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トリュフォー特集、上映作&スケジュール決定+メインビジュアル到着
2022年4月12日フランソワ・トリュフォー生誕90周年を記念した特集上映【生誕90周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険】が、6月24日(金)より角川シネマ有楽町ほかで全国順次開催。上映作とスケジュールが決定し、メインビジュアルが到着した。 メインビジュアルにある「映画が彼の人生すべてだった。」のコピーの通り、映画を愛し、映画に愛されたトリュフォー。上映作品群はそんな彼の人生を反映し、冒険と多様性を体感させる。 ラインナップは短編含め全12本。主軸となるのはカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した初長編「大人は判ってくれない」(1959)をはじめ、監督自身を投影した“アントワーヌ・ドワネル”シリーズの本邦初4Kデジタルリマスター版上映だ。期間中には前東京国際映画祭ディレクターの矢田部吉彦氏、アンスティチュ・フランセ日本の坂本安美氏のトークあり。 スケジュールは公式HPでご確認を。 【上映作品】 ★は4Kデジタルリマスター版で上映 「あこがれ」(短編)「私のように美しい娘」と併映 *初デジタルリマスター版での上映! 「大人は判ってくれない」★ 「アントワーヌとコレット<二十歳の恋>より」(短編)★「夜霧の恋人たち」と併映 「夜霧の恋人たち」★ 「家庭」★ 「逃げ去る恋」★ 「恋のエチュード」*初デジタルリマスター版での上映! 「私のように美しい娘」*初デジタルリマスター版での上映! 「終電車」 「突然炎のごとく」 「野性の少年」 「アデルの恋の物語」 【作品概要】 [caption id="attachment_10939" align="alignnone" width="652"] © MK2[/caption] 「大人は判ってくれない」4Kデジタルリマスター版 カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞し、 トリュフォーの名を一躍国際的に知らしめた名作にして、 「ヌーヴェル・ヴァーグ」映画を代表する一本。 1959年/フランス/モノクロ/99分/原題:Les Quatre Cents Coups ©1959 LES FILMS DU CARROSSE/ SEDIF 家庭にも学校にも居場所がなく、ついには非行に走って感化院送りになる14歳の少年アントワーヌ・ドワネルを主人公とした半自伝的作品。静止画を用いて解釈を宙吊りにする開放型のエンディングは、その後の映画にさまざまな影響を及ぼした。撮影開始直前に亡くなったアンドレ・バザンに捧げられている。 [caption id="attachment_10941" align="alignnone" width="652"] © MK2[/caption] 「アントワーヌとコレット〈二十歳の恋〉より(短編) 」 4Kデジタルリマスター版 「アントワーヌ・ドワネルの冒険」第2弾となる短編。 思春期を迎えたドワネルの、初恋から失恋へ至る悲喜こもごもが描かれる。 1962年/フランス/モノクロ/30分/原題:Antoine et Colette ©1962 LES FILMS DU CARROSSE 監督として石原慎太郎やアンジェイ・ワイダも参加した(人選にはトリュフォーの意見が反映されている)全5話オムニバス映画「二十歳の恋」(62)の一挿話として製作された短編。連作「アン トワーヌ・ドワネルもの」の2作目でもある。レコード製造会社に勤務し自活している17歳のアントワーヌが、古典音楽のコンサート会場で女子学生コレットに一目ぼれするも、彼女からは恋愛対象と見なされない悲喜劇。 [caption id="attachment_10924" align="alignnone" width="567"] © MK2[/caption] 「夜霧の恋人たち」4Kデジタルリマスター版 「ドワネルの冒険」第3弾にして、同連作初のカラー映画。