「彼女の家出」のストーリー

ヘッダ・ニルソンの父親はスウェーデンの自動車王として知られ大実業家だった。その娘に生まれたヘッダは贅の限りを尽くした生活を送ってきた。彼女にはやはり金持ちの枠でカール・ベルゴフと言う許婚があったが2人が結婚する間際になって父の事業は不況の打撃を被り破産の非運に逢い着してしあった。ヘッダは父親から1銭の補助も受けず家庭を作ろうとカールに相談したが、意思薄弱なカールは躊躇して容易に決心がつかなかった。ヘッダは大勇猛心を振り起こし、向かう3か月間家庭を離れ、自活の道を立てるという意味の書き置きを残して単身世の荒波に飛び込んでいった。カールも仕方無く3か月を期し会社へ出る事となったが、幸い彼はある金満家の未亡人の運転手として住み込んだ。一方ヘッダはあるユーモア作家の家に女中として雇われたがたちまち解雇され、次にビール王ハンソン家へ勤める事となった。そこで彼女は運転手のエリックに会った。彼は余暇にモーターボートのエンジンの発明に没頭していた。そしてヘッダの心は次第に彼にひきつけられて行った。ある晩ヘッダはハンソンの令嬢シグリッドの事でエリックと口論を始めたが、これがはんそん夫妻の耳に入り2人は同家を解雇された。丁度祖のときヘッダは父親から電報を受け取った。それは父の会社は重大危機を脱し、却って隆盛に向かいつつあるというのだった。3か月経過していたのでヘッダは家へ帰ったが、カールは婚約を忘れ、未亡人と恋に落ち結婚してしまった。ヘッダはエリックの事を忘れ兼ねて彼の行方を尋ねたが杳として分からないので彼女は父親に打ち明け、新聞に運転手募集の広告を載せて貰い、失職中のエリックを探した。エリックと再開した彼女は彼の発明にかかるボートの権利を父に売ってエリックの出世の端緒を作ってやり、2人は晴れて結婚した。