“いかに傷つけ合い、癒し合うのか”。「アメリカから来た少女」のロアン・フォンイー監督がコメント

アメリカから台湾に帰郷した13歳の少女と家族の日々を紡ぎ、第58回金馬奨で5冠(最優秀新人監督賞、最優秀新人俳優賞、最優秀撮影賞、観客賞、国際批評家連盟賞)に輝いた新星ロアン・フォンイー監督の半自伝的物語「アメリカから来た少女」が、10月8日(土)よりユーロスペースほかで全国順次公開。監督のコメントと場面写真が到着した。

 

  

 

SARSウィルスが猛威をふるった2003年の台北を舞台に、母の病気を受け入れられず、やり場のない感情から身勝手な行動を重ねてしまう少女が、自分の弱さに気づいて成長していく姿を描く「アメリカから来た少女」。ロアン・フォンイー監督のコメントは以下。

 

「アメリカから来た少女」は、私の少女時代である2003年の重要なエピソードに基づいた半自伝的な物語です。私が7歳の時、母は私と妹を連れてアメリカに渡りました。父は仕事のために台湾に残りました。私たちがアメリカでの生活を始めてやっと5年が過ぎた頃の2003年、母の乳がんが発覚し、私たちは台湾に戻りました。私は、母親がいなくなることをいつも恐れながら、少女時代を過ごしていました。それなのに、私は、心の底にある母を失うことへの恐怖を10代の怒りの感情で紛らわせ、母が亡くなったときに自分が受けるであろう心の傷が軽くなるようにと、母を自分の最大の敵として位置付けたのです。本作品では、台湾に戻った10代の少女の葛藤の物語として、彼女の家族のポスト・アメリカン・ドリームがどのように崩壊したか、そして彼女らがそれにどう折り合いをつけたのかにも触れています。
「アメリカから来た少女」は、人は成長することでどれほど傷つくのか、家庭というものがいかに移り変わるのか、そして、傷ついた2人の人間が人生の中でいかに互いを傷つけ合い、癒し合うのかを描いています。

 

     

 

 

©Splash Pictures Inc., Media Asia Film Production Ltd., JVR Music International Ltd., G.H.Y. Culture & Media (Singapore).
配給:A PEOPLE CINEMA

▶︎ 金馬奨5冠。台湾に帰郷した少女と家族を見つめる「アメリカから来た少女」

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