語り口がより軽やかになり、笑いの要素も強まって映画作家トリュフォーの成熟を感じさせる。 1968年/フランス/カラー/91分/原題:Baisers Volés ©1968 LES FILMS DU CARROSSE/ CONTACT EDITIONS / LES PRODUCTIONS ARTISTES ASSOCIES 「ドワネルもの」3作目。20代前半になったアントワーヌは、兵役を終えてさまざまな職に就くが、どれもクビになって⻑続きしない。他方で彼は恋人クリスチーヌとの愛を育んでいるが、雇用主の魅力的な細君にフラフラとよろめいてしまうなど、危なっかしい。前2作以上に楽天性と喜劇色が強まり、演出に余裕と円熟味が感じられる一篇。 [caption id="attachment_10930" align="alignnone" width="567"] © MK2[/caption] 「家庭」4Kデジタルリマスター版 「ドワネルの冒険」第4弾。結婚し、⻑男をもうけたドワネルだが、一家の大黑柱となるにはほど遠い未熟ぶりで……。「快活で可笑しいが、その背景に哀しみと思慕も感じられる映画」(ノア・バームバック)。 1970年/フランス/カラー/97分/原題:Domicile Conjugal ©1970 LES FILMS DU CARROSSE / VALORIA FILMS / FIDA CINEMATOGRAFICA 「ドワネルもの」4作目で、前作の最後で婚約したアントワーヌとクリスチーヌが結婚し、子どもをもうける姿が描かれる。しかしアントワーヌは家庭生活に落ち着くどころか、日本人女性と不倫するなど相変わらずフラフラとして頼りない。作中に散りばめられたゴダール、アラン・レネ、ジャック・タチ、ジョン・フォード、ジャン・ユスターシュ、ジャンヌ・モローらへのオマージュや目配せを探してみるのも一興。 [caption id="attachment_10933" align="alignnone" width="567"] © MK2[/caption] 「逃げ去る恋」4K デジタルリマスター版 「ドワネルの冒険」5作目。「本物の大人になれず、子どものままでいる」(トリュフォー)中年に差し掛かったアントワーヌ・ドワネルを軽快に、だが苦悩を滲ませつつ描く完結編。 1979 年/フランス/カラー/95分/原題:L'Amour en Fuite ©1979 LES FILMS DU CARROSSE 「ドワネルもの」5作目にして最終作。相変わらずさまざまな職と女性を転々としているらしいアントワーヌも今や30代半ばで、クリスチーヌとも離婚。そんなある日、彼はかつて失恋したコレットと再会し……。過去四本からの抜粋を回想場面として利用しつつ、かつてコレット役を演じたマリー=フランス・ピジェを再び起用してレオーと共演させるなど、完結編にして総集編と呼ぶにふさわしい作品となった。 [caption id="attachment_10931" align="alignnone" width="567"] ©Pierre Zucca[/caption] 「私のように美しい娘」 ベルナデット・ラフォンの陽気な魅力が遺憾なく引き出され、男性社会に対する諷刺的視線を秘めた軽やかな犯罪喜劇。 1979 年/フランス/カラー/98分/原題:Une Belle Fille Comme Moi ©1972 LES FILMS DU CARROSSE/ SIMAR / COLUMBIA FILMS アメリカ人作家ヘンリー・ファレルの同名犯罪小説を翻案した諷刺喜劇。女性犯罪者をめぐる著作を準備中の若手社会学者が、殺人罪で服役中の娘カミーユへの取材を試みる。自らの半生をめぐるカミーユの談話を聞くうちに、学者は彼女に夢中になり、無実を証明しようと躍起になるが……。男たちを手玉にとって生き延びる元気いっぱいのヒロインを、トリュフォーとの協働は最初期の短編「あこがれ」(57)以来となるラフォンが溌剌と演じた痛快篇。 [caption id="attachment_10935" align="alignnone" width="567"] ©Pierre Zucca[/caption] 「恋のエチュード」 「突然炎のごとく」の原作者ロシェの小説を翻案した、もう一つの親密にして激しい三角関係の物語。