- キネマ旬報WEB トップ
- 三里塚 岩山に鉄塔ができた
- ストーリー
「三里塚 岩山に鉄塔ができた」のストーリー
昭和四十七年二月、三里塚に、飛行審査を阻むべく、鉄塔建設工事が開始された。滑走路に直面する岩山地区の現場には、全国から工事のために集ってきたトビの人たち、多くの学生たち、それに現地の農民たちで活気づいた。工事は多くの危険を伴いながらも、一人一人の生き生きとした顔に見守られて、確実に進んでいった。鉄塔はまさしく「人間の手」によって、日一日と、生き物のように伸びていった。そして3月。約半月を費し60・5メートルの塔は完成した。この塔は、滑走路と称するコンクリートのかたまりの前に立ちはだかり、開港とそれに先立つ飛行審査を阻止し続ける。やがて、権力が、塔を壊しにやってくる……。