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- 野村祐人
略歴 / Brief history
東京都杉並区の生まれ。母は演出家で作詞家の奈良橋陽子。妹も女優の野村玲奈。幼稚園から中学校までアメリカンスクールに通い、のちにアイドルとしてデビューする同級生の西田ひかるに勧められて受けたNHKのドラマ『絆』87のオーディションに合格し、同作で俳優デビュー。祖父役で共演した若山富三郎から役者として太鼓判を押される早熟ぶりを披露し、当初は「遊び半分のつもりだった」という俳優業に本格的に取り組むことになる。フジテレビ『再婚します』88、『学校へ行こう!』91、NHK『凛凛と』90、『新十津川物語』92などのドラマに出演し、パルコ劇場の舞台『ヨンカーズ物語』でも主役をつとめるなど活躍していたが、たまたま舞台を見ていたリー・ストラスバーグ夫人からニューヨークに誘われ、渡米。演劇学校で演技を学びつつ、アクターズ・スタジオで上演された母・奈良橋演出の舞台『WINDS OF GOD』93にも出演した。帰国後の1994年、廣木隆一監督「800/TWO LAP RUNNERS」で高校陸上部の800mランナーの主人公・中沢龍二役に抜擢。日本人離れしたクセのある風貌と大胆な物腰、そして野性味あふれる芝居で一躍脚光を浴び、キネマ旬報賞、毎日映画コンクールの新人男優賞を受賞する。以降も、和泉聖治監督「キャンプで逢いましょう」95、「お日柄もよくご愁傷さま」96、細谷圭史監督「スリーピー・ヘッズ」97、三池崇史監督「漂流街/THE HAZARD CITY」00、「神様のパズル」08、廣木監督「美脚迷路」01、「ヴァイブレータ」03などに助演。中野裕之監督「TAJOMARU」09、小栗旬監督「シュアリー・サムデイ」10では、アソシエイト・プロデューサーをつとめている。テレビドラマはほかに、TBS『いつも心に太陽を』94、『ラブシャッフル』09、テレビ東京『刑事追う!』96、フジテレビ『きらきらひかる』98、NHK『すずらん』99など。99年、“シェイプUPガールズ”の今井恵理と結婚。一男がある。
野村祐人の関連作品 / Related Work
作品情報を見る
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手をつないでかえろうよ シャングリラの向こうで
制作年: 2015故・今井雅之による2009年の戯曲を「終戦のエンペラー」の奈良橋洋子監督が映画化。軽度の知的障害者である真人は、同じ障害を持つ妻を守るために罪を犯す。自分探しの旅に出た真人は旅先でひとりの女性と出会い、自分の数奇な運命を回想する。出演は、「THE 有頂天ホテル」の川平慈英、モデルのすみれ、「アウターマン」の七海。 -
トマトのしずく
制作年: 2012劇場未公開作品を上映するお蔵出し映画祭2015のグランプリと観客賞を受賞した人間ドラマ。真と入籍したさくらは、母を亡くした時のことがしこりとなり、父・辰夫と疎遠になっていた。一方娘の幸せを思う不器用な辰夫は、直接会いに行くことにするが……。監督は、俳優として活躍するだけでなく「誘拐ラプソディー」など監督業にも進出する榊英雄。父との関係に葛藤する娘を「のんちゃんのり弁」の小西真奈美が、彼女とヘアサロンを経営する夫を「道~白磁の人~」の吉沢悠が、口下手な父を「団地」の石橋蓮司が演じる。また、劇中の音楽や主題歌を榊監督の妻である榊いずみが手がけている。劇場公開に先駆けお蔵出し映画祭2015にて上映(上映日:2015年11月7日、8日)。60点 -
シュアリー・サムデイ
制作年: 2010「クローズZERO II」などで活躍する俳優、小栗旬の初監督作品。高校時代に学校を爆破して退学させられた5人の若者が、人生の復活を賭けた最後のチャンスに挑む青春エンターテイメント。「風が強く吹いている」の小出恵介、「少年メリケンサック」の勝地涼、「のんちゃんのり弁」の小西真奈美など豪華出演陣が顔を揃える。70点