BOXの詳細情報はこちら DVD BOXの詳細情報はこちら ●Blu-ray BOX 価格:14,080円(税込) 【ディスク】<3枚組(本編ディスク2枚+特典ディスク1枚)> ●DVD BOX 価格:9,900円(税込) 【ディスク】<3枚組(本編ディスク2枚+特典ディスク1枚)> 【Blu-ray&DVD共通】 ★映像特典★ ・第1話ビジュアルコメンタリー(長谷川慎×古屋呂敏)※本編Disc1に収録 ・メイキング ・完成披露トークイベント ・NGシーン集 ・予告編 ★封入特典★ ・ブックレット <初回生産限定> ・Blu-ray&DVD BOX購入者限定イベントオンライン参加券 ※抽選で200名様(予定)をご招待 ●2024年/日本/本編144分/特典151分 ●原作:木下けい子『恋をするなら二度目が上等』 (徳間書店 Charaコミックス) ●監督:安川有果、のむらなお ●脚本:綿種アヤ、安川有果 ●音楽:小山絵里奈 ●出演:長谷川慎、古屋呂敏、髙松アロハ、永瀬莉子、中村久美、白石隼也 ●発売元:「恋をするなら二度目が上等」製作委員会・MBS 販売元:TCエンタテインメント ©「恋をするなら二度目が上等」製作委員会・MBS
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勇気ある表現者たちによる映画の存在証明 ー 映画「月」
2024年9月4日映画「月」は、2016年に起きた相模原障害者施設殺傷事件に着想を得て生み出された辺見庸の同名小説が原作。辺見の本の愛読者であり、『月』の文庫本に解説も寄稿していた石井裕也監督が、「新聞記者」や「空白」などを手掛けてきたスターサンズの故・河村光庸プロデューサーのオファーを受け、「これは撮らなければならない映画だ」と覚悟を決め、「あえての大規模公開」を想定し、物語を再構築。原作にはない「不要不急で生産性のない」表現活動に身を投じるオリジナルキャラクターをメインに据え、宮沢りえ、オダギリジョー、磯村勇斗、二階堂ふみら、人気キャストで映画化し、2023年 第97回キネマ旬報ベスト・テンにおいて、磯村が助演男優賞、二階堂が助演女優賞を受賞した。 主人公は、重度障害者施設で働き始めた元・作家の堂島洋子。東日本大震災を題材にした小説でデビューして話題となったが、とある理由から小説が書けなくなり、生活のために非正規雇用の職員となった。彼女を「師匠」と呼ぶ夫の昌平(オダギリ)は、パペットアニメーション作りに熱中しているが、なかなか芽が出ず、仕事も長続きしない。二人には子どもがいたが、出産時の事故で障害を負い、3歳で亡くなった。まだ、夫婦の心の傷は癒えていないが、40歳を越え、再び妊娠が発覚。だが、また子どもを失うのではないかとの恐怖に苛まれ、出産を決断できずにいる。洋子は、施設の同僚で、作家を目指す陽子(二階堂)や、絵の好きな青年さとくん(磯村)と交流する一方、施設の一角にある光の届かない部屋で、ベッドに横たわったまま動かない、自分と同じ生年月日の〝きーちゃん〞のことが気になっていた。次第に、他の職員による入所者への心ない扱いや暴力を目の当たりにするようになるが、上司に訴えても聞き入れてもらえない。そんな状況の中、世の理不尽に誰よりも憤っているのは、さとくんだった。彼の中で増幅する正義感や使命感が、やがて怒りを伴う形で徐々に頭をもたげていき、ついに、その日が来てしまう——。 実際の事件がなければ生まれなかった作品であるが、当然ながら、作品のために現実があるわけではない。だが、映画や小説といった創作物の存在価値のひとつに、「起きてしまったことを風化させないため」あるいは「時代を越え、検証しつづけるため」といった要素も含めるとするならば、この悲劇を「なかったこと」にはできない以上、勇気ある表現者らによってこの作品が生み出されたことに、非常に大きな意義があるはずだ。 当初、200館規模を想定して製作されたにもかかわらず、一時は公開さえも危ぶまれ、作品の高い評価とは裏腹に、現時点では隅々まで広く行き届いたとは言い難い「月」。観るか、観ないかの判断はもちろん鑑賞者の自由だが、今回のパッケージ化により「観たい」と希望する人たちの手元へ本作が確実に届き、〝表現〞のために身を晒してこの難しいテーマに挑んだ俳優陣の思いが報われることを切に願う。 