「狂恋(1935)」のストーリー

パリで有名な外科の大家ゴーゴル博士は「恐怖座」の女優イヴォンヌ・オーラックに魅せられて夜毎劇場に通ったが、ついに千秋楽の夜がきて彼女を楽屋に訪れた。イヴォンヌには結婚後1年間別居していたピアニストの夫スチーヴン・オーラックがあり、彼と同棲するため、再び舞台を踏まぬ決心をゴーゴルに打ち明けた。博士は痛く失望したが、せめてもと劇場に飾って合った彼女の塑像を譲り受け自分の住宅に置いて眺めては心を慰めていた。しかし2人の交渉はそれで終わらなかった。イヴォンヌの夫スチーヴンは列車事故に遭って両手を切断せねばならぬ事になってその手術がゴーグルの手で行われた。彼は再び用をなさぬスチーヴンの手の代わりに死刑囚ロロの手をつなぐ事に成功した。ロロはサーカスの「剣投げ」の芸人だった。快復したスチーヴンの手はピアノが弾けないのは勿論、不思議な事に本能的に刃物を投げたがった。そのために彼は危うく継父と争って彼に刃物を投げつけて殺そうとして失敗したが、その晩継父は何物かに刃物で殺されてしまった。嫌疑は勿論スチーヴンの上に懸かった。一方ゴーゴルはスチーヴンの危機を幸い、悪策をそうしてイヴォンヌを手にいれんと焦った結果、ついに悪策が暴かれてスチーヴンの手に敢えなき最後を遂げた。そしてスチーヴンの継父を殺したのもゴーグルだという事が最後に発覚した。

今日は映画何の日?

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