トリュフォー自身、本作を「傑作」と考えていたといわれる。 1971年/フランス/カラー/130分/原題:Les Deux Anglaises et Le Continent © 1971 LES FILMS DU CARROSSE / CINETEL 20世紀初頭。パリ在住のフランス人⻘年クロードは、母の旧友である英国婦人の娘アンに誘われ、ひと夏をウェールズで過ごすことに。英国でクロードは、アンの内気な妹ミュリエルと惹かれ合う が……。原作となったアンリ=ピエール・ロシェの小説は、カトリーヌ・ドヌーヴとの別れが原因で鬱状態になったトリュフォーが、診療所に持ち込んだ唯一の書物だったとされる。 [caption id="attachment_10945" align="alignnone" width="680"] ©LES FILMS DU CARROSSE - SEDIF[/caption] 「突然炎のごとく 」 「『突然炎のごとく』は生と死への賛歌であり、カップル以外にはいかなる愛の組み合わせも不可能であることを歓びと哀しみを通じて表明した作品である」(トリュフォー)。 1962 年/フランス/カラー/106分/原題:Jules et Jim ©1962 LES FILMS DU CARROSSE/ SEDI トリュフォーが敬愛してやまないアンリ=ピエール・ロシェの半自伝的小説を翻案した、どこか宿命論的な三角関係の物語。第一次大戦前後の仏・墺・独を舞台に、ボヘミアン的生活と芸術愛好を共有する親友同士のジュールとジムが、気まぐれで奔放な女カトリーヌと出会ったことで始まる、3人の⻑きにわたる奇妙な愛情生活が描かれる。 [caption id="attachment_10925" align="alignnone" width="567"] ©DR MK2[/caption] 「あこがれ(短編)」 ブリュッセル映画祭で最優秀監督賞を受賞した、トリュフォーにとって「真の初監督作」。ベルナデット・ラフォンの映画デビュー作でもある。 1957年/フランス/モノクロ/18分/原題:Les Mistons ©1957 LES FILMS DU CARROSS 習作短編「ある訪問」(54)に続く2本目の短編監督作だが、トリュフォー自身は本作を「真の初監督作」と呼んでいる。舞台は南仏の田舎町。小僧っ子たち(「小僧っ子たち」は本作の原題でもある)がひとりの若い娘にのぼせあがり、気を惹くために彼女とその恋人に悪戯を仕掛ける姿を描く。娘を演じるのはこの後ヌーヴェル・ヴァーグ映画を代表する女優の一人となるベルナデット・ラフォン。 [caption id="attachment_10932" align="alignnone" width="567"] ©Jean-Pierre Fizet[/caption] 「終電車」 ナチスに抵抗しながら上演活動を続ける劇団の女座⻑の奮闘を、スリルとロマンスを絡めて描いた、トリュフォー映画で最大の世間的成功を収めた一本。 1980年/フランス/カラー/131分/原題:Le Dernier Métro ©1980 LES FILMS DU CARROSSE / TF1 / SEDIF / SFP 1942年、独軍占領下のパリ。モンマルトル地区を拠点とする女優マリオン率いる小劇団が、検閲、反ユダヤ主義、物資不足に抵抗しながら上演を継続し、文化の灯を絶やすまいと奮闘する姿を描きつつ、ヒロインを中心とする三角関係もサスペンスフルに綴っていく。セザール賞10部門(最優秀作品賞と最優秀監督賞を含む)で受賞し、フランスのみならず米国でもヒットした。トリュフォーがフランス映画界を代表する正統派作家として認められたことを印象づけた作品。 [caption id="attachment_10934" align="alignnone" width="567"] ©Pierre Zucca[/caption] 「野性の少年」 「精神的父親」アンドレ・バザンと「孤独な非行少年」トリュフォーの関係を重ねたような、医師と野生児の感動物語。 