文=渡邊玲子 制作=キネマ旬報社(「キネマ旬報」2024年9月号より転載) https://www.youtube.com/watch?v=kF54fqexUFY 「月」 ●9月4日(水)Blu-ray&DVDリリース ▶Blu-rayの詳細情報はこちら ▶DVDの詳細情報はこちら ●Blu-ray 価格:5,500円(税込) ●DVD 価格:4,400円(税込) 【特典映像】※DVD&Blu-ray共通 ・舞台挨拶映像、予告篇 ●2023年/日本/本篇144分 ●監督・脚本:石井裕也 ●原作:辺見庸『月』(角川文庫刊) ●出演:宮沢りえ、磯村勇斗、長井恵里、大塚ヒロタ、笠原秀幸、板谷由夏、モロ師岡、鶴見辰吾、原日出子、高畑淳子、二階堂ふみ、オダギリジョー ほか ●発売:スターサンズ 販売:ハピネット・メディアマーケティング © 2023『月』製作委員会 -
今こそ初期清順の再発見を! 鈴木清順ブルーレイボックス第3弾リリース
2024年9月4日[caption id="attachment_41116" align="aligncenter" width="1024"] 「刺青一代」[/caption] [caption id="attachment_41306" align="aligncenter" width="775"] 「探偵事務所23 くたばれ悪党ども」[/caption] 鈴木清順生誕100周年を記念したブルーレイボックス シリーズは既に「セイジュンと男たち」と「セイジュンと女たち」の二つが発売されている。日活時代の清順映画を、代表作の数々と共に、これまで見過ごされてきた初期作品と組み合わせてご覧いただこう、という企画意図が斬新。無国籍アクション映画の極北として知られる「殺しの烙印」や過激な女性メロドラマ「河内カルメン」を、登場人物わずか四人の低予算映画「らぶれたあ」や処女作の歌謡曲映画「勝利をわが手に 港の乾杯」と比較しながらお茶の間で見られる時代がついに訪れたのだ。とりわけ後者二本は「たいしたことない清順映画」の典型として識者によって取り上げられてきた物だが、今見ると「歌と声」への清順のこだわり演出がダイレクトで凄い。清順は最初から不思議な映画監督であった。だから日活時代の清順の凄みはむしろこうした、当時の観客や評論家から無視されたジャンル・ムービー(歌謡曲映画や青春スター映画など物語の枠組み重視で、担当監督の名前が軽視されるプログラム・ピクチャー)にこそ現れるとすら言える。 [caption id="attachment_41119" align="aligncenter" width="1024"] 「ハイティーンやくざ」[/caption] [caption id="attachment_41114" align="aligncenter" width="1024"] 「くたばれ愚連隊」[/caption] [caption id="attachment_41121" align="aligncenter" width="1024"] 「浮草の宿」[/caption] そうした意味で今回そのボックス第3弾が「セイジュンと流れ者」と題されリリースされるのは日活映画史的にも有意義である。コンセプト上そこに「東京流れ者」が収録されるのは当然として、既に世評の高い「刺青一代」、「探偵事務所23 くたばれ悪党ども」、「花と怒涛」の三本、さらに初期作品「ハイティーンやくざ」、「くたばれ愚連隊」、「浮草の宿」三本を加えたディスク全七枚が収録されている。つまり再発見されるべきは後者三本という事になる。 初めて公開される清順「書き直し」脚本の世界 [caption id="attachment_41115" align="aligncenter" width="1024"] 「花と怒涛」[/caption] 本ボックスのもう一つの特色として、監督が所蔵していた撮影用脚本の読解の試みが挙げられる。今回で言えば所在が確認されなかった脚本「浮草の宿」以外の六本から数ページをページ単位で取り上げてブックレットを作成し、写真で紹介(記載)、そこに筆者(上島)がコメントを入れている。