「悪魔の追跡」のストーリー

フランク(ウォーレン・オーツ)とロジャー(ピーター・フォンダ)は大の仲良しで、共同でモーターサイクル工場を経営していた。2人は、久しぶりに休暇を取り、それぞれ夫婦同伴で旅に出ることになった。バスまでついている超豪華なキャンピング・カーの旅は快適そのものだった。ある日、見晴らしのいい牧場の近くで一泊することになった。食事もすみ、フランクの妻アリス(ロレッタ・スイット)とロジャーの妻ケリー(ララ・パーカー)が寝室に入ると、2人は外にテーブルを出し、酒を呑んでいた。すると川の向こう側に火が見えるので不審に思った2人は双眼鏡でその光景を観察した。それは想像を絶する不思議な光景だった。炎を中心に唄とも呪文ともつかない声をはりあげながら裸で踊り狂い、その中央には覆面をした男が、全裸の娘の腹にナイフを突き刺したのだ。2人は我が眼を疑った。そのとき、アリスが声を出したからたまらない。2人は車に駆け乗ると大急ぎでスタートした。追ってきた数人をようやくのことで振り払うと、近くの警察に駆け込んだ。翌朝、保安官とロジャー、フランクはパトカーで現場に向かったが、そこで発見された血痕を犬の血だと主張した。2人は保安官の捜査だけでは飽きたらず、アマリロの街へ行き、そこの警察に捜査を依頼することにした。だがそこにいく途中、何者かの手によってケリーの愛犬ジンジャーが殺され、ドアにぶら吊げられていた。さらにキャビネットの中にはガラガラ蛇が入れられてあり、ケリーは完全なノイローゼ状態だった。車の後部にとりつけてあった2台のオートバイも壊され、得体の知れない悪魔集団の追跡が激しくなっていることを知ったロジャーたちは、大急ぎでアマリロの町を後にした。電話は全て不通で、不気味な雰囲気が一行を包み込む。フランクはショット・ガンと銃弾を買い込んだ。しばらくすると、3台の車が、完全にキャンピング・カーを包囲し、体当りしてくる。3台が呼応して、ハイウェイの外に押し出そうというのだ。ロジャーがショット・ガンを乱射し、この窮地を脱した。しかし、こんなことでは執拗な一味の追撃はかわせそうになかった。何度目かの襲撃で、2人の男がキャンピング・カーにしがみつき、車内に入ってこようとした。ショット・ガンでようやく振り切ったものの、車はすでにポンコツ同様だった。やがて日が暮れ、ヘッドライトがつかないので先に進むのをあきらめ、ハイウェイから離れた野原で夜明かしすることになった。しかし、悪魔集団の追跡の手がここまでも伸びてきていた。突然キャンピング・カーのまわりから、真赤な炎が燃え上がった。