「ベルリンガー」のストーリー

ベルリンガー(マルティン・ベンラート)は、科学者であり、実業家でもあったが、ナチ勢力には反撥を感じ、ナチ党員となった幼ななじみのレーダー(ペーター・エーリッヒ)の説得にも耳を傾けようとしなかった。そんなころ、妻がゲシュタポに連行され、自殺する。ショックを受けたベルリンガーは飛行機で南米へと飛びたった。2年後、ベルリンガーは帰国する。彼はひたすら自分の世界、つまり汽関車を動かしたり飛行船の建造に夢中になっていた。そんな彼を見守る若い教師マリア(ハンネローレ・エルスナー)。そしてベルリンガーは、遂に自分の夢である巨大な飛行船を完成した。一方、レーダーは実業家になっておりベルリンガーの工場跡地にリクリエーション・センターを建設しようと彼に協力を申し出る。それを拒んだベルリンガーは、住民を組織し、レーダーの計画をつぶそうとする。激しい雷雨の夜、ベルリンガーの飛行船が落雷によって爆破し、絶望した彼が双翼機を駆っていった。レーダーが破産宣告を受けたころ、ベルリンガーの双翼機が林の中ヘと突っ込んで行くのだった。