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2019年10月18日 -
「地域映画」は、本当に地域のためになるのか?
2019年10月3日「地域映画」は、本当に地域のためになるのか? 「夏、至るころ」クランク・イン 右から、実行委員会会長・山﨑拓也、田川市長・二場公人、映画24区プロデューサー・三谷一夫、池田エライザ監督、俳優の倉悠貴、石内呂依、大塚まさじ 女優の池田エライザが今夏、地元の福岡県に戻り、田川市で映画「夏、至るころ」を監督したニュースは、映画ファンを驚かせた。超多忙である女優が初監督を務めることはもちろん、九州出身のリリー・フランキーや高良健吾など有名俳優が続々出演したからだ。楽しみという声があがる一方、本当に池田エライザが監督するのか? という懐疑的な声もあった。そこで、「夏、至るころ」の製作会社であり、地域とともに映画を作る『ぼくらのレシピ図鑑シリーズ』をプロデュースする映画24区を訪ね、実際のところをうかがった。「夏、至るころ」が製作された経緯や、映画撮影のこと、そもそも「地域映画」って何? というところから解き明かしたい。 取材・文=関口裕子 大ヒット映画のロケ地が観光客を呼んだ 映画は、簡単に作ることができるもの。どうやら、そう思われることが多いようだ。そのせいか地域振興のプロジェクトとして、地域で製作され、発信される映画が増えている。でも何年経っても、「完成した映画を上映するところがない」「市民のほとんどが完成した映画の存在を知らない」「地域映画プロジェクトのノウハウが受け継がれない」など完成後の不満はなくならない。特に「地域振興になっていない」という意見が出るに至っては、なんのために作ったのかさえ分からない。 確かに映画は、その地域の魅力を雄弁に語り続けるツールとなることも多い。 高倉健主演の「鉄道員(ぽっぽや)」(99)は、運行中のJR根室本線の無人駅「幾寅」のホームと駅舎、駅前広場を、ロケセットとして使用した。セットや小道具は、現在もそのまま残されており、休線になった現在も観光拠点になっている。 「世界の中心で、愛をさけぶ」(04)では、撮影が行われた香川県高松市の堤防や写真館、島などを見に、多くのファンが訪れた。 「君の名は。」(16)では、“聖地”として岐阜県飛騨古川や高山のロケーションを訪ねる観光客が増え、組紐など伝統工芸品も注目された。 どれも大ヒットし、多くの人に観られたことで効果をあげた成功例だ。地域振興という発想から始まったプロジェクトではなく、エモーショナルな内容がそのロケ地へと、観客の足を運ばせた。だが、地域発ではないため、「世界の中心で、愛をさけぶ」などは、映画の要素を使用する権利が地域になくロケセットを保存できなかった。つまり、地域振興にプラスとなる、さらなるスキームを構築するまでには至らなかったといえる。 「あの花」「ここさけ」「空青」の成功 フジテレビのノイタミナ枠で放送されたアニメーション『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(11)、「劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(13)は少し異なる。舞台となった秩父と東京をつなぐ西武鉄道、また秩父市観光課が中心となって組織した秩父アニメツーリズム実行委員会が作品とコラボし、約8万人の観光客から約3億2千万円の収益をあげ、経済的な観点から地域振興を成功させた。その効果は、「心が叫びたがってるんだ。」(15)、最新作「空の青さを知る人よ」(19)の3部作へとつながる。ここまで軽やかな企業や行政のフットワークは、あまり前例がなく、この状況について論文が書かれたほどだ。 しかし、これらは、たまたまうまくいったともいえる成功例。なぜうまくいかないのか。それは、映画を作るのはプロのスタッフであっても、受け入れる地域の側に知識がない、また目標点の設定がないからだ。