1969年/フランス/モノクロ/85分/原題:L'Enfant sauvage ©1969 LES FILMS DU CARROSSE / LES PRODUCTIONS ARTISTES ASSOCIÉS フランス人医師ジャン・イタールが19世紀初頭に発表した「アヴェロンの野生児」をめぐる諸論考 基づくモノクロ作品。もともとトリュフォーは家庭や社会に受け入れられない子ども、他者との意思疎通が困難な子どもに深い関心を寄せていた。トリュフォー自らイタールを演じ、見捨てられた子どもに教育を授け、愛情を注ぐ姿を見せる。本作を観たスピルバーグは、「未知との遭遇」に俳優としてトリュフォーを起用した。 [caption id="attachment_10926" align="alignnone" width="567"] ©Bernard Prim[/caption] 「アデルの恋の物語」 新進女優イザベル・アジャーニの⻤気迫る演技に世界が注目した、(狂気の)愛をめぐる厳しくもロマンティックな内省。 1975年/フランス/カラー/97分/原題:L'Histoire d'Adèle H. ©1975 LES FILMS DU CARROSSE / LES PRODUCTIONS ARTISTES ASSOCIÉ 文豪ヴィクトル・ユゴーの次女アデルの日記に基づき、19世紀半ばに彼女が経験した出来事を描いた作品。「野性の少年」で歴史的事実に基づく映画作りの楽しさに気づいたトリュフォーは、本作で再びそれを試す機会を得た。アデル役には当時20歳のイザベル・アジャーニを抜擢。その演技で、史上最年少のオスカー主演女優賞候補になるなど高く評価された。また作品自体、批評家に絶賛され、国内外の映画賞を多数受賞している。 ▶︎ トリュフォー生誕90周年! “ドワネルもの”初の4K版などを特集上映 -
「中村壱太郎×尾上右近 ART歌舞伎 花のこゝろ」、発売&配信記念で映像特典を一部公開
2022年4月12日歌舞伎の次世代を担う中村壱太郎と尾上右近が作り上げた、「映像」で見せる歌舞伎作品「中村壱太郎×尾上右近 ART歌舞伎 花のこゝろ」。そのBlu-ray&DVDが2022年6月3日に発売、U-NEXT独占先行配信が4月1日より始まった。発売&配信を記念して映像特典の一部が特別公開、併せて中村壱太郎と尾上右近のコメントが到着した。 中村壱太郎のコメント 映画「ART歌舞伎 花のこゝろ」Blu-ray&DVDの販売、ここまでの道のりを思い返しますと感慨深いものがございます。 2020年7月に皆々の御縁と表現者の漲るパワーで生まれました「ART歌舞伎」、今はこれまで作品の飛躍に関わってくださいました多くの皆様に改めて感謝の思いでいっぱいです。 尾上右近のコメント 映画「ART歌舞伎 花のこゝろ」Blu-ray&DVDの販売!めでたい!嬉しい!感謝です! 壱太郎さんの「何かしなければ」という使命感が仲間を呼び寄せ、作品が生まれ、このような結果にまで発展した!仲間の一人としてこの上なく嬉しく思っております。このBlu-ray&DVDが多くの人の手に渡り、沢山の感動や興奮が届くことを切に願っております! 是非とも、お買い求めください! 独占先行配信情報 【開始日】2022年4月1日(金)正午 【プラットフォーム】U-NEXT https://video.unext.jp/title/SID0067534 Blu-ray&DVD情報 【発売日】2022年6月3日(金) 【 価格 】Blu-ray:5,280円(税込)、DVD:4,290円(税込) 【映像特典(予定)】 ・特別対談(中村壱太郎×映画評論家・松崎健夫/尾上右近×バァフアウト!編集⻑ ・山崎二郎) ・メイキング 発売・販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング (C)ART KABUKI Project ※画像はBlu-rayジャケット 〈作品情報〉 なぜ我々は表現するのか。 祈り、想い、美しく時を刻む男女の物語。 