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2019年、絶対ハマる韓国ドラマはコレ!
2019年11月15日2019年、絶対ハマる韓国ドラマはコレ! 『キム秘書はいったい、なぜ?』 観る者を胸キュンさせるラブコメから、気付くとイッキ観しているシリアスなドラマまで、一度見始めると、とことんハマってしまうのが韓国テレビドラマの面白さ。今年も、韓流ドラマファンを夢中にさせる話題作がたくさん発売されました。 そんな多彩なタイトルの中から、DVDパッケージメーカーなど、“韓国ドラマ通”である映像業界のプロフェッショナルたちが選出した、“2019年、絶対ハマる韓国ドラマ5作品”を、見どころポイントも合わせてご紹介します。 (タイトルは50音順です) 1.韓国ドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』 完璧な御曹司でもかなわない、世界でたった一人のひと。 『サム、マイウェイ~恋の一発逆転!~』のパク・ソジュンと『七日の王妃』のパク・ミニョンの美男美女共演によるラブコメディです。 9年間連れ添った秘書からの突然の“退職宣言”に動揺を隠しきれず、それを機に自分の本当の想いに気づいていくパク・ソジュンの感情の起伏が見事です(笑)。 超ナルシストのツンデレ御曹司と敏腕秘書が、甘い恋の駆け引きを繰り広げる様に釘付けになる1本。 【韓国ドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』のここがみどころ!】 「パク・ソジュン演じる完璧な御曹司が、長年連れ添った秘書からの突然の“お暇宣言”によって、脆くも可愛いツンデレキャラになる様が最高。『9年も俺のそばにいて惚れなかったら人間じゃない』など、名言にも注目。」 (C)STUDIO DRAGON CORPORATION (発売/販売元:NBC ユニバーサル・エンターテイメントジャパン合同会社) 2.韓国ドラマ『ここに来て抱きしめて』 殺人事件で引き裂かれたふたりの壮絶な恋 チャン・ギヨンが初主演を務め、連続殺人犯の父を持つ息子という難しい役どころを演じた純愛ラブストーリー。 希代のサイコパスを父に持つ警察官と、両親を殺害された被疑者の娘。奇しくも初恋同士である1組の男女が、ある事件をきっかけに再会し、互いの痛みと傷を抱いていく切ない様が描かれていきます。 ロマンスとスリラーが融合した緊張の展開と、壮絶な状況下のふたりの純愛が痛いほど染みてきます。 【韓国ドラマ「ここに来て抱きしめて」のここがみどころ!】 「殺人犯の息子と両親を殺された娘の恋愛…と聞くとヘビーに聞こえますが、むしろ、懸命に生きる2人と周囲の人々の優しさに心癒される名作。主演を務めたチャン・ギヨンくんは超実力派で、彼の眼差しに泣きます。」 (C)2018MBC (発売/販売元:TIMO Japan、エスピーオー/エスピーオー) 3.韓国ドラマ『100日の郎君様』 EXOのD.O.がツンデレ世子に扮する胸キュン時代劇 俳優としても大活躍のEXOのD.O.が初の時代劇に挑戦したラブコメディ。 聡明な世子(セジャ:王位継承者)が朝廷の陰謀によって記憶を亡くし、別人として生きていたかつての初恋の相手と結婚。 お互いに相手の正体に気づかぬまま庶民の夫婦として暮らし始めるというミラクル(!)な展開と、数々の因縁的事件が起こる中、懸命にふたりで過ごした“奇跡の100日間”にときめきと涙が溢れる! 【韓国ドラマ『100日の郎君様』のここがみどころ!】 「D.O.(EXO)の“クールな王族”と“庶民”、2つの顔が楽しめる作品です! 韓国ドラマ好きにもたまらない、運命の恋の行方にも注目! 今見るべき待望の胸キュンラブコメ時代劇となっております。」 (C)STUDIO DRAGON CORPORATION (発行/販売元:NHKエンタープライズ/エイベックス・ピクチャーズ) 4.韓国ドラマ『マイ・ディア・ミスター ~私のおじさん~』 現代人が求めていた癒やしがここにある。 イ・ソンギュンとIU共演による心温まるヒューマンドラマです。 過酷な人生を歩んできたひとりの女性と、人生の重さに耐えながら生きる男性という苦境に立たされた男女が出会い、互いの人生を癒やしていく過程を描いています。 他人だった相手の優しさに徐々に気づいていく様には涙し、繋がりが希薄になった現代社会だからこそ、温かな人々の絆に思わずじんわりすること間違いなしです。 【韓国ドラマ『マイ・ディア・ミスター ~私のおじさん~』のここがみどころ!】 「人との繋がり、温かさを感じさせてくれる作品。厳しい現実を孤独に生きる主人公が人の優しさに触れ、少しずつ心を開いていく姿は涙無しでは観られません…。」 