そのため、作る時はお祭り騒ぎでも、完成後、誰もが口に出したくないお荷物になってしまうことも多い。 そうしないためには、ノウハウがいる。 地域が主役となって映画を作る 「36.8℃ サンジュウロクドハチブ」 そのノウハウを研究し、パッケージ化したのが、『ぼくらのレシピ図鑑シリーズ』だ。映画24区・代表の三谷一夫さんが考案した。 地域×食×高校生で構成されるこのシリーズ第1弾は2017年、兵庫県加古川市を舞台に、安田真奈監督の「36.8℃ サンジュウロクドハチブ」が製作された。関西を中心にお披露目されたあと、翌年には東京など全国7カ所で公開もされている。第2弾が池田エライザ監督の福岡県田川市を舞台にした「夏、至るころ」なわけだが、全国公開はもちろん、海外映画祭にも出品していきたいと意欲を見せる。 三谷氏は語る。「『ぼくらのレシピ図鑑シリーズ』のカギは“映画づくり”よりも“人づくり”なんですね。映画撮影も大切ですが、その前後がとても大事です。撮影前に地域でワークショップを丁寧に実施することや、人に見られて初めて映画になるわけですから、観客のことまで視野に入れないといけません。田川市でも、池田エライザさんは、ワークショップや地元でのオーディションに参加しました。“人づくり”のはじめの人は、“地域プロデュ―サー”なんです。『ぼくらのレシピ図鑑シリーズ』を使いこなしてやろうという、地域の知識と少し映画の知識をもっている人です。そこから地域に根ざしたオリジナルの脚本開発へと進みます。そのノウハウって、そんなに難しいものではなく、映画業界ではない人もチャレンジできると思うんです」 映画24区では、地域プロデューサーと脚本開発の講座を11月2日より開催する。地域振興映画の可能性を探る、または製作するという命題を得た、本気のフィルムコミッション担当者、観光課の担当者にこそ参加していただきたいワークショップだという。 地域映画には、いったい何が必要なのか。そして、映画を製作しただけで終わりではなく、映画として羽ばたくためにはどうすればよいのか。この連載では、『ぼくらのレシピ図鑑シリーズ』を生み出した三谷一夫プロデューサー、映画を製作した安田真奈監督、“地域プロデューサー”となった兵庫県加古川市の松本ゆういち氏と、田川市フィルムコミッションの有田匡広氏、「夏、至るころ」のスタッフにもお話をうかがっていく。 ●ぼくらのレシピ図鑑シリーズ http://bokureci.eiga24ku.jp/ ●映画『ぼくらのレシピ図鑑シリーズ』で学ぶ 【地域プロデューサー術クラス】と【脚本術クラス】開催 ★講座(全5回)11月2日(土)より毎週土曜日 http://eiga24ku-training.jp/news/20190909_237.html ★説明会実施 10月8日(火) 15:00~16:00/10月22日(火・祝)18:00~19:00 http://eiga24ku-training.jp/visit/ ●お問合せ 株式会社映画24区 TEL 03-3497-8824 MAIL http://eiga24ku-training.jp/contact/ 制作:キネマ旬報社 -
様々な音楽・ファッションを堪能! “芸術の秋”を楽しむ映画
2019年10月2日様々な音楽・ファッションを堪能! “芸術の秋”を楽しむ映画 (C)2017 ANNA AND THE APOCALYPSE LTD. 秋と言えば“芸術の秋”。この季節が来ると、不思議といつもよりじっくりと音楽に触れてみたくなったり、とびきりお洒落をしたくなったりと、カルチャーへの関心がいっそう高まりますよね! 今回はそんな“芸術の秋”にぴったりの作品たちをピックアップ。音楽、ファッションなどそれぞれの分野における傑作ドラマから作り手に密着したドキュメンタリーまで、知的好奇心を刺激する映画たちを一挙ご紹介します! 