映画検定合格者が語る「映画の知識を活かした仕事術」

映画検定合格者が語る「映画の知識を活かした仕事術」

1~3級の合格者名を劇場スクリーンで発表
※全国のイオンシネマにて

1919年(大正8年)に創刊した映画雑誌「キネマ旬報」は今年で創刊100年を迎えた。それを記念して、休止していた「映画検定」を大きくリニューアル、ヴァージョンアップして9月から4級試験がスタートしている。

検定の難しさ、ポイントや、映画の知識があることが仕事をする上でどういう意味を持つのかなど、実際に受験して高難度の2級に合格した代官山蔦屋書店のシネマ・コンシェルジュ、吉川明利氏に話を伺った。

自分が得た映画の知識がどのくらいかを知りたかった

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(c)キネマ旬報社

私が映画検定を受験したのは第1回目で、2 級だけ受験しました。これまでに自分が得た映画の知識が純粋にどのくらいかを知りたかったので、勉強はしませんでした。一生懸命勉強して合格しようとするのは違うと思っていましたから(笑)。もちろん、受験するにあたって、改めて映画を観直したり、勉強して知識を得たりするのは良いことだと思います。ただ、合格したらそれでおしまい、映画は観ないとしたらそれこそ本末転倒ですよね。

受験して感じたのは、ただ映画を観るだけでは合格するのは難しいということ。1、2 級に合格するには、映画史は確実に知らないといけないでしょう。約120 年の映画史を辿ることで、映画会社、監督、そして作品という細部に深堀りしていくことができます。私はそのほかにも原作本や、プロデューサーなどの映画人の伝記を読んだりして、自然に映画の歴史が分かるようになりました。

映画の知識がなかったら自分の存在価値はない

各級の全合格者へ授与されるデジタル合格認定証
(c)キネマ旬報社

私はこの映画の知識がなかったら自分の存在価値はないですよ。今あるのはこの知識のおかげ。問い合わせに来られたお客様に、パソコンで調べずにすぐにお答えできたりすると、信頼してもらえてリピーターになっていただけたりしますし、「お薦めの作品がありますか」というお客様に作品を選んであげて、次回来店された時に「あの映画本当に良かったよ」と言ってもらえる。このお店への貢献、私の存在意義ってことになるのかな。一方で、すごく怖い行為ですけどね。映画の良し悪しは人それぞれですから。

まずは、今まで映画を観てきて得た知識が、どのくらいなのかを知るために受けてみたらどうでしょうか。受験して分かることもあると思うんですよね。自分のよく知っていること、好きな作品の傾向がはっきり分かるはずです。私自身、主に最近の作品から出題される4 級は、もしかしたら受かんないかもって思いましたよ。1 級合格者たちに、4級問題を出してみたらどうなんでしょう(笑)。

制作:キネマ旬報社

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