「名シーンしかない最高ドラマですが、とっておきに大好きなシーンはIU演じるジアンがおばあちゃんにイ・ソンギュン演じるドンフンのことを手話で話すシーン。こんなに泣く!? と自分でも驚くほどの嗚咽からの号泣。」 (C)STUDIO DRAGON CORPORATION (発売/販売元:コンテンツセブン/TCエンタテインメント) 5.韓国ドラマ『私は道で芸能人を拾った』 スターを拾ってしまったヒロインの波乱の日常♥ 『じれったいロマンス』のソンフン主演による驚き満載のツンデレラブコメディです。 会社を突然解雇されてしまった女性が、偶然にも道で韓流トップスターを拾ったことから、次々とハプニングに巻き込まれていく様がコミカルな笑いと感動を届けてくれます。 韓国でも話題になった斬新なストーリー構成が新鮮で、人気俳優ソンフンの、茶目っ気たっぷりなのに“恋はおあずけ”なツンデレ感に、女性たちはもうメロメロ! 【韓国ドラマ『私は道で芸能人を拾った』のここがみどころ!】 「ヒロインが偶然道でトップスターを拾ったことから始まる本作。トップスターとの同居生活はハプニングの連続! どこか抜けているトップスターを演じるソンフンのコミカルな演技に笑えること間違いなし! 」 (C)2018 SK Broadband. All rights reserved. (発売/販売元:TIMO Japan、エスピーオー/エスピーオー) あなたが観たくなったのはどの作品でしたか? 今年の韓ドラの話題に乗り遅れることのないよう、見逃しタイトルはぜひチェックしてみてください。 またこれらの作品は、全国のセル店、レンタル店のスタッフが“今年一番ユーザーにお薦めしたい作品”を選ぶアウォード、「ビデオ屋さん大賞 2019」の候補作品でもあります。2019年、「アジアTVドラマ部門」に輝くのはどの作品になるのでしょうか。 今年の発表は2020年2月上旬を予定しています。昨年の入賞作品はこちらから。 ※本企画は月間「ビデオ・インサイダー・ジャパン12月号」掲載の「ビデオ屋さん大賞 2019【前哨戦】」のアンケート結果をまとめたものです。 制作:キネマ旬報社 -
原一男のアメリカ凸凹疾走ツアー【連載1】 2019年6月、北米4カ所にて、ドキュメンタリー監督・原一男の大々的なレトロスペクティブが開催された。MoMAなど由緒ある団体が、単独の日本人監督の回顧上映を催すのはひじょうに希なことであり、原監督の世界的評価を裏付けるものといえよう。上映に合わせ現地へと赴いた原監督。果たして、日本が誇るドキュメンタリーの“鬼才”はアメリカといかに出逢ったのか? 監督自らが綴る旅の記録、短期集中連載第1回「マイケル・ムーアとの約束」!! プロローグ〜全作品のDCP化 今回のアメリカ&カナダツアーは、MoMA(ニューヨーク近代美術館)、トロント大学、ロバート・フラハティ・セミナー、そしてハーバード大学フィルム・アーカイブの4カ所で上映に合わせたもの。それぞれ歴史ある団体だが、私と相方のプロデューサー、小林佐智子の飛行機代、移動費・宿泊代など経費を捻出するのは、彼らも大変だっただろうと想像に難くない。 だが私たちも、相当に大変だったのだ。上映のフォーマットは、ちょっと前まではフィルムだった。だが現在は、映画祭のほとんどが、DCPというフォーマットに全世界的に変わりつつある。主催者側から、DCPで私たちの作品を送ってほしい、という要請を受けてからが大変だった。私たちはDCPなるフォーマットを作ってなかったのだ。今回は、一挙に全作品を上映することになり、ということは全作品をDCP化せざるを得なくなったわけだ。この費用がばかにならない。1本の単価が高い上に全作品だから、貧乏プロダクションには、とてつもなく高額になる。プロデューサーの小林と、現在、我が疾走プロダクションの業務を支えている島野千尋女史の悲壮感漂う頑張りで、奇跡的に、DCPバージョンを作り上げた。ホントに大変だったのだ。出発の当日まで、我々のチームは、ネガフィルムからデジタルデータを作成し、DCPを作成し、それぞれの主催者に発送作業をするなど、不眠不休での作業が続いた。 さて、なんとか間に合ってホッと一息ついたところで、私と小林の2人だけでは移動など肉体的に厳しい面がある(註1)、ということで島野女史も加えて3人のチームとなった。我々のスケジュールはもちろん、上映作品・講演企画、我々の移動・宿泊の経費などの交渉は難事業だっただろうと思うが、我々のチームに参加してくれているNY在住のベテランプロデューサーの黒岩久美さんが一手に引き受けてくれて、今回のツアーが実現したのだ。が、そのことを逆に言えば、私に対する期待度が大きいという証左でもある。私は相当に緊張してアメリカ大陸へと旅立った。 