【音楽がテーマの作品】 今こそ観たい、“あの頃”を感じさせる全世代共感型の音楽映画 昨今の音楽映画ブームに火をつけた大ヒット作『ボヘミアン・ラプソディ』を始め、ミュージカルや伝記ものが後を絶たない音楽映画。ショーで人生の再起を賭けたミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』や、歌手になる夢への渇望と女優自身の半生が重なった『アリー/スター誕生』などが記憶に新しく、最近ではホラーとの異色の融合『アナと世界の終わり』まで、そのジャンルの幅は広がり続けている。 例えその音楽の歴史を知らなくても、全世代の心を掴むことができる音楽映画。前述したクイーンに見られるような懐かしの音楽ものも俄然トレンドで、『SING /シング』や『レディ・プレイヤー1』など、洋楽の懐メロヒット曲を多用した作品が続々と登場する中でも、やはり原点と呼びたい『グリース』や『フットルース』を始めとする音楽青春ものも観ておきたい。また、デヴィッド・ボウイ、イギー・ポップら70年代のグラムロックのスターたちにオマージュを捧げた『ベルベット・ゴールドマイン』など、ロック黄金期と呼ばれる“あの頃”を切り取った音楽映画も今だからこそ観直したい。 <特にオススメ!> 映画『アナと世界の終わり』 (ポニーキャニオンより10/23リリース) 映画『アナと世界の終わり』の見どころ ゾンビ×ミュージカルの異色青春ホラー。ゾンビコメディで魅せつつも、POPソングやソウルフルなナンバーが全編を彩る。名作『ウエスト・サイド物語』や『雨に唄えば』などの名シーンのオマージュも登場し、往年のミュージカルファンの心をくすぐるポイントも見どころ。 【ファッションがテーマの作品】 華やかな世界を支える、苦悩を纏った作り手たちの情熱と葛藤を知る 雑誌編集者の華麗なる転身を描いた『プラダを着た悪魔』に登場する、鬼の編集長のモデルともなったアナ・ウィンター。「VOGUE」の名物編集長である彼女の姿を捉えた『ファッションが教えてくれること』は、『プラダ~』と対でオススメしたいドキュメンタリーだ。華やかな世界を映す一方で、『マックイーン:モードの反逆児』で垣間見えるような作り手の苦悩や葛藤を描くファッション映画は、そのドラマ(虚像)とリアル(実態)の摩擦こそが魅力で、時にぶつかり合う人間の姿に涙することも。 『メットガラ ドレスをまとった美術館』ではファッションの祭典を支える人々の忍耐と努力を切り取り、『アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生』で見られる、“装うこと=生きること”を貫くNYの淑女たちの情熱的な姿には尊敬の念すら覚える。 また、人知れず惹かれ合う女性を描いた『キャロル』で、アカデミー賞常連のデザイナー、サンディ・パウエルが50年代の女性の立場を意識して表現した、控え目で上品な衣装が記憶に新しいように、社会を映す鏡=ファッションと意識して観てみるのも興味深い。 <特にオススメ!> 映画『マックイーン:モードの反逆児』 (キノフィルムズ、木下グループ/ ハピネット・メディアマーケティングよりリリース中) 映画『マックイーン:モードの反逆児』の見どころ 労働者階級から10年で業界の頂点に上り詰め、40歳で自ら命を絶った孤高のデザイナー、アレキサンダー・マックイーンの生涯を描くドキュメンタリー。前衛的なデザインや独自の闇の世界を生んだきっかけとなった、彼の知られざる生い立ちと半生が赤裸々に綴られる。 いかがでしたか? こうして様々なカルチャーやその歴史的背景に触れてみると、音楽とファッションの世界にもっと興味が沸いて楽しくなりますよね。是非チェックしてみてください! 制作:キネマ旬報社 -
3人が見つめる向こう側、稲垣吾郎主演「半世界」
