父は犯罪者だった──。ショーン・ペン監督・主演のカンヌ出品作「フラッグ・デイ 父を想う日」

名優ショーン・ペンが監督・主演を務め、“大好きな父親がアメリカ最大級の贋札事件の犯人だった”という衝撃の実話を映画化。第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された「フラッグ・デイ 父を想う日」が、今冬にTOHOシネマズ シャンテほかで全国公開される。

 

 

原作はジャーナリストのジェニファー・ヴォーゲルが2005年に発表した回顧録「Film-Flam Man: The True Story Of My Father‘s Counterfeit Life」。それを「ミスティック・リバー」「ミルク」で2度のアカデミー賞主演男優賞に輝き、監督としては「イントゥ・ザ・ワイルド」が同賞2部門にノミネートされたショーン・ペンが構想15年をかけて映画化した。ショーンが自身の監督作に出演したのはこれが初めて。

ショーンが演じたジョンの娘であるジェニファー役は、実の娘であるディラン・ペン。本作の脚本を彼女が初めて読んだのは15歳の時で、父からの15年間にも及ぶ説得に応じて出演を決意した。そして、ヒーローのような父への憧れがその実像を知ることで反抗心へ変わり、もがきながらも自立した結果、弱さや矛盾に満ちた父への愛情を深めてゆく娘を多彩な感情表現で見事に演じきった。

タイトルの〈フラッグ・デイ〉とは、6月14日のアメリカ国旗制定記念日のこと。この日に生まれたジョンは、自分は生まれながらに祝福され、成功する権利があると信じていたことで、人生を狂わせる──。家族の絆とは、問題を抱えた不完全な人間を愛せる美しさでもあると、観る者の心に訴えかける物語だ。

 

      

 

Story

1992年、アメリカ最大級の贋札事件の犯人ジョン(ショーン・ペン)が、裁判を前に逃亡したというショッキングなニュースが全米に流れる。彼にはジェニファー(ディラン・ペン)という娘がいた。父の犯罪の顛末を聞いたジェニファーは、「私は父が大好き」と呟く。史上最高額の贋札を高度な技術で製造したジョンとは、どんな男だったのか? 父の素顔を知っても愛情は変わらなかった娘との関係とは? ジェニファーと「平凡な日々を見違えるほど驚きの瞬間に変えた」父との尊くも切ない日々が紐解かれる。

 

「フラッグ・デイ 父を想う日」

監督:ショーン・ペン
出演:ディラン・ペン、ショーン・ペン
原作:「Film-Flam Man: The True Story Of My Father‘s Counterfeit Life」
2021年/アメリカ/英語/112分/カラー/ビスタ/5.1ch/原題:FLAG DAY/日本語字幕:松浦美奈/PG-12/配給:ショウゲート
© 2021 VOCO Products, LLC
公式HP:flagday.jp 公式SNS:@showgate_youga

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