註1……原監督の長年のパートナーである小林佐智子さんは、「ニッポン国VS泉南石綿村」の完成直前に骨折。その影響もあり、今回の旅では車椅子を使用する必要があった。 “鬼才”MoMAに降り立つ! 私たち疾走プロの全作品のレトロスペクティブを組んでくれたMoMA が用意してくれたホテルは、MoMA から1ブロック北の「Warwick」ホテル。後で聞いたのだが、私が泊まった部屋は、かの有名なハリウッドの大スター、ケイリー・グラントが泊まった部屋なのだそうな。へえ、と驚いたのなんの。さらに、ビートルズやローリング・ストーンズも泊まった、という名門ホテルだったのだ。 今回のMoMA は、疾走プロのドキュメンタリー5作品のみならず、日本では大コケにこけて、批評も全く無視された劇映画「またの日の知華」(04)も含んでのレトロスペクティブである(会期:6月6日~14日)。MoMA 側は、私が登場する初日に、なんとマイケル・ムーア監督をトークゲストとして呼んでくれていた。ご存知マイケル・ムーア監督は私など足元にも及ばない、世界的な人気監督である。そのおかげだろう、満員の観客で幕を開けたのだった。 マイケル・ムーア監督とは、実は2007年4月、ミシガン大学の主催で対談をしたことがある。私は彼と、アメリカのドキュメンタリーと日本のドキュメンタリーの違いについて存分に語り合いたい、と願っていた。が彼の新作「シッコ SiCKO」(07)が完成したばかりということもあって、2時間の対談時間の大半は、その新作についての話題で占められてしまった。私がしつこく、彼自身の、作り手としての内面の葛藤を聞きたくて、話の流れを変えようとするのだが、一貫して彼は新作の話に終始した。私の意図が完璧に裏切られたという悔しい記憶が残っていて、今回もまた彼の自慢話になると困るなあ、と不安だった。そんな危惧があったが杞憂だった。 マイケル・ムーア監督いわく、ワシントンで「ロジャー&ミー」(89)の編集をしているとき、気晴らしに散歩に出た時に街の小さな映画館で、タイトルも聞いたことがないドキュメンタリーが上映されていて、ふと入って観たのが「ゆきゆきて、神軍」(87)だったのだそうだ。「ロジャー&ミー」のラストでムーアは、当時のゼネラルモーターズの会長であるロジャー・スミスにアポなし突撃インタビューをしているが、無謀過ぎるかと彼は不安だった。が「神軍」では、主人公・奥崎謙三は、夜討ち朝駆け、相手が真相を言わない時には、殴る蹴るの暴力沙汰。監禁して脅迫するなど屁の河童、そんな奥崎にびっくり仰天した。自分のやり方など可愛いものだと安堵した、と、その時の思い出を率直に披露してくれた。 実は「神軍」がアメリカで初上映されたのが1988年の「ニューディレクターズ・ニューフィルムズ」という映画祭で、まさに、ここMoMA が、上映した場所だった。その時、上映後に私は人生の中でたった一回だけのスタンディングオベーションを受けた。このエピソードを今回、観客に披露すると、それを受けて、マイケル・ムーアが「今日の上映はスタンディングオベーションがなくて残念でしたか?」といったものだから、観客たちが全員立ち上がって、なんと、スタンディングオベーションが始まったのだ。私は恥ずかしいやら照れるやらで、なんと形容していいのかわからないが、マイケル・ムーアの友情に心から感謝したのだった。 友よ、また会おう ケン・ジェイコブス(左)とマイケル・ムーアとともに マイケル・ムーア監督とは、過去にいくつか因縁話がある。「キャピタリズム~マネーは踊る」(09)が日本で公開されることになり、そのキャンペーンで彼が日本にやってきたとき、東京での試写会に彼に会いに行った。再会を喜んだあと、彼は、私が大学教授を務める大阪芸術大学に行ってみたい、と言い出した。なぜ私の勤務先に彼が興味を持ったのかは理解できないが「どうしても、見てみたい」というのでOKした。そして彼はホントに、大阪芸大にやってきたのだ。映像学科の大森一樹学科長と相談して、せっかくだから授業を一コマ、やってくれるかい? と頼んだら、気さくにOKと言ってくれた。用意した教室は、いつもの私の授業とは比較にならないくらい多くの学生で溢れかえって、盛り上がった。大学側は、一銭の報酬も払わずに大物監督がゲストに来てくれたのだから、大喜びだった。 それからもう一つ、ミシガン大学での対談の後、マイケル・ムーアが自ら出資して映画祭を運営している、そこに私を招待するから来るかい、と聞いてきたのだ。私は、もちろん二つ返事でOKした。で日程が迫ってきて、映画祭のスタッフから私の事務所に電話がかかってきたようなのだ。だがそのとき、事務所の固定電話が故障中。結局、私と連絡がつかないということで、その話が流れてしまった。