2019年10月2日「こっちも世界なんだよ」-映画「半世界」 「半世界」とは、言い得て妙なタイトルだ。戦前に活躍した写真家、小石清が1940年に催した写真展の名前で、監督の阪本順治は、数年前の再展示を見てこの言葉、そして内容に感銘を受けたそうだ。小石は日中戦争の従軍カメラマンとして中国に渡るが、そこで撮った写真は『象と鳩』など、日常を切り取ったものばかりだった。 全世界に対する、半世界。半分の世界というより、マクロに対するミクロのような、狭い入り口を通り抜けた向こう側にある世界のような、そして人生の半分のような。映画は、小さな町で暮らす男の世界が、外の世界を見てきた同級生の帰還によって波立つ様を淡々と描きながら、さまざまな問いを観る者に投げかけてくる。 3人の距離感が織りなす絶妙なバランス 稲垣吾郎が演じる、炭焼き職人の紘は生まれた町から出ることなく40歳を迎えようとしている。職人として何かモットーがあるような、特別意識が高いわけではなく、父親への反発心から、逆に自分にだって出来るという気持ちで仕事を続けてきた。経営は芳しくなく、中学生の息子は反抗期だし、同級生で中古車販売業の光彦(渋川清彦)と焼酎を呑むくらいが楽しみの無骨な男だ。しかし、旧友で元自衛隊員の瑛介(長谷川博己)が妻子と別れて帰郷すると、紘は何くれとなく世話を焼く。瑛介は海外派遣先で、心のバランスを崩してしまっていた。 物語の主人公とは、問題意識が強かったりすることが多いが、紘は誠実ではあるものの受け身で、日々の暮らしに埋没してしまっている。世界よりも世間という言葉がふさわしい、紘の逞しさと少々の頼りなさを、稲垣が繊細に演じてみせる。瑛介役長谷川の鋭敏さ、光彦役渋川の鷹揚さ、と共にとても良いバランスで、3人が中学校では目立っていただろうことも想像させる。光彦によれば、3人は〝二等辺三角形〟で、紘と瑛介が人気者だったのだと言うことだが。3人が田舎町にしては格好良過ぎではないか、という声もあるが、それは地方というものへの偏見だろう。3人の距離感もちょうど良い。男臭さは薄く、どちらかと言えばフェミニンな匂いさえある。 それぞれの向こう側にある世界 紘にも、光彦の店にも、世間を通して、グローバリゼーションの波が押し寄せる。自分を保つことは、外に出ても出なくても、大変だ。「お前は世界を知らない」と言う瑛介に対し、「こっちも世界なんだよ」という紘の声は、大きな世界を相手にしていると思いがちな現代人へ突き刺さる。同時に、紘のいる日常もとても危ういバランスの上に立っているのだが。 妻役の池脇千鶴が、凛とした大人の女性として存在していて美しい。今年の日本映画の顔となる一本だ。 文=石津文子/制作:キネマ旬報社(キネマ旬報10月上旬特別号より転載) 「半世界」 ●10月2日発売 ●豪華版Blu-ray(初回限定生産)6800円+税、Blu-ray(通常版)4800円+税 豪華版DVD(初回限定生産)5800円+税、DVD(通常版)3900円+税 ●脚本・監督/阪本順治 撮影/儀間眞悟 音楽/安川午朗 ●出演/稲垣吾郎、長谷川博己、池脇千鶴、渋川清彦、竹内都子、杉田雷麟、菅原あき、牧口元美、信太昌之、堀部圭亮、小野武彦、石橋蓮司 ●2018年・日本・カラー・本篇120分 ●【豪華版Blu-ray(初回限定生産)・Blu-ray(通常版)】 16:9[1080p High-Def]ビスタサイズ・2層・Dolby TrueHD 5.1chサラウンド(オリジナル)/Dolby TrueHD 2.0chステレオ(オーディオコメンタリー) 【豪華版DVD(初回限定生産)・DVD(通常版)】 16:9LBビスタサイズ・片面2層・ドルビーデジタル5.1chサラウンド(オリジナル)/ドルビーデジタル2.0chステレオ(オーディオコメンタリー) ●特典/劇場版予告篇、オーディオコメンタリー【稲垣吾郎×阪本順治監督】(すべてに収録)、メイキング映像、先行舞台挨拶、東京国際映画祭レッドカーペット映像(豪華版Blu-rayと豪華版DVDのみ収録) ●発売/キノフィルムズ/木下グループ 販売協力/ハピネット・メディアマーケティング ©2018「半世界」FILM PARTNERS -
アスリートの活躍劇に感動。‟スポーツの秋”に観るならこれ!