日活清順の「脚本に書き直しが多い」とは伝説的に言われてきたものの、その現物が紹介されるのは初めてである。撮影用脚本は時に脚本家を呆然とさせるほどに初稿から直され、例えば「けんかえれじい」では東北の喫茶店に北一輝を座らせて、当時の大御所(脚本家)新藤兼人を怒らせた。脚本を勝手に変えることの功罪(というか罪)については保留とする。一本一本に凝らされた脚本直しの趣向は枚挙に暇(いとま)なし。 しかしまずは「花と怒涛」の余白に記されていた、この文を読んでいただきたい。 「部長よりtel./本がまるっきり違っていると怒鳴って来た/半分しか読んでいない由/つづいて又tel.まとまってる/而し、土方の喧嘩は面白くないという/もとの本は土方の喧嘩がもとで成り立っていた本/それを通しておいて今更土方の喧嘩は面白く/などというのはどうゆうものか。馬鹿にしてやがる」以下延々、怒りの筆鋒鋭く。契約監督の日常がよく分かる。もっとも、こんなに怒られるのは私だけなんだよ、とも監督は後年インタビューで語っている。このような生贄的人物を英語でブラック・シープというが、随所にそうした独特の気配や細部が伺えるのが清順脚本読解の可笑しさなのである。「花と怒涛」は資料から類推するに「関東無宿」に次ぐ大作予算が与えられているのだが、それでもブラック・シープには辛い渡世であろう。 本企画では現行とは異なるエンディングが検討されているのも分かった。そちらのヴァージョンでは主人公の小林旭が中国行の船に乗れず、刑事玉川伊佐男に逮捕されてしまう。この脚本の原作(青山光二とクレジット)の具体的形態はよく分かっていないものの、直しが自由自在なのは明らか。そもそも清順映画を美術面で支えた木村威夫の名前が脚本家の一人として明記されているのが異色である。 アナザー「東京流れ者」キャスト陣 [caption id="attachment_41117" align="aligncenter" width="1024"] 「東京流れ者」[/caption] 今回のセールスの目玉は「東京流れ者」であろう。リストアされてピカピカになった画面が評判を呼ぶのは必至だが、脚本(主要人物リスト)も興味深い。例えば渡哲也を助ける「流れ星の健」には小林旭が想定されている。また主人公の恋人には現行の松原智恵子ではなく園まりが予定されていた。吉田毅が演じたピアニストには山内賢、そして「裏切る親分」には河津清三郎、安部徹、河野秋武、山内明と役柄にマッチしたゴージャス配役がどっさりメモされ、壮観だ。となると最もミスマッチな北竜二で実現したのは不可解とも思える。このキャストにアンチ小津映画的視点を「読む」轟夕起夫の慧眼を今さらだが称えたい。ついでだが江角英明が演じて代表作とした悪役には佐藤慶、その部下の、映画で郷鍈治が扮した田中に野呂圭介を充てる案もあった。かなりイメージが違うものの、これも面白そう。 文=上島春彦 制作=キネマ旬報社 「鈴木清順生誕100周年記念シリーズ ブルーレイボックス」 ●其の参『セイジュンと流れ者』(7枚組)※品番:HPXN-419 価格:33,000円(税込) 【収録作品】 「東京流れ者」[4Kデジタル復元版](1966年/本編82分) 出演:渡哲也、松原智恵子、川地民夫、二谷英明 「刺青一代」(1965年/本編86分) 出演:高橋英樹、和泉雅子、小高雄二、花ノ本壽、松尾嘉代 「探偵事務所23 くたばれ悪党ども」(1963年/本編88分) 出演:宍戸錠、笹森礼子、川地民夫 「花と怒涛」(1964年/本編92分) 出演:小林旭、川地民夫、松原智恵子、久保菜穂子、高品格 「ハイティーンやくざ」(1962年/本編72分) 出演:川地民夫、田代みどり、杉山俊夫、佐野浅夫 「くたばれ愚連隊」[4K版](1960年/本編80分) 出演:和田浩治、清水まゆみ、小沢栄太郎、禰津良子 「浮草の宿」[4K版](1957年/本編74分) 出演:二谷英明、春日八郎、木室郁子、安部徹、小沢昭一 【特典映像】 ・各ディスクに予告篇・ギャラリーを収録 ※予告篇マスターの現存しない作品は収録されません 【音声特典】 『東京流れ者』音声コメンタリー 鈴木清順監督・川地民夫/聞き手:佐藤利明(娯楽映画研究家) ※2006年収録、既発DVDボックス同作品に収録されていた音声コメンタリーの再収録 【封入特典】 限定ブックレット(全52P装丁/ 清順監督使用秘蔵台本復元ブックレット 解説:上島春彦) 【仕様】 特製アウターケース、ピクチャーディスク ▶其の参『セイジュンと流れ者』ブルーレイBOXの詳細情報 ●発売元:日活 ●販売元:ハピネット・メディアマーケティング ©日活株式会社 -