私はムーアにその時の事情を説明して、「私は、あなたとドキュメンタリーの話をきっちりとやりたい。だからあなたの映画祭に私を呼んでほしい」と申し入れた。「わかった。この場で、あなたを招待することを決定する」という答え。今回のツアーは私にとってとても大きな収穫があったツアーだが、このマイケル・ムーアとの対談という企画が決まったことが、最初の収穫になったのだ。 日本から遠く離れて 左から原監督、小林佐智子PD。イベントに駆けつけてくれた想田和弘夫妻とともに MoMA では、他にも嬉しいことがあった。アメリカ実験映画界の巨匠ケン・ジェイコブス監督(註2)が夫妻できてくれたことだ。彼との会話で最も印象に残っていることは、「知華」のラストで知華が殺されるのが、悲痛だった、と言ったことだ。「なぜ、知華は殺されなければならないのか?」と私に聞いてきた。「知華」は小林佐智子のオリジナルシナリオだから小林に「あなたが答えて」と振った。小林は「元々は、体育の女教師が次々と男を変えていって転落して、最後は男に殺されたという週刊誌の小さな記事を見つけて、それをモデルに書いた。なぜ殺されたのか、と私もその謎を解こうとしてシナリオを書いたのだ」と説明。その場に、私と同じくらいの年齢の男性がいて、私は「知華」は大好きな映画だ、と言ってくれて、しばし「知華」を巡っての論争の場になった。「知華」は、日本ではほとんど無視されたが、こうしてNYで、熱く語ってもらえるなんて、なんて幸せなことだろうか。 もう一人、再会できて嬉しかった作家がいる。「さようならCP」(72)をまだ観てなかったので、と足を運んでくれた津野敬子監督(註3)。私はNYに来るたびにこの人を訪ねる。いつも、大きな刺激を受けるからである。今回も上映後の短い時間だったが、彼女の近況を聞いた。津野さんは、若い頃、NYに来て、ダウンタウンに住みつき、自分の作品を作り始め、評価を受けてきたが、この人の凄いところは、自分の作品づくりのみならず、NYで有色人種として差別を受けてきた子供たち、貧困ゆえに真っ当に教育を受けていない子供たちを集めて映像教育を実施していることだ。チャイナタウンの一角に、古くなった消防署のビルを借りて、そのビルを少しずつ改造しながら、教室を作り、撮影機材、編集機材を買って、子供たちに映像作りを教える。いやそれだけではない。人間教育を続けているのだ。前回(昨年)訪ねたときに、映画館を作りたいんですよ、と語っていた。消防署だった建物だから、空き空間はまだまだある。だから様々なところから助成金をもらいながら、ホントに粘り強く活動を続け、とうとう映画館を持てるところまで辿り着いたのだという。聞いてるだけで胸が熱くなる。私だって「CINEMA塾」(註4)を計20年近く活動をしてきているから、自分たちの映画館を持ちたい、という夢はよく分かる。津野さんは、映画屋なら多くの人が持つ、その夢を叶えてしまった。それも、アメリカ社会の中で、差別と貧困の中で生き、人として誇りを持ってほしいと願っている、その子供たちのために、である。 【第2回に続く】 註2……アメリカ実験映画の代表的作家のひとり。「トム、トム、笛吹きの子」(69)など、映画の構造そのものをコンセプトとする作品で知られる。 註3……ビデオジャーナリスト。1972年に夫のジョン・アルバートとともにNYに設立したDCTVは、アメリカで最も歴史ある市民メディアセンターとして知られている。 註4……1990年代後半に原一男が立ち上げた、新しい時代の映画人を育成するための私塾。映画製作のほか、公開セミナーなどを多数実施している。 出展:『キネマ旬報』2019年9月上旬号より 制作:キネマ旬報社 【筆者プロフィール】 原一男(はら・かずお) 映画監督。疾走プロダクション代表。1945年、山口県生まれ。 「ゆきゆきて、神軍」(87)、「全身小説家」(94)等で知られる日本屈指のドキュメンタリスト。 新作「れいわ一揆」が待機中。
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物語の世界を深く楽しむ。“読書の秋”は原作ありの映画を観よう
