クレール・ドゥニ「美しき仕事 4Kレストア版」、印象的シーンの数々を映し出す予告編

 

孤高の映画作家クレール・ドゥニが主演にドニ・ラヴァンを迎え、アフリカの海岸を背景に外国人部隊の訓練の日々を描いた「美しき仕事」(1999)が、4Kレストア版で5月31日(金)よりBukamuraル・シネマ 渋谷宮下ほかで全国順次公開。予告編と新場面写真が到着した。

 

 

アニエス・ゴダールの撮影による印象的シーンの数々が流れる予告編。2人の識者による以下のコメントが差し挟まれる。

『意志の勝利』を撮り、褐色の肉体を祝い、深海の極彩色に潜った、レニ・リーフェンシュタールの、いかがわしい問いが沸き立つ。
──五所純子(文筆家)

目的も意味も生産性も欠いた映画の純粋運動の祭典。あくまでも効率化を目指す現代社会のシステムに対して静かに、そして粘り強く抵抗し別の道を探すめまいのようなクレール・ドゥニの映画。脳はひたすら覚醒するばかりである。
──樋口泰人(boid主宰・映画評論家)

多くの映画人が惚れ込み、Sight & Soundの〈史上最高の映画〉2022年度7位をはじめ各種ランキングで選出された名作。期待して公開を待ちたい。

 

 

Story
マルセイユの自宅で回想録を執筆中のガルー(ドニ・ラヴァン)。かつて外国人部隊の上級曹長としてジブチに駐留していた──。
暑く乾いた地で、ガルーは上官のフォレスティエ(ミシェル・シュボール)に憧れともつかぬ思いを抱く。そこへ現れたのが、新兵のサンタン(グレゴワール・コラン)だった。社交的でたちまち人気者となったサンタンに、ガルーは嫉妬と羨望を募らせ、彼を破滅させたいと願うように……。

 

© LA SEPT ARTE – TANAIS COM – SM FILMS – 1998
配給:グッチーズ・フリースクール

▶︎ クレール・ドゥニの名作「美しき仕事」が4Kレストア版で日本劇場初公開