2019年9月30日アスリートの活躍劇に感動。‟スポーツの秋”に観るならこれ! (C)2019「泣くな赤鬼」製作委員会 あっという間に10月。9月の残暑も乗り越え、過ごしやすくて運動に適した秋らしい気候になってきましたね。 そして今はラグビーやバレーボールのワールドカップ、世界陸上などスポーツ大会が次々と開幕し、日々盛り上がりを見せています! その流れにのって、今回は“スポーツの秋”にちなんだ作品を集めてみました。青春ものからプロアスリートの活躍劇まで、感動と情熱が溢れる作品たちをテーマ別に一挙ご紹介します! 【部活動がテーマの作品】 部活動に懸ける若者たちの物語で、かけがえのない青春の日々を思い出す 部活動は、若者たちが仲間と切磋琢磨したり、助け合ったりすることを通じて、人間的に大きく成長できる場所。そこでの経験は、大人になってもずっと心に残っていたりする。そんな「部活」がテーマの作品を観て、当時の情熱や仲間を思い出してみてはいかがだろうか。 例えば、ひとつの襷を繋ぐため、時にぶつかり合いながらも絆を深めていく駅伝部を描いた『奈緒子』や、バスケットボールに情熱を注ぐ青春映画『春待つ僕ら』と『走れ! T校バスケット部』、コミカルで観やすいものなら、バレーボール部の奮闘を描いた『おっぱいバレー』もお薦めしたい。さらに、男子チアリーディング部を描く『チア男子!!』や、なぎなたに励む女子高生たちの『あさひなぐ』、女子ボート部をいちから作り上げる少女たちの『がんばっていきまっしょい』などは、周りから期待されないマイナー競技の選手たちが不屈の精神で頑張る姿に勇気をもらえる。 また、10代の人間関係や焦りをリアルに捉えた『桐島、部活やめるってよ』も、ほかの作品とは違った視点で描く部活ものとして是非押さえておきたい1本だ。 <特にオススメ!> 映画『チア男子!!』 (バンダイナムコアーツよりリリース中) 映画『チア男子!!』の見どころ 幼い頃から続けてきた柔道を怪我で辞め、チアリーディングという新たな領域に挑戦していく男子大学生の成長を描いた青春ドラマ。人気俳優・横浜流星を始め、7人の若手俳優陣が3ヵ月間のトレーニングを経て演じ切った本格的なパフォーマンスは感動必至。 【野球がテーマの作品】 白球に込める想いが心を震わす、“野球小僧”たちの熱き青春ドラマ 日本には甲子園という一大イベントがあり、国民にとって馴染みが深いからか、野球をテーマにした作品は多い。それも学生目線のものから、大人目線のものまで様々だ。 例えば、甲子園を目指す双子の兄弟を描いた伝説的青春コミックの実写化『タッチ』や弱小野球部の奮闘を描く『キャプテン』、野球と吹奏楽で共に甲子園を目指す男女の青春物語『青空エール』など。少し変わり種だが、部員を甲子園に導こうとするマネージャーを描く『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』も学生目線の作品としてお薦めだ。 大人目線のものを観るなら、元教え子と再会した監督が再び情熱を取り戻していく『泣くな赤鬼』、46歳の元高校球児がマスターズ甲子園を目指して奮闘する『アゲイン 28 年目の甲子園』などは押さえておきたいところ。また、カナダの日系人野球チームを描く『バンクーバーの朝日』、日本統治時代の台湾で甲子園を目指す青年たちの台湾映画『KANO ~1931 海の向こうの甲子園~』など、海外を舞台に描いた作品まで手を伸ばしてみるのも面白い。 <特にオススメ!> 映画『泣くな赤鬼』 (ハピネットより11/2リリース) 映画『泣くな赤鬼』の見どころ 野球への情熱を失いかけている元熱血監督が、素質がありながらも挫折して高校を中退したかつての教え子と再会し、彼と再び向き合っていく感動ドラマ。死期が迫る教え子の野球をしたいという想いに触れ、主人公がその実現に向け奔走する姿に感動。 いかがでしたか? 是非この機会に沢山のスポーツ映画に触れて、“スポーツの秋”を堪能してみてください。 制作:キネマ旬報社