「ギャングの罠」のストーリー

保険会社の女探偵ステファニィ・デュヴァルは五十万ドルの証券を奪ったギャングの親分ニック・シェルトンの信用を愛情に取り入っていた。証券を売るためニックと子分ヴァレンツがデンヴァーに飛行する時彼女もそれと同行した。その直前に彼女は秘かにこの由を報告すべく探偵長フィツゼラルドを訪れたが、ニックは彼女の跡をつけ彼女が立ち去った後で探偵長を殺害し、ステファニィが探偵である唯一の証拠書類を盗み去った。飛行機の中で彼女は探偵長が殺された上彼女自身が犯人と見なされているのを知った。ニックはステファニィに事実を告げ、決して自分の側から離さぬと脅迫する。飛行機は途中で事故を起こして三人は負傷しニューヨークの医師スコット・ローガンの別荘に収容された。やがてスコットとステファニィは愛をささやく仲となったが、彼女は自分の窮状を打ち明けて救いを求める。しかしそれも間に合わず三人は官憲の手に拘引されて行った。裁判の席上でニックはステファニィも殺人犯の一味であると述べ、せめて彼女の愛を得られぬとも、スコットの手には譲らぬ決心であった。ステファニィは証拠書類もニックに奪われてしまった今は、彼の偽証を覆す術もなく、裁判の結果ニックと共に死刑の宣告を受けたのである。いよいよ計の執行当日スコットはニックに運命の迫れることを伝獄を通じて伝え、真実を述べるように諭した。そしてステファニィは一足先に死刑を執行されたと偽りを告げた。これを聞いたニックは彼女をスコットから引き離したことに快心の笑を浮かべて事実を告げる。かくて彼女は危ういところで自日の身となり、釈放されると直ちにスコットと共に優しい彼の別荘へ赴いた。