2019年11月13日(C) 2017 Crooked House Productions Ltd. 秋と言えば“読書の秋”。10月も後半に差し掛かり肌寒い日も多くなってきましたが、そんなときは暖かいお部屋でゆっくり読書をして過ごすのも良いですよね。また、読んだ本の映像化作品を観て、その作品の世界観をさらに深めてみるのもお薦めです。そこで今回は、“読書の秋”にちなみ、小説やコミック原作の映画をピックアップしました。原作と合わせて、是非、チェックしてみてください。 【小説原作の洋画】 クオリティ保証済みの文学賞受賞作家の物語からヤングアダルト小説まで 小説を原作とする洋画の中から、まずは文学賞の受賞作家の作品を見ていきましょう。 『日の名残り』『わたしを離さないで』は、ノーベル文学賞、イギリスのブッカー賞受賞作家のカズオ・イシグロの小説を映画化。原作の静謐で哀切な物語のエッセンスを、映像で表現してみせています。ノーベル文学賞作家の作品はほかにも、『老人と海』『エデンの東』『ピアニスト』『複製された男』『ANIARA アニアーラ』などがあります。エンタメ作品に目を向けると、世界幻想文学大賞などの受賞歴のあるスティーヴン・キングの映画化作品は50 作品を超え、初の長編『キャリー』から『シャイニング』『スタンド・バイ・ミー』など、ホラーからジュブナイルものまでエンタメ要素の強い作品が多いのも特徴。SF 作品では、ヒューゴー賞受賞作家のフィリップ・K・ディック原作の『ブレードランナ-』『トータル・リコール』など。また、最近では『ハンガー・ゲーム』『トワイライト』『メイズ・ランナー』『ダイバージェント』といった、ヤングアダルト小説も映画化されています。手に入りにくい洋書もありますが、日本語訳の原作を読むのもお薦めです。 <特にオススメ!> 映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』 KADOKAWAより好評リリース中 映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』の見どころ 言わずと知れたミステリーの女王、アガサ・クリスティーが、自身の最高傑作としたミステリー小説が原作。大豪邸を舞台にした、富豪の一族に起きた殺人事件を解き明かす推理劇であり、衝撃のラストが待ち受ける。グレン・クローズら豪華キャストの演技も見もの。 【コミック原作の実写映画】 原作のビジュアルと物語に忠実に。または飛び越えた映像を目指して コミックが原作の実写化は、その登場人物のビジュアル、そして世界観をどう映像に落とし込むかが重要なテーマだと言えます。原作ファンを満足させられるか、またはその縛りから離れ“別もの”として評価される作品を創るのか。『銀魂』シリーズはそのビジュアルと笑いのセンスを見事に実写化しヒットに繋げ、『町田くんの世界』では石井裕也監督の独自な解釈により、原作から大きく飛翔してみせました。また、一時はブームとなった少女コミックやライトノベルが原作の、女子高生などの恋愛を描いたいわゆる“キラキラ映画”(『ヒロイン失格』『黒崎くんの言いなりになんてならない』)はひと段落。そして数あるコミックから掘り起こし実写化した『翔んで埼玉』は特筆もの。30年以上も前の作品であり、一歩間違えば悪意のある表現を愛のあるディスりに昇華させ大ヒットさせました。海外では、世界的なメガヒットシリーズ、MCUの原作「マーベル・コミック」は外せないところ。また、バンド・デシネ(フランスのコミック)の巨匠メビウスは、『エイリアン』など多くの作品に自ら参加することで映画界に影響を与えています。 <特にオススメ!> 映画『町田くんの世界』 VAPより好評リリース中 映画『町田くんの世界』の見どころ 周囲の人を愛し、愛される町田くんの日常を、人嫌いの同級生、猪原さんとの交流を中心に描いた安藤ゆきのコミックが原作。主人公のキャラの捉え方を変え、全7 巻のエピソードを1 本の作品に組み上げた石井裕也の手腕、主演ふたりの微笑ましい関係性が秀逸な作品。 いかがでしたか? こうした実写化作品を観てみると、原作を読んだ時とはまた違った発見があって面白いですよね。是非、原作と観比べながら楽しんでみてください。 制作:キネマ旬報社 -
ホアキン・フェニックスの演技に注目! 11月の「誰かに教えたくなるシネマ」
2019年11月7日毎月リリースされる未公開、単館系作品の中から、「観たら必ず誰かに教えたくなる」作品を厳選してご紹介。劇場で見逃した作品や隠れた名作が多く並ぶレンタル店だからこそ出会える良作、小規模公開でありながら傑作といった、様々な掘り出し映画との出会いを映画専門家レビューと共に提供します! 自虐の果てにある希望に満ちた自分 映画『ドント・ウォーリー』 ポニーキャニオンより10月16日リリース (C)2018 AMAZON CONTENT SERVICES LLC 映画『ドント・ウォーリー』あらすじ アルコールに頼りながら生活していたジョン・キャラハンは自動車事故に遭い胸から下が麻痺し、車いす生活を余儀なくされる。自暴自棄な毎日を過ごす中、持ち前の皮肉で辛辣なユーモアを活かして風刺漫画を描き始める。 映画『ドント・ウォーリー』映画専門家レビュー 居場所を見出せずに育った青年が事故をきっかけにして出会う人々と、許しの果てに見る本来の自分自身。