【キャスト】 中村壱太郎、尾上右近 花柳源九郎、藤間涼太朗 浅野祥(津軽三味線)、藤舎推峰(笛)、中井智弥(箏・二 十五絃箏)、山部泰嗣(太鼓)、友吉鶴心(琵琶) 【スタッフ】 総合演出:中村壱太郎 監督:牛島悟郎 脚本:春虹 照明:伊地知新 音響:高根晋作 ヘアメイク:冨沢ノボル 衣装:里山拓斗 ヘッドピース:edenworks 【ストーリー】 ■第一幕:四神降臨(ししんこうりん) 天の四方の方角を司る霊獣、⻘龍・朱雀・白⻁・玄武が集う時、厄難は去り、人々は宴を求め、新たな物語が始まる。 ■第二幕:五穀豊穣(ごこくほうじょう) ⺠は豊作を祈り、それを歌にのせて唱え、祈りとして納める。⺠謡は郷土への想いを呼び起こし、神への感謝、土地への感謝を表現する術として、人から人へと伝承される。 ■第三幕:祈望祭事(きぼうさいじ) 鈴を鳴らし「豊作」を、大地を踏み鳴らし「天下泰平」を祈り、人々は舞う。「神と目を合わせてはいけない」という習わしに即した装束を身に着け、静粛な雰囲気の中、儀式は執り行われる。天地人、全てが一体となりトランス状態になった時、果たして人間はどのような姿をみせるのだろうか… ■第四幕:―創作舞踊物語― 花のこゝろ 輪廻転生。人は生まれ、そして死ぬ。でも、どこかでその「こゝろ」は続いている。夫と子を亡くした女と、戦いで傷を負った男。2人は何を求め、互いに信じ合うのか。この世なのか、あの世なのか、「美しき世界」は必ずや存在する。琵琶の語りで繋ぐ創作舞踊物語。 -
香取慎吾と岸井ゆきの共演、市井昌秀監督作「犬も食わねどチャーリーは笑う」が9月公開
2022年4月12日香取慎吾と岸井ゆきの共演、「台風家族」の市井昌秀監督が贈る新作「犬も食わねどチャーリーは笑う」が9月にTOHOシネマズ 日比谷ほかで全国公開される。キャストと監督のコメントが到着した。 香取慎吾への当て書きで描く夫婦ガチゲンカ 結婚4年目を迎える田村裕次郎(香取慎吾)と日和(岸井ゆきの)。表向きは仲良しな二人だが、日和がこっそり投稿していたSNS「旦那デスノート」をきっかけに、すれ違いが明らかになっていく…。「犬も食わねどチャーリーは笑う」は、大切な人との絆を取り戻そうとする姿を描くコメディだ。 主演の香取慎吾は「凪待ち」以来3年ぶりの映画出演、ヒロインの岸井ゆきのは今年公開の出演映画4本(うち2本で主演)と波に乗る。両者は初共演となった。 香取と市井監督も映画撮影の現場では初タッグだが、ふたりの接点は14年前に遡る。市井が監督キャリアをスタートさせたばかりの頃、08年のぴあフィルムフェスティバルで審査員だった香取が市井の作品を高く評価したのだ(結果はグランプリ受賞)。そこで市井には、いつか香取と映画を撮りたいという強い思いが芽生えた。 その後、市井は香取のソロアルバム(2020年1月リリース)の収録曲「FUTURE WORLD (feat.BiSH)」のMVを撮影。それをきっかけに香取への当て書きで脚本をしたため、撮り上げたのが本作だ。撮影は2021年9月下旬から10月下旬にかけ、東京都立川市や埼玉県などで行われた。 ホラーです。いい意味で。 市井は構想段階で2つ思い描いていた。一つは「大切な人との関係性を見つめ直すもの」、もう一つは「情けない、だらしない、ダメな香取慎吾」。シチュエーションはシリアスながら、もがく夫婦を香取と岸井がユーモラスに演じているのは、市井の狙いだった。 絆は些細なことで強まりも弱まりもする。裕次郎が日和との会話で受け流すときに使う「いい意味で」というフレーズを借用するなら、崩れかけたメロドラマは「ホラーです、いい意味で」。ユーモアと狂気は紙一重だと痛感させ、共感を誘う絶妙コメディに仕上がった。 ちなみにタイトルの“チャーリー”とは、劇中で夫婦が飼っているフクロウ(3歳/オス)の名前だ。その愛くるしい佇まいにも注目したい。 【キャスト&監督コメント】 香取慎吾(田村裕次郎 役) また、映画に出演させてもらえてとても嬉しいです。 初めて市井監督の映画に参加しました。 初めて岸井ゆきのさんと共演させてもらいました。 笑顔のはじめましてが絡み合いながら、SNS『旦那デスノート』にもがく裕次郎を演じました。 恐怖の連続でした! 自分の知らないところで、自分の知っている人が、自分の事を晒している! コメディです。 コメディだけど、泣けるんです。 いい意味で。。 岸井ゆきの(田村日和 役) わたしは本当の夫婦の感覚を知らないのですが、両親をずっと見てきて、何もないようで何かある空気、本心を悟られないように諭そうとする威厳、笑いながら諌める態度、不思議な関係だと思いました。