「愛の決断」のストーリー

1873年のピッツバーグ。スコット製鋼所で事故のため両足を失った父パット・ラファティー(ライオネル・バリモア)の反対をうけながらも、メイリー(グリア・ガースン)は秘かに彼女を愛するジム(プレストン・フォスター)に元気づけられ、スコット家に女中勤めをすることになった。イギリスから帰ったばかりの次男ポール(グレゴリー・ペック)は、新式の製鋼開炉をつくろうとジムとともに研究しはじめた。ある日、かねてからスコット家を憎むパットに毒づかれたとき、メイリーは静かに帰るポールを追って父の非礼を詫び、これをきっかけに2人の間に愛情と尊敬が芽生えた。長男ウィリー(ダン・デュリエ)の結婚式でボストンに行った帰り、ポールはメイリーに恋を打ち明けた。1年ほどたち、開炉の研究は失敗に終わったが、落胆したポールを励ましたのはメイリーだった。ポールはメイリーに求婚したが、身分の違いが彼女を悩ませ、それを察したスコット夫人クラリッサに勧められて、折から結婚して英国に渡るスコットの一人娘コンスタンス(マーシャ・ハント)に従って彼女も英国に行くことになった。英国で2年を過ごしたメイリーは、ポールと彼女との全てを察したスコット氏に呼び戻され、丁度起こったストライキで多忙のポールの元に帰ってきた。スコット氏は日毎悪化するストライキを切り崩すため、暴漢を利用しようとしたが、事態の重大化を憂えたメイリーの懇願によってそれは中止された。が、氏やポールと組合代表者との話し合い中、汽車で送り返したはずの暴徒が雪崩れこみ、乱闘の渦中にまき込まれたスコット、ジム、パットは犠牲となった。落胆したメイリーは家に帰り、失意のポールはルイズ・ケイン(ジェシカ・タンディ)と結婚した。それから9年、ポールとルイズの間には子供ができていたが幸福ではなかった。かねてメイリーを頼りにしていたクラリッサ夫人は自分のスコット工場の持株をメイリーに譲って世を去った。夫人の葬儀がすんでからスコット工場の存廃が問題となり、ウィリーと末弟テッドは売却、ポールとメイリーはそれに反対し、英国から出向いてきたコンスタンスが決定票をもつことになった。彼女はポールやメイリーの真心に打たれて反対に票を投じた。ルイズがメイリーの態度を非難したことからポールの怒りは爆発し、彼女に離別を告げ、彼は帰るメイリーを自ら馬車をかって送るのだった。

今日は映画何の日?

注目記事