故ロビン・ウィリアムズが熱望していた役を、ホアキン・フェニックスが繊細な演技で魅せる。ホアキンと婚約したルーニー・マーラが気高い天使像に扮し、痩せてイケメンになったジョナ・ヒルや、ロックバンドGossipのボーカル、ベス・ディットーら断酒会で出会う顔ぶれもさすがガス・ヴァン・サントのセンス。「遠くまでいけないから大丈夫」という自虐と希望の絶妙なバランスに拍手。 可愛いらしい世界観に再びうっとり! 映画『オンネリとアンネリのふゆ』 アット エンタテインメントより11月6日リリース (C) Zodiak Finland Oy 2015. All rights reserved. 映画『オンネリとアンネリのふゆ』あらすじ クリスマスの近づくある日、小さな可愛いお家にふたりで暮らすオンネリとアンネリのもとに、プティッチャネンという小人の一族の家族がやって来る。悪い人間たちから逃げているという彼らを、ふたりは匿うことにするが……。 映画『オンネリとアンネリのふゆ』の映画専門家レビュー 前作同様、北欧らしいビビッドな世界観は健在、相変わらずキュートで、終始ほっこりした気持ちに。今回は小人の一族が登場し彼らを匿うのですが、ドールハウスで生活を始める小人たちの様子はまるでシルバニアファミリーやリカちゃん人形の世界。世の少女たちの夢を実現させたような演出にうっとりしました。小人を狙った泥棒が現れたりもするのですが、根っからの悪人がいないのがまた本作の良いところ。幼い頃の純粋な気持ちを思い出させてくれる、心温まる物語です。 次章に期待感を上げまくる第一章 映画『神と共に 第一章:罪と罰』 ツインより11月6日リリース (C) 2019 LOTTE ENTERTAINMENT & DEXTER STUDIOS All Rights Reserved. 映画『神と共に 第一章:罪と罰』あらすじ 火災現場で少女を救い命を落とした消防士のジャホン。49日間で7つの地獄で裁判を受け、そのすべてで無罪になった亡者だけが現世に生まれ変われるというルールに則り、彼は3人の冥界の使者と共に地獄巡りを始めるが……。 映画『神と共に 第一章:罪と罰』の映画専門家レビュー ひとりの亡者(死者)が現世に生まれ変わるために7つの地獄の裁判をクリアするという物語は、エンタメとドラマの両輪がひたすら熱く泣ける。亡者を導く3人の使者、ハ・ジョンウの佇まいのクールさ、チュ・ジフンの普段チャラいけど本気出すと凄いところ、キム・ヒャンギの愛嬌、といったそれぞれの魅力と掛け合いが抜群。主人公の消防士とその家族が大団円を迎えるや否や、そこで終わるんかい! とバッサリと第二章へ続く怒涛のエンディング。嗚呼、どうして観ないでいられようか。 鏡の国の残酷な美少女は誰か 映画『ガール・イン・ザ・ミラー』 クロックワークスより11月6日リリース (C)2017 ACE IN THE HOLE PRODUCTIONS, L.P. 映画『ガール・イン・ザ・ミラー』あらすじ 両親から「出来損ない」と言われ学校でもいじめられているマリアは、暗い毎日を過ごしていた。ある日バスルームの鏡に映る自分から、「あなたの望みを叶えたい」と言われた彼女は、もうひとりの自分に操られていく……。 映画『ガール・イン・ザ・ミラー』の映画専門家レビュー 誰もが羨むような美貌ながらも“幸薄”の少女を、オリヴィア・ハッセーの娘であるインディア・アイズリーがヌードも披露して熱演。鏡越しに目が合ったら最後、マリアの欲望、秘密もすべてお見通しの彼女は、マリアを支配下に置いて彼女の人生を乗っ取り、陰惨な復讐までも果たしていく。アイススケート場でのプロムナイトが最悪の夜に変わる様は、さながら現代版『キャリー』か。鏡の中の少女とマリアの関係性、そして一家に隠された悲しい真実と、娘の整形を目論むパパには心底ゾッとする。 親離れならぬ、子離れのススメ 映画『ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた』 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントより11月6日リリース (C) 2018 Hearts Beat Loud LLC. All Rights Reserved. 映画『ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた』あらすじ NYのブルックリンの海辺の街、レッドフックでレコードショップを営む元バンドマンの父と、医大に通うことが決まっている娘。ふたりが作った歌をサイトに上げると思わぬ反響があり、ふたりは人生の選択を迫られる。 