そんなことを考えて芝居をするのは、いつかあるかも知れない未来を追いかけるようで面白かったです。 そして隣にいる相手が幼少期から拝見している香取慎吾さんだなんて身の引き締まる思い。毎日が優しい光で溢れて、香取さんと楽しくお話させていただいている時間は自分でも不思議でSFみたいで、市井監督と現実的な会話で構築していく物語はファンタジーで。 皆様がこの映画をどう感じるのか…私も楽しみにしています! 市井昌秀(監督) なんらかのすれ違いで妻に憎たらしさを覚えた後、笑いながら誰かと電話するその背中を見て、「この人は何者なんだ?」と感じる時がしばしばあります。 結婚って、夫婦って、男と女って、一体なんなんだろう? なんだか厄介で面倒なものを抱えて、どこへ向かっているのだろう? わからないのその先を、香取慎吾さんと岸井ゆきのさんで見たいと思いました。平凡で情けなくダメな田村裕次郎、笑顔の片隅で毒を盛る田村日和と一緒に。 「犬も食わねどチャーリーは笑う」 出演:香取慎吾、岸井ゆきの 監督・脚本:市井昌秀 配給:キノフィルムズ/木下グループ ©2022“犬も食わねどチャーリーは笑う”FILM PARTNERS 公式HP:inu-charlie.jp 公式Twitter:@inucha2022 -
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「オードリー・ヘプバーン」、“愛を与える”人生を紐解く特別映像
2022年4月8日永遠の妖精オードリー・ヘプバーンの人生を解き明かすドキュメンタリー「オードリー・ヘプバーン」が、5月6日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほかで全国公開。このたび特別映像が解禁された。 解禁された映像には、オードリー最後の主演作「ニューヨークの恋人たち」を監督した故ピーター・ボクダノヴィッチや孫娘のエマ、劇中のイメージシーンに登場するバレエダンサーのフランチェスカ・ヘイワードなどが登場。スターとしての苦悩、寂しさ、そして得た幸せなど、オードリーの実像を紐解いていく。 ― 突然、スターが生まれた ― 今でも“気取らない美しさ”の典型 ― 真のハリウッドスター ― 時を超えた魅力を持ち、決して色あせない ― 愛の芸術家という異名がぴったり こうした言葉の数々から、オードリーの稀有な存在ぶりが窺える。 オードリーの人生をバレエで表現するシーンでは、大英帝国勲章司令官を授与された世界的振付師ウェイン・マクレガーが「何をしたかではなく、彼女という人そのものを描く」と語り、バレエダンサーのフランチェスカ・ヘイワードは「皆オードリーを知っているつもりだけど、もっと奥の深い女性」と感嘆。監督のヘレナ・コーンは「彼女は人生における大きな悲劇やトラウマを抱えていましたが、常にそれをより良いものへ、そしてより美しいものへと変えることができました。彼女は恐怖や憎しみに溢れる世界で愛の重要性のために立ち上がり、今でも何らかの形で戦い続けています」と明かす。 映画本編には、息子のショーン・ヘプバーン・ファーラー、晩年を知るユニセフの写真家ジョン・アイザックや戦場ジャーナリストのエディス・レデラー、スティーヴン・スピルバーグ監督の「オールウェイズ」で共演したリチャード・ドレイファスも登場。さらに、ジバンシィの元アーティスティック・ディレクターのクレア・ワイト・ケラーが、実際にオードリーとジバンシィが仮縫いをしたパリのアトリエで、2人の出会いと親密な関係を語る場面や、オードリーを撮り続けたファッションフォトグラファーのリチャード・アヴェドンの孫であるマイケル・アヴェドンが、オードリーの一人の人間としての姿を語る場面も映し出される。 悲しみと喪失感を抱えながらも恐怖や憎しみにとらわれず、「愛すること」を信じて幸せを掴んだオードリー。その生き方は私たちに幸せのヒントをくれるはず。 © 2020 Salon Audrey Limited. ALL RIGHTS RESERVED. 現在発売中のキネマ旬報(4月下旬号)で、表紙巻頭30P以上の大特集! ▶︎ オードリー・ヘプバーンが見つめるポスタービジュアル解禁!