真夜中の図書館で目を覚ました瞬介は、なぜか外に出られぬまま、学生時代に演劇仲間だった行人、貴織と再会。いつまでも明けない夜の中、3人はかつて上演できなかった芝居『ピアニストを待ちながら』の稽古を始める──。「のんきな姉さん」「眠り姫」の異才・七里圭監督が、世界的建築家・隈研吾が手掛けた村上春樹ライブラリー(早稲田大学国際文学館)の開館記念として、同館で全編撮り上げた「ピアニストを待ちながら」。2022年10月に45分の短編として初披露されたが、このたび61分の劇場公開版に生まれ変わり、10月12日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。ポスタービジュアル、予告編、識者のコメントが到着した。 瞬介役を「東京ソナタ」「ミュジコフィリア」の井之脇海、貴織役を「わたし達はおとな」「熱のあとに」の木竜麻生、行人役を「カゾクデッサン」「劇場版 美しい波 ~eternal」の大友一生、謎めいたシングルマザーの絵美役を「王国(あるいはその家について)」「ナミビアの砂漠」の澁谷麻美、中年男の出目役を青山真治監督作の常連だった斉藤陽一郎が務める。 https://www.youtube.com/watch?v=3S8Af5_8Z8I 〈コメント〉 図書館という空間が演劇によって異化されるのを、この映画を見る者は目の当たりする。そこで演劇のリハーサルが繰り広げられること。しかも真夜中に。それによってそこに結界が生じる。そこがまぎれもなく異界になる。劇場でない空間が演劇によってまざまざと異化されるさまが、そのような演劇の上演そのものに立ち会う以上にそれを捉えた映画、つまり、この「ピアニストを待ちながら」という映画を見ることによって、よりまざまざと味わうことができるように思われるのは、しかし、なぜなのだろう? ──岡田利規(チェルフィッチュ主宰/演劇作家/小説家) 死の舞踏のフィニッシュが永遠に先送りされる。七里圭は現代映画をバロック化させた。ノイズと風景の反復によって、かつてはここに誰かがいたはずなのにとブツブツ唱えながら「誰(た)が袖」を素描し続ける。「誰が袖」とはエンプティショットであり、七里映画にあっては、誰かが写っているショットも、本質的にはエンプティショットなのだ。エンプティショットがリフレインされ、延滞され、フットマークが貼り直される。 ──荻野洋一(映画評論家、番組等構成演出) 「ピアニストを待ちながら」は、現今の社会を意識した実験的な作品であると同時に、遥か昔から問い続けられてきた「存在」の問題に、ある視座をもって応答する作品だと感じた。しかし、観客の目に映るのはユーモアに溢れたシーンの数々であるために、肩の力を抜いて鑑賞するのが得策です。笑ける余白のある時間を過ごしたい方におすすめです! ──関田育子(ユニット[関田育子]代表/脚本家/演出家) なお、村上春樹ライブラリーでは10月8日(火)に七里監督とアメリカ文学研究者・翻訳家の柴田元幸による“映画と文学の物語”をめぐる対談イベントを開催。イメージフォーラムでは9月28日(土)より七里監督作「のんきな姉さん」「眠り姫」を再上映する。 「ピアニストを待ちながら」 出演:井之脇海、木竜麻生、大友一生、澁谷麻美、斉藤陽一郎 監督・脚本:七里圭 プロデューサー:熊野雅恵 撮影:渡邉寿岳 照明:高橋哲也 録音:松野泉、黄永昌 音楽:宇波拓 編集:宮島竜治、山田佑介 制作・配給:合同会社インディペンデントフィルム 2024年/日本/カラー/61分/ヨーロピアンビスタ/5.1ch /DCP ©合同会社インディペンデントフィルム/早稲田大学国際文学館 公式サイト:https://keishichiri.com/pianist