映画『ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた』の映画専門家レビュー 成績優秀で医大に進学、音楽の才能があって、配信サイトに投稿した曲も街で流れ、スカウトの声までかかる。極めつけは、俺とジャムろうぜとしつこく誘う父に付き合ってあげる。こんなデキた娘がいたら親がダメになるってもので、主人公は、周りの大人からいろんなかたちで自立を促される。いや、娘からもだ。妻に先立たれて独りで育てた愛娘を手放したくない気持ちは痛いほど分かるが、そこは自立しようぜ父よ……。全編を彩る音楽と共に父娘の新しい一歩を見つめたちょっとビターな逸品。 歴史的青春映画たちに並ぶ傑作 映画『ライ麦畑で出会ったら』 TCエンタテインメントより11月6日リリース (C)2015 COMING THROUGH THE RYE, LLC ALL RIGHTS RESERVED 映画『ライ麦畑で出会ったら』あらすじ 学校一冴えない高校生のジェイミーは、ある日「ライ麦畑でつかまえて」を読み感銘を受ける。演劇として脚色することを思いついた彼は、舞台化の許可をとるため、作者であるJ.D. サリンジャーを探しに行く旅に出る。 映画『ライ麦畑で出会ったら』の映画専門家レビュー 「ライ麦畑でつかまえて」に心打たれた青年・ジェイミーは学校で孤独な生活を送る文化系男子。なにかと標的にされてしまう彼だが、同作の舞台化の許可を得ようと学校を飛び出してサリンジャーを探しに出かける行動力はすごい。嫉妬、劣等感など思春期ならではの悩みと葛藤に蝕まれる中、優しくて可愛らしい少女ディーディーとの出会いやサリンジャーという人間から受けた刺激が、その心を癒し、そして強くさせる。そんな彼の成長が引き起こす、ある意味奇跡的なラストには感動。 ■前回の誰シネはこちらから -
死刑執行が失敗して生きながらえている男 幻聴に苦しむ元サラリーマン DVを受ける女子高生…… 精神科病棟を舞台に、居場所をなくした人々が、 出会い、癒され、自らの人生へ旅立っていく人間ドラマを やさしく描き出す渾身の一作 作品が生まれるまでの様々なエピソードを平山秀幸監督に語っていただいた。(全2回【後編】) 「ものを作る」エネルギーに年齢の差は関係ない ――本作のスタッフは平山一家勢揃いという感じですが、俳優さんはむしろ初めての方が多く、平山組常連は綾田俊樹さん、外波山文明さんくらいですね。 平山 初めての人が多いのは新鮮でしたね。 ――時折見せる鶴瓶さんの笑顔が絶品でした。 平山 鶴瓶さんは、例えば、コミカルなシーンでも、表情を作ったり、具体的にコミカルなことをしなくても存在だけでそういうことが表現できる方です。逆に笑った顔に怖い音楽をかけたらホラーにもなる(笑)。その存在感はすごいと思います。いちいちこんな風にやってくださいなんて言わなくても、ちゃんと心得てやってくれる安心感がありました。 ――綾野剛、小松菜奈のご両人も、鶴瓶さんの圧倒的存在感に拮抗する力を発揮していい味を出されていたように感じました。まずチュウさん役の綾野さんはいかがでしたか? 平山 原作ではチュウさんは還暦くらいの年齢なんです。映画ができてみたら皆「あっ、チュウさんがいた!」と。見事な綾野剛のチュウさんがいました。 ――由紀役の小松菜奈さんは? 平山 小松さんは、年齢的にいうと僕からすると完璧に〝宇宙人〟なのです(笑)。由紀は10代の設定、彼女の実年齢は撮影時22歳でしたから、会話も通じないだろうし、彼女のことが理解できるだろうかと心配しながら入ったんですが、しっかり〝地球人〟でした(笑)。 ――うまくコミュニケーションとられている感じは画面からも伝わってきます。 平山 〝ものを作る〟エネルギーをしっかり持っていて、若い俳優さんに「女優さん」と言うのをためらうことが多いのですが、この先、モノ凄く楽しみな「女優さん」です。 ――小林聡美さんの婦長さんが印象的ですね。 平山 みなさん、ルイーズ・フレッチャー(「カッコーの巣の上で」1975)を思い出すと言われるんですが(笑)、出番少ないんだけど凛としていていいなあと思いました。「患者さんにやさしくしないでね」とは言いました。撮影したあの病院で一番使ってはいけないのは「大丈夫ですよ」という言葉だそうです。 ――なぜ言ってはいけないのですか? 平山 例えば重度の入院患者につい「大丈夫だよ」とか言いがちじゃないですか。でも、気休めめいたことは一切言わない。そういうところはかなりハードボイルドな病院でしたね。 ――実際に稼働している独立行政法人国立病院機構小諸高原病院の精神科病棟でロケをされたんですね。 平山 それが大きな力になりました。緊張感が並みじゃなかった。別の病棟には現実の患者さんがいらっしゃるのですから。「監督、よーい、スタートの掛け声は小さい声でね」なんてことも言われましたし、実際に患者さんとすれ違っても特別に意識をしないでくださいと注意されました。それは撮影のルールとして示されていたんです。 ――実際にそういう病院で撮影すると、映像に反映される空気感が違いますか? 平山 間違いなく違います。セットだったら確実に別のものになったと思います。 「自己犠牲」という言葉を今は使いたくない ――今までと演出方法を変えた部分はありますか? 平山 今回、初めて脚本(ホン)読みをやりました。昨年暮れに患者さん役の人に集まってもらい、台本の中で言うと、重宗(渋川清彦)が暴れたあとに「あいつは何者だ」とか語り合うシーンをやってみたんです。精神科病院の先生にも来ていただき見てもらったんですが、こちらから指示せず自由にやってもらったんです。そうしたらみんな間を取りながら演じるんです。ワンシーンがとんでもなく長くなって頭を抱えたなぁ…。そういうところからスタートしました。 ――それと、その重宗が病院内で暴虐を重ねるんですが、覚醒剤中毒で犯罪を重ねてきた彼がなぜこういう病院にいるのかを、原作では精神鑑定でひっかかって罪に問えず病院送りにされたということの説明がありましたが、映画ではなかったですね。 平山 実際に、そういう人専用の病棟があるのですが、映画の長さも含め、あまり複雑にしない方がいいなと思いました。重宗のような人物像を徹底的に掘り下げる作品は面白そうですが…。こうした施設には「カッコーの巣の上で」(1975)や「まぼろしの市街戦」(67)のようなイメージがあるのかしれません。常に檻の中に閉じ込められているのではと思っている方が多いのですが、違います。そうではありませんでした。 ――主人公の秀丸さんには、死刑執行が失敗して生きながらえている背景がありますが、そういうことは実際にあり得るんですか? 平山 いろいろ調べました。実際に死刑執行が失敗したのは今までに2件あって、そのうちの1件は四国の愛媛県ですが、その時は一度執行されたということで無罪放免になったんです。大阪の刑務所にいた副看守長をやった方に取材するチャンスがあり、訊きましたら、「現在では絶対ないです。今のシステムの中で死刑が失敗することはあり得ない」と。あれは首の骨を折るんです。「もしあったら?」としつこく聞いたら、「国家は生かしておきません」と言われました。その言葉がとても怖かったです。 ――本誌の撮影ルポ(7月下旬号)で語られていましたが、確かにクリント・イーストウッド監督の名作「グラン・トリノ」(2008)を想起します。そこで〝自己犠牲〟という言葉を使われていますが、この映画のキーワードは〝自己犠牲〟ですか。 平山 「グラン・トリノ」は主人公の老人がモン族の少年と姉を救うために命を投げ出すということを乾いたタッチで描いていますが、本当は自分の為の行為だったのではないでしょうか。「自己犠牲」と言う言葉が独り歩きしてしまっている気がします。 ――「グラン・トリノ」は、当時イーストウッドの遺言と言われ、あとに生きる者への最後のメッセージとまで言われましたが、平山監督にもそういう思いはありますか? 平山 ない、ない。ないですよ(笑)。 平山監督とは2016年に『呑むか撮るか 平山秀幸映画屋(カツドウヤ)街道』(ワイズ出版)という本を出した。今回はあのインタビュー本の延長のような感じでやらせていただいた。 平山監督の最新作「閉鎖病棟―それぞれの朝―」には、今を生きる人々への力強い励ましが込められ、清冽で濃厚な残像を残す逸品となったが、決して声高に叫んだりせず、押しつけがましくもない。これこそが、職人監督として長年第一線で撮り続けてきた平山監督の矜持だと思えるのだ。 取材・文=鈴村たけし/制作=キネマ旬報社 平山秀幸(ひらやま・ひでゆき) 1950年生まれ、福岡県出身。1990年「マリアの胃袋」で監督デビュー。主な作品に「ザ・中学教師」(1992)、「学校の怪談」シリーズ(1995・1996・1999)、「愛を乞うひと」(1998/キネマ旬報ベスト・テン監督賞受賞)、「笑う蛙」(2002)、「ОUT」(2002)、「レディ・ジョーカー」(2004)、「しゃべれども しゃべれども」(2007)、「必死剣鳥刺し」(2010)、「エヴェレスト 神々の山嶺」(2016)など多数。 映画「閉鎖病棟―それぞれの朝―」 2019年・日本・1時間57分 監督・脚本:平山秀幸 原作:帚木蓬生 撮影:柴崎幸三 照明:上田なりゆき 美術:中澤克巳 録音:小松将人 編集:洲崎千恵子 音楽=安川午朗 出演:笑福亭鶴瓶、綾野剛、小松菜奈、坂東龍汰、平岩紙、綾田俊樹、森下能幸、水澤紳吾、駒木根隆介、大窪人衛、北村早樹子、大方斐紗子、村木仁、片岡礼子、山中崇、根岸季衣、ベンガル、高橋和也、木野花、渋川清彦、小林聡美 配給:東映 ◎全国にて公開中 (C)2